【材質別】物置屋根の修理方法!DIYでの補修は要注意!?
住宅とは別に物置などの収納スペースをお持ちの方も多いようです。スキー用品やキャンプ用品など、頻繁に使用しないものを保管していたり、家庭菜園のためのガーデニング用品をしまっていたりする方もいるでしょう。なかには農機具など大きなものを保管している方もいるかもしれません。
普段、使用する頻度が少ないものを保管しているため出入りが少なく、屋根の劣化に気が付きにくい傾向があります。知らず知らずのうちに劣化が進み、中のものが傷んでしまう場合もあります。
・屋根に穴が空いて、雨漏りが起こっている
・屋根材の剥がれなどが見られる
・錆びだらけになっている
・全体的に古くなり安心して使えない状態である
ここでは物置屋根の素材や状態に合わせた修理方法をご紹介します。応急処置であればご自分で補修できる場合もありますので、ぜひご参考ください。
一口に物置と言っても、様々なタイプがあります。金属製の物置をはじめ、プレハブ式の小屋や簡易倉庫など数多くの種類がありますが、屋根の種類は大きく分けて「金属屋根」と「樹脂屋根」の2種類になります。
それぞれの特徴についてご紹介します。
金属屋根について
トタンをはじめとする金属屋根は多くの物置屋根で採用されています。トタンは亜鉛でメッキされていることが特徴で、一般住宅などでも使用されています。金属製のため、安価で施工できる割に比較的耐久性に期待できることから一時期人気を博しました。ただし、金属ゆえに錆びやすく、断熱性が低いため室内温度が外気温に左右されやすいといった欠点もあります。特に沿岸部にお住まいの方は、潮によって錆びやすさに拍車がかかってしまうでしょう。
最近ではトタンの4倍錆びにくいとされるガルバリウム鋼板の屋根材も増えているようです。ほぼ亜鉛のみでメッキされているトタンと異なり、ガルバリウム鋼板のメッキはアルミニウム・亜鉛・ケイ素で構成されています。この成分の違いがトタンよりも錆びに強く、長持ちする理由になっています。防水性に期待できる素材であることも魅力の1つです。
金属屋根の一番の大敵はやはり「錆」です。最初は気にならないほどの小さな錆があっという間に広がり、穴が空いて雨漏りに発展するということもあるので、金属屋根に錆が見られた際は早めに修繕することをおすすめします。
金属製屋根の修理について
樹脂波板について
既製品の物置の場合は多くが金属屋根ですが、既製品でない場合は屋根が樹脂波板であるケースも多いです。塩ビ(塩化ビニール)素材の波板は、ベランダやバルコニー・駐輪場の屋根などにも多く見られます。また、ホームセンターなどの身近な場所で購入できて加工もしやすいため、DIYの素材としても人気があります。しかしながら、耐用年数が3年程度と短く劣化しやすいため、メンテナンスには注意する必要があります。
また、ポリカ(ポリカーボネート)波板も採用されることが多い素材です。紫外線に強く割れにくいのが特徴で、塩ビ波板よりも丈夫で長持ちするため屋根材としては主流であった塩ビ波板に代わって人気がある素材です。
塩ビ波板に比べて価格が高いことがデメリットではありますが、耐久性があるため長い目で見ればポリカ波板の方がコストを抑えることができます。
樹脂製屋根の修理について
どんな屋根材でも修理相談を承ります
これまでに紹介した金属屋根や樹脂屋根以外にも様々な屋根材があります。
街の屋根やさんではあらゆる物置屋根修理のご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
物置屋根に不具合が起こった時、早めの対応が必要になる場合もあります。ひび割れや穴が出来てしまえば雨漏りなどが起こり、保管しているものが傷んでしまう可能性もあるため、業者に来てもらう前にご自分の手で補修できないかとDIYに挑戦される方も少なくありません。ここからは、DIYで応急処置をおこなう際の注意点についてお伝えします。
応急処置は地面から手が届く範囲で
屋根に不具合を発見した場合、何とか補修できないかと試行錯誤される方も多いかもしれませんが、不慣れな方が無理しておこなうと思わぬ事故につながることもあります。自分でできる応急処置の目安は、地面から手が届く範囲までです。物置程度の高さでも、決して屋根には上らないようにしましょう。
【補修範囲が狭いケース】コーキング材で補修する
わずかなひび割れや穴であれば、コーキング材で補修できます。コーキング材はホームセンターで手軽に購入できますが、正しい手順を踏まずに間違った方法で補修してしまうとすぐに剥がれてしまい、補修の意味がなくなってしまいます。
