「お家でアスファルトシングルの屋根材を使っている」
「修理を頼んでも、適切な対応をしてくれる業者が見当たらない」
「アスファルトシングルの手入れ方法がわからない」
こうした悩みを抱える方々に向けて、アスファルトシングルの特有の特性や、リフォーム時に必要な手入れ方法について詳しく説明します。 アスファルトシングルは北米発祥の屋根材であり、日本ではまだまだシェア率が低く、適切な修理方法を知らない業者も存在します。安心して生活するためにも、アスファルトシングルの修理方法や注意点を理解しておきましょう。
【動画で確認「アスファルトシングル屋根」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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【動画で確認「アスファルトシングル屋根」】
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日本ではあまり見ることのないアスファルトシングルですが、実は北米で開発されてから100年以上も使われ続けている歴史の長い屋根材です。現在でもほとんどの住宅で使用されていますので、日本での和瓦と同じく、アメリカ国民からすれば屋根材=アスファルトシングルなのでしょう。日本では2007年から、建築基準法改正によってアスファルトシングルが戸建てやマンションにも使用されるようになりました。
アスファルトシングルはガラス繊維を基盤に道路の舗装にも使用されるアスファルトを浸透させコーティングした屋根材です。表面には傷がつかないよう着色された砂粒が吹き付けられているのですが、最大の特徴はその形状です。粘土を焼いて固く形成された瓦やセメントを圧縮したスレートとは違い、アスファルトシングルはアスファルトをしみこませたシートですので柔らかく、曲げることもカッターで切ることもできるので、下葺き材の防水紙(ルーフィング)の仕上げ屋根材バージョンと考えていただいたほうがしっくりくるでしょう。
日本の近年建築されている住宅寿命は平均30年といわれています。一方アメリカは70年以上、リフォームを続けながら住宅を使うライフスタイルです。屋根材が剥がれれば自身でも貼り直す、正に生活にマッチする屋根材という事です。
ちなみに…
日本でも築100年超の古民家がありますよね?昔の住宅は大きな柱で大きな梁を支え、風通しが良く寿命も長い住宅でした。それこそ長寿命の住宅を守るには塗装の必要がない和瓦が最適だったのです。
しかし月日が経つごとに核家族世帯が増え、住宅の大きさではなく快適なライフスタイルを求めコスト・間取り・導線・設備が重要視されるようになりました。結果、現在の住宅は世代を越え住み続けるではなく、建て替える・引っ越すという考えにシフトしたため、高く重たい瓦よりも軽く安価なスレートが人気になりつつあるのです。
柔軟かつ洋風な雰囲気を漂わせるアスファルトシングルは現在、複雑な屋根形状の住宅やログハウスに使用されているケースが多いように感じますが、加工が簡単な為DIYが趣味の方も注目しているのではと思います。
アスファルトシングルの歴史と魅力についてご紹介しましたが続いてチェックすべきはそのメンテナンス方法です。アスファルトシングルが気になっている、アスファルトシングルを施工してから数年経過する、メンテナンスを検討中という方はしっかり確認しておきましょう。
お住まいもお体と同じです。悪いところは早期に発見し、迅速にケアして上げれば、大事に至ることはありませんし、費用もお安くなります。
定期的な点検の他、悪天候後も検査してあげれば完璧でしょう。しかし、屋根に上るのは危険ですし、体の病状の判断と同じように、その道の専門家でなければ不具合を見逃してしまうことも考えられます。
台風の時などにご自分のお住まいの心配をされ、屋根に上り、風に煽られ、落下してしまうという事故が毎年、後を絶ちません。
点検は無理をしないで、見える範囲だけでも大丈夫です。それ以上のことは私たち街の屋根やさんにお任せください。無料点検のご利用がお得です。
立地次第では2階の屋根もしっかり見える?
