【お問い合わせのきっかけ】

ビフォーアフター

【点検の様子】

　

最近、雨漏りするようになってしまったという瓦屋根です。もちろん、雨漏りの原因が屋根とは限られないのですが、いろいろと問題を抱えているようです。屋根の形状は寄棟なのですが、下り棟と大棟の隣接する部分が漆喰で覆われていないことが気になります。ここから雨水が浸入すると、冠瓦と熨斗（のし）瓦を支えている葺き土が流れてしまい、棟が支えきれなくなってしまいます。

 

　

鬼瓦の下の漆喰が剥がれており、その内側にあった葺き土が見えている状態です。棟の漆喰も傷んでおり、剥がれて葺き土が見えている部分があります。ここに雨水が当たれば、葺き土が流れ出し、やがては棟を支えられなくなり、倒壊します。

 

　

瓦を取り外し、防水紙を確認してみますと、破れていたり、穴が空いたいたりする部分が複数、見られました。雨漏りの直接の原因はこれらの穴です。横殴りの雨などは瓦の下に雨水が浸入しますので、防水に異常があるとその際には雨漏りが発生します。

 

【施工の様子～瓦屋根からエコグラーニへの葺き替え】

　

屋根葺き替えなので、屋根瓦の瓦は不要になりますので撤去します。瓦を引っ掛けて固定していた桟木（横方向の棒状の木材）防水紙の剥がれたところから野地板の隙間が見えます。現在の野地板は合板が使われていますが、数十年前は幅の狭いバラ板が使われていました。築30年ということなので、バラ板が使用されていた頃に建てられたのでしょう。

 

　

これまでの防水紙の上から野地板の増し張りしていきます。バラ板の野地板は線で垂木と繋がっていましたが、構造用合板ではそれが面になるので屋根の構造的な強さも増します。

 

　

野地板の上に防水紙を敷いていきます。防水紙はライナールーフを使用しました。ライナールーフは改質アスファルト層を不織布と原紙で挟み込んだ優れた防水紙です。 表面には防滑塗料を使用しているので滑りにくく、作業時の安全性も高いのが特徴です。

 

　

エコグラーニで葺き替えていきます。エコグラーニは金属屋根材なのですが、表面に自然石粒が葺き付けてありますので、他の金属屋根材とは見かけが全く違います。大変、おしゃれな上に基材30年保証という長期のメーカー保証も特徴です。品質に地震があるからこその長期保証なのでしょう。

 

　

棟板金を取り付けるための貫板を設置します。棟板金を貫板に設置していきます。色はシックなオニキスです。和風の建物にもとてもよく似合う色合いです。

 

エコグラーニでの葺き替えが完了しました。瓦屋根は1㎡あたり約60kgの重さがあります。それに対してエコグラーニは約5.8kgです。屋根の重さが約1/10になりましたので、地震にも強くなりました。雨漏りも解決しましたし、安心してお過ごしできると思います。

　記事内に記載されている金額は2020年08月26日時点での費用となります。
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