素材に合ったコーキング材を選ぶ
汚れや錆びを十分落としてからおこなう
必要に応じて下地材を塗る
これらがコーキング材を使って補修する際のポイントになります。
【補修範囲が狭いケース】防水性のある補修テープで隙間を塞ぐ
コーキング材を使用するほかに、補修テープを使用する方法もあります。手間もあまりかからないので、初めて自分で応急処置を行う方はこちらのほうが楽かもしれません。汚れをしっかり除去し、乾燥させてからおこなうことがポイントです。汚れや水分が残っている状態でおこなうと綺麗に貼ることができないので気を付けましょう。
【補修範囲が広いケース】ブルーシートを被せる
広範囲で補修が必要な場合や雨漏り箇所が分からない場合には、屋根全体を覆うようにブルーシートを被せ、風で飛ばされないように土嚢などで抑えてください。
また、傷んだブルーシートを使用してしまうとブルーシートが水を通してしまう可能性があります。補修の意味がなくなってしまうので、なるべく新品を用意して補修しましょう。
DIYはあくまでも応急処置にとどめる
これまでご紹介したDIYでの補修はあくまで応急処置でしかないことを覚えておいてください。根本的な解決にはなっていないため、しばらくすればまた不具合が再発してしまうでしょう。すでに雨漏りが起こっているなら、見えないところが腐食している可能性もあります。きちんと修繕しなければ劣化はさらに進行し、物置が使用できなくなる可能性すら出てきます。
DIYは応急処置として、なるべく早く専門業者に本格的な修理を依頼しましょう。
お使いの物置が金属製屋根の場合、「屋根の張り替え」もしくは「カバー工法」という2つの修理方法をおすすめします。ほとんどの物置がこれらの方法で修繕できます。
屋根張り替え(葺き替え)
劣化が進んでいたり広い範囲に破損が見られたりする場合は屋根張り替え(葺き替え)をおすすめします。劣化が進んでいる古い物置は下地の劣化も進んでいることが多く、防水性能が衰えていることもありますが、屋根張り替えであれば下地から作り直すこともできるので、全ての問題を解決できます。
施工事例
・物置小屋のトタン波板を解体、SGL鋼板で葺き替え
トタンの錆が目立ち、雨漏りも発生しているため修理したいとのご依頼を受けました。
トタンは傷んでいましたが、下地は腐食しておらず問題がないと判断できたため、そのまま新しい防水紙を敷きました。
新しい波板はSGL鋼板製で、ガルバリウムよりもさらに錆びに強いと言われている製品です。波板を留める釘は錆びないポリカーボネートのものを選びました。施工に適した天候だったこともあり、1日で完工できました。これで雨漏りの心配もなく安心して使えます。
カバー工法(重ね葺き)
屋根の傷みがそれほどひどくない場合や、物置の強度に問題がない状態であればカバー工法が可能です。カバー工法は既存の屋根を撤去せずに上から新しい屋根を設置する方法で、屋根が二重になるので重ね葺きとも言います。
垂木やコンパネなどで下地を取り付け、新しい屋根を載せる土台にします。防水シートを取り付ければ防水性能もアップします。葺き替えよりも費用を抑えて施工できるのが魅力です。
施工事例
・穴が開いた物置屋根に野地板を張って重ね葺き
物置に雨漏りが発生したため、重ね葺きにて修理しました。錆だけでなく歪みも生じており、隙間ができている状態です。
野地板を張り、防水紙を敷きました。
四方に水切り用の金属役物を取り付け、屋根の傾斜に合わせて金属屋根を取り付けました。
野地板と防水紙を取り付けたので、これからは雨漏りの心配もありません。
・錆が広がった作業小屋のカバー工事
作業小屋として使用しているプレハブ構造の建物です。屋根の錆が激しく、茶色に変色していました。既存屋根の撤去が難しかったため、上から新たに屋根を被せるカバー工法にて施工することになりました。
既存の屋根の上に木材で下地を組み、ガルバリウム鋼板の屋根材を張っていきます。ガルバリウム鋼板は軽量なのでカバー工法に適しています。屋根の勾配がゆるかったため、雨が流れやすいよう縦葺きで施工しました。
ケラバと軒部分を板金で覆うように施工しましたことですっきりとしたきれいな仕上がりになり、お客様にも喜んでいただけました。
内部の天井にも板を張り付け、錆びが落ちてこないように対策しています。
定期的な屋根塗装で錆を防ぎましょう