ご自宅近くにお住まいよりも高い場所があり、そこからの見晴らしが良ければ、2階の屋根もしっかりとチェックできるでしょう。
多少遠かろうと、双眼鏡や望遠鏡を使えば、バッチリです。ただし、そういった道具を使った場合、他人には明らかに怪しい人に映るので注意が必要です。お勧めはできません。
私たち街の屋根やさんではドローンを使用した屋根点検も承っておりますので、急勾配屋根・3階建て以上の住宅、狭小地住宅のいずれかに当てはまる方もお気軽にご相談ください。
(※飛行禁止区域に該当する一部地域ではドローン点検は行えません)
アスファルトシングルは釘と接着材(セメント)を併用して固定していきます。接着材や圧着が不足しているとそこから剥がれてきます。釘で固定されているので、脱落してしまうことはないのですが、アスファルトシングルは柔らかい屋根材ですので剥がれた状態で風に煽られ続けますと千切れてしまうこともあります。
普段から風が強く当たる方角を入念にチェックしてあげてください。台風などの強風後も目視でいいですから点検してあげましょう。
接着力が不足していたためか、強風で持ち上げられてしまいました。
風に煽られ続けますと、最悪の場合、千切れて飛散してしまいます。
アスファルトシングルはそのデザインからかログハウスなどに用いられることが多いようです。ログハウスというと急勾配の屋根が多く、緩い勾配の屋根より風の影響を強く受けます。決して風に弱い屋根材というわけではないのですが、使用環境を考えるとかなり過酷と言えるでしょう。
台風などの強風後、「何枚か屋根材が剥がれて飛散してしまった」とご相談を受けることもしばしばあります。
色が変化しているところが剥がれて飛散した部分。剥がれている部分に規則性を感じられるので、特に風当たりが強かったのかもしれません。
アスファルトシングルの下の防水紙も破れてしまったケース。アスファルトシングルそのものに元から接着剤がついているものもあるので、そういった製品では剥がれてしまうと防水紙に影響を与えるケースも考えられます。
アスファルトシングルは表面に天然砕石や彩色砂が貼り付けてあります。この石粒は工事の時に剥がれる事を考慮して余分につけられたものなので、施工後1年くらいは落下してきます。その後は止まるのですが、劣化が進むと石粒が層となって剥離してきます。ここまで来ると下地のフェルト紙も露出してしまうので、屋根材としては限界です。
前述のようにアスファルトシングルはログハウスの屋根に使われることが多く、それを別荘として所有している方もいらっしゃいます。久しぶりに訪れたら、屋根がボロボロになっていたとお問い合わせをいただくことも珍しいことではありません。
劣化が進み、アスファルトシングルの表面が崩れてきたケース。下地のフェルト紙が露出してしまっている。こうなると雨水はフェルト紙を通過し、内部へと入り込んでいく。
劣化と風雨によって、完全に表面の石粒が取り除かれてしまったケース。恐らく内部では漏水が始まっているでしょう。
剥がれている部分の補修です。剥がれている部分とその周りを綺麗に清掃し、専用の接着剤(セメント)を用いて貼り合わせます。
早期であれば、浮き上がっていたことが分からないくらい綺麗になります。風に煽られて千切れてしまわないうちに補修してあげましょう。
表面の石粒の剥離が心配な場合は屋根塗装によって保護してあげることもできます。
ただし油性(溶剤)塗料を使用するとアスファルトの成分が溶け出し美観性を損ねるだけでなく耐久性も著しく低下させてしまいますので、使用する塗料は水性のものに限られます。
アスファルトシングルが部分的に脱落したり、千切れてしまったりした場合はタッカーなどで固定・セメントで接着してからの塗装も可能です(状態によります)。
屋根全体の傷みが激しくても、下地が健全である場合は屋根の葺き替えではなく、屋根カバー工法をご提案しています。これまでの屋根の上に新しい屋根を被せる屋根カバー工法は廃材がほぼ発生しません。したがって、廃材処理費もほぼ発生しないので、おススメの工事です。
アスファルトシングルは屋根カバー工法にも使える屋根材ですが、弊社では実績のある金属屋根材での施工をお勧めしています。表面の石粒が「好きだ」、「拘っている」という方もご安心ください。金属屋根材にも石粒を葺きつけた製品がございます。