金属性の屋根は耐久性があり物置の屋根にも適していますが、錆対策をしっかりおこなう必要があるため定期的なメンテナンスが必要になります。錆が広がると耐久性が下がって脆くなり、見た目も損なわれます。
こういったリスクを減らすためにも、屋根材を紫外線や雨風から守るための塗装が必要になります。塗装は経年劣化によって保護力が弱まってしまうため、一度だけでなく定期的におこなうようにしましょう。屋根材や塗料によって耐用年数に違いがあるので、塗装のタイミングを業者に相談してみましょう。
樹脂製の波板を用いた屋根は簡易的につくられた物置やDIYで建てた物置などに多く見られます。
樹脂製屋根にはいくつかの種類がありますが、塩ビ素材は耐候性が低く寿命が短いので注意が必要です。
2~3年程でひび割れて穴ができたり、強風で捲れてしまったりする場合もあります。破片が吹き飛ばされることもあるため、気になる症状がある場合は早めに修繕する必要があります。
修繕方法はいろいろありますが、傷みが少ない場合は部分的に張り替えることも可能です。劣化状況によっては屋根を支える骨組みの補修も併せてご検討ください。
丈夫な屋根に交換
物置の屋根に塩ビ波板をお使いになられている場合は、耐用年数が長く丈夫なポリカーボネートへの交換をご検討されてはいかがでしょうか。塩ビ波板よりも高額ではありますが、耐用年数が長いためコストパフォーマンスに優れます。樹脂製の波板交換でよく選ばれる素材です。
金属製屋根への変更もおすすめ
修繕を機に、金属製の屋根に交換するのも良いでしょう。とくにおすすめなのがガルバリウム鋼板です。頑丈で耐用年数も長いため、メンテナンスの手間を減らすことができます。
最も安価なのは塩ビ波板で、1枚(6尺=幅655㎜、高さ1820㎜)600~900円程度です。耐用年数は1~3年程度と言われています。
同じ樹脂製のポリカ波板は耐用年数が10年程度となっており、塩ビ波板よりもはるかに長持ちします。しかしながら、長く使用している間に強度が落ちることは避けられず、雪や風で割れてしまうリスクもあります。
ガルバリウム鋼板は厚みやデザイン、機能性などで価格帯に幅があります。リーズナブルなものであれば樹脂製素材とあまり価格差がありません。定期的な塗装メンテナンスが必要になりますが、長く安心して使用できます。
街の屋根やさんでは、「樹脂製の物置屋根を金属屋根にしたい」「コストパフォーマンスが良い屋根材が知りたい」など、屋根についてのさまざまなご要望や疑問にもお応えします。お気軽にご相談ください。
思いがけない自然災害によって被害を受けた場合、火災保険が適用される場合があります。たとえば、強風で物置の屋根が飛ばされてしまったケースや、積雪によって屋根が割れてしまったケースなどです。ただし、加入されている保険によって補償対象や条件に違いがあるため確認してみましょう。
まずは契約書を見て補償対象に物置や車庫などが含まれているかご確認ください。次に、適用条件です。「修理費用が小規模なとき」、「被害を受けてから3年を越えている」など、保険が適用される条件を満たさない場合もあります。不明な場合は保険会社に問い合わせてみると良いでしょう。
街の屋根やさんでは保険会社に提出する写真やお見積書の準備をサポートしております。火災保険の申請をお考えの際にはご相談ください。
屋根に錆や穴、雨漏りなど気になる症状を見つけたら早めに業者にご相談ください。劣化が進んでしまうと屋根だけでなく建物自体がだめになってしまったり、保管している資材や道具が傷んでしまったりすることもあるからです。
物置くらいの大きさであれば修繕も簡単に思えてしまうかもしれません。しかし、安心して使用できる仕上がりにするには、やはり専門的な知識と技術が必要になります。適切な対応ができなければ、また同じようなトラブルが発生するかもしれません。知らないうちに、劣化が進み更なる問題が生じることも否定できません。
DIYは、応急処置としておこない、早めに専門業者に相談しましょう。
まとめ
- DIYでの補修は手の届く範囲にとどめる
- 金属製屋根の補修は「張り替え」か「屋根カバー」
- 金属屋根の錆対策には塗装メンテナンス
- 塩ビやポリカなどの樹脂製屋根はより丈夫な素材か金属屋根への張り替えがオススメ
- 強風や雹・雪による被害は火災保険が適用できる場合がある
- 既製品の物置、プレハブ小屋、倉庫や納屋などの屋根修理も承っております。ご相談ください
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