※葺き替え後の屋根材画像は金属屋根材のエコグラーニ
表面のアスファルトシングル、その下の防水紙を解体し、下地から屋根を造りなおす工事になります。屋根リフォームの中では大規模なもので、解体費、廃材処理費、新しい屋根材の材料費、そして工事費が掛かるので、高額になりますし、工期も長めとなります。
アスファルトシングルも軽い屋根材ですが、それよりも軽いのが金属屋根材です。耐震性を考えた場合、軽い屋根の方が有利ですから、私たち街の屋根やさんでは金属屋根材をお勧めしております。耐久性も高く工事後のメンテナンスも少なくてすみます。前述のように石粒が吹き付けられた屋根材がよいという方にはそのような金属屋根材をご紹介いたします。
街の屋根やさんオススメのアスファルトシングル屋根材
アスファルトシングル屋根材と一言で言っても様々な屋根材メーカーが販売しております。しなやかな仕様は変わりませんが、保証等からアスファルトシングルが高い性能を持つ屋根材という事がお分かりいただけるかと思いますのでいくつかご紹介したいと思います。
リッジウェイ
旭ファイバーグラス株式会社のリッジウェイはランダムなカラーによって立体感をより一層感じさせるアスファルトシングル屋根材です。個性的な屋根カラーですが落ち着いた仕上がりですので、和洋折衷のお住まいにもピッタリな屋根材です。製品保証は10年、この間に製品不具合による雨漏り・飛散が生じた場合に保証が受けられます。屋根材のメンテナンス時期といわれている10年間、不安なく生活できるとなれば安心ですね。
オークリッジスーパー
オーウェンスコーニング社が製造・販売するアスファルトシングル屋根材オークリッジスーパーの最大の特徴は【ライフタイムワランティー】です。簡単に説明すると制限があるものの長期的に製品の保証をするというものです。制限は経過年数によって異なり、施工費・材料費の〇%保証するというものですが、施工後40年が経過した際にも保証がついているというのは他の屋根材を探してもありません。
カラーは7種類、独特なグラデーションが屋根に立体感と上品な印象を与え、日本で滅多に見ることのできない素敵な洋風住宅に仕上がります。
他にもニチハのアルマ、田島ルーフィング光触媒仕上げのSINGLEなど特徴的なアスファルトシングルが多くございます。デザインで決めるも良し、性能で決めるも良し、日本の環境に合わせて考えられたアスファルトシングルでお住まいのイメージチェンジを図るのも楽しみですね。
アスファルトシングルの屋根診断と補修方法についてご紹介しましたが、普及率が多くない屋根材だからこそ誰に聞いても曖昧な返答ばかり。施工業者に任せているだけではいずれ「もっと知っていれば良かった…」という後悔をしてしまうことも…。そこでアスファルトシングルを使用する際にチェックしておいていただきたい項目をまとめましたので、施工時にぜひ参考にしてみてください。
① 施工・補修できない屋根業者が存在する!
これは先ほども申し上げましたが、日本国内でのアスファルトシングル施工実績は多くありません。アスファルトシングルを施工したことが無いという屋根工事業者がいても不思議ではないのです。
しかし敢えて申告する業者もいないでしょう。知っているだろうと甘い考えで工事を頼んだ結果施工方法を誤り雨漏りを起こしてしまった…というトラブルが起きないよう、前もって施工実績があるのか、施工上の注意点を把握しておいて再確認など、業者任せにすることがないようチェックしておきましょう。
② 軽量だけどもっと軽い屋根材がある!
シート状のアスファルトシングルは軽いというイメージがありますよね?実際屋根材の中でも軽量屋根材に分類されます。較べてみるとスレート屋根材が1㎡あたり20㎏、アスファルトシングルは1㎡あたり12㎏です。
しかし金属屋根材の場合は1㎡あたり5~6㎏です。以上のことから屋根カバー工法時にはアスファルトシングルではなく金属屋根材をお薦めしているという事です。屋根リフォーム時には見た目や印象に惑わされないよう使用屋根材の特徴を把握しておきましょうね。
③ 雪止めは先付けが安心!
どの屋根材にもその屋根材に適した雪止め金具があり、施工時もしくは後付けも対応が可能になっています。もちろんアスファルトシングルにも雪止め金具が用意されているのですが、先付けをお薦めしております。
もちろん固定の問題からアスファルトシングルに限ったことではありませんが、アスファルトシングルは特にです。
というのも、アスファルトシングルは釘だけでなく接着材も使って固定しているため、施工の状況次第では捲って差し込めない場所が存在するという事です。強風で剥がれないよう接着させているため正しい本来の施工方法ですが雪止め設置が一段と難しい場面となります。
元より近隣住宅が近い、カーポート等の破損リスクがある、近年雪が降る地域は施工の段階で雪止めを設置しておくようにしましょう。
④ 滑りやすい屋根上に注意!
屋根表面に石粒があるからザラザラで滑りにくそう。そう思っている方は要注意です。確かに石粒のお陰でツルツルの屋根面よりは安心感があると思います。しかし石粒は吹き付けているだけであって経年劣化で剥がれ落ちる可能性もあります。運悪く足元の石粒がまとめて剥離するようなことがあれば落下する危険がありますので、DIY時にも注意しましょう。(可能な限り屋根に上ることは避けていただき、屋根の調査やメンテナンスが必要な際は専門業者に依頼しましょう。)
またもう一つ滑りやすくなる要因としてコケやカビが挙げられます。スレート屋根の場合オレンジ色に見えているものがコケやカビに該当しますが、表面に石粒があるアスファルトシングルは見えにくい場所に苔やカビが繁殖している可能性があるのです。アメリカで落下・事故事例がなくとも高温多湿な日本だからこそ危険が潜んでいます。ご自身で軽微な補修を行う場合でも充分な確認を行ってから作業を行うようにしましょう。
アスファルトシングルは大きなホームセンターでは販売されており、上述した通り簡単に加工できる為ご自身で物置等の屋根を施工することも可能です。DIYで少しの剥がれが補修できるのであればそれほど効果の高い節約は他にないでしょう。
しかしなぜ屋根工事を屋根工事業者が行うのか、
一つは高所作業が危険だから
一つは屋根が単純な構造ではないから
一つは誤った補修で雨漏りを起こす可能性があるからです。
屋根塗装時には縁切りが必要ですし、屋根工事時にはアスファルトシングルの継ぎ目同士が重ならないように施工しなければならず、劣化の状況次第では葺き替えを行わなければならない、そういったことを屋根上で対応しなければなりません。
軽微な補修をプロに任せても断られそう、大規模な工事を提案されそうと不安を感じる方も多いかと思いますが、私たち街の屋根やさんはお客様のご希望と屋根に必要な補修を考慮したうえで最適なメンテナンス方法をご提案させていただきます。もちろん点検・お見積りは無料ですのでご安心ください。
アスファルトシングルに関するまとめ
●アスファルトシングルとはガラス繊維にアスファルトを浸透させたシート状の屋根材です。加工が簡単で曲面も施工できるアメリカで主流となっている屋根材です。
●アスファルトシングルに限りませんが、屋根の異常に気付いた時点で対応することで被害も補修費用も最小限に抑えることができます。
●釘と接着剤で強固に固定されているアスファルトシングルですが、柔らかいため強風に煽られ剥がれる被害もあります。劣化が酷いケースでは千切れて飛散することもあるため定期的なメンテナンスが必要不可欠です。
●部分的な破損であれば接着剤で貼り直すことができます・表面の劣化が気になる場合は屋根塗装も可能ですが、屋根材の性質上【水性塗料】しか使用できません。
●アスファルトシングルには屋根カバー工法も可能ですので屋根全体の重量や劣化の程度を見極め、葺き替え工事を行うのかを検討していきましょう。
●日本国内ではアスファルトシングルの実績数は多くない為、知識が十分でない屋根工事業者も存在します。施工後に後悔しないようご自身でも正しい知識を身に付け屋根工事・リフォーム・DIYに取り組みましょう。
●アスファルトシングルは軽微な補修が何度か必要になる屋根材です。プロに頼みにくいと思っていても屋根上での作業は大変危険ですので、状態が気になる・補修が必要だとお困りの方は私たち街の屋根やさんへお気軽にご相談ください。
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