屋根に作られる鳥の巣の撤去は可能?対策・事例を解説!
お住まいに作られた鳥の巣にお困りでは無いでしょうか?
屋根の軒・棟に鳥の巣が作られますと、騒音や糞、ダニやカビの発生など様々な被害に繋がります。また、建物を劣化させる原因にもなる為、注意が必要です。
その為、春が訪れるとともに、鳥の巣でお困りの方から多くのお問い合わせを頂きます。
今回は、鳥の巣の対処方法や、作られないようにする対策を事例と併せて詳しく解説いたします。
鳥の巣が作られやすい場所は、鳥の習性・本能から以下のような場所が挙げられます。
①比較的外から目視がしにくい
②雨風を防げる場所
③雛鳥を外敵から守りやすい場所
④下から攻撃に合いにくい高い場所
上記のような、家の軒下・エアコン室外機の隙間・ベランダやバルコニー・雨樋や雨戸の戸袋・天井裏によく作られます。
また、屋根周辺であれば特に軒先・外壁の角あたりに作られるケースが多いです。
また、鳥の声は聞こえるけど、巣がどこに作られているか分からないといったケースもあり、そうした場合以下のような場所に作られている場合が多いです。
①軒天内部
②屋根瓦の下部
③瓦の漆喰の剥離部分
④雨樋
⑤ソーラーパネルの下部
⑥小屋裏(天井裏)
⑦使用頻度が少ない雨戸の戸袋
⑧エアコン・換気扇のダクト(小さな鳥)
特に、小さな鳥は雛鳥の安全を確保するため、外敵の被害に遭いにくい場所に巣を作ります。放置している使用していない室外機や、ダクトカバーの隙間にも入り込み巣を作ることもあります。鳥の巣は、ダニ・カビなどの被害につながるため、巣作りに適した場所の放置はしないようにしましょう。
それでは、すでに鳥の巣が作られてしまった場合、撤去は可能なのでしょうか?
鳥の巣の撤去は鳥獣保護法違反となる可能性
鳥の巣が撤去可能なのは、以下のような場合です。
☑巣を作っている途中
☑雛が巣立った後の巣
鳥の巣が屋根に作られてしまった場合、簡単に撤去が出来ない場合があります。雛がまだ巣立っていない状態で撤去してしまいますと、鳥獣保護法違反となり処分の対象となります。
鳥の卵・雛がいる状態で鳥の巣を撤去してしまいますと1年以上の懲役、または100万円以下の罰金が科せられます。
その為、お住まいに鳥の巣を発見しても簡単に判断せず、状況をしっかりと確認した上、巣立ちを待ってから撤去しましょう。
生活に支障をきたすなど、どうしても撤去しなければならない場合、市町村や県へ相談・許可を取らなければなりません。(役所へ申請書を送付してもらい、記入・返送などの手続きが必要です。)鳥の巣は、鳥獣保護法により勝手に撤去することは出来ません。また、撤去が可能であった場合、高いところで作業が困難な場合、専門業者へ依頼することをおすすめいたします。
鳥の巣の撤去のみであれば出張費・作業費程度の料金で済みます。しかし、巣を作られた場所・状態によっては建物の一部を工事によって撤去しなければならない場合があります。そうした場合には、工事費用が発生してしまいます。
鳥の巣は、外敵から雛鳥を守れるように外から目視しにくい場所に作られます。その為、屋根の劣化部分・隙間などを鳥の巣が作られる前に修繕しておくことが、鳥の巣対策に繋がります。以下に、要注意ポイントをご紹介いたします。
屋根の劣化・破損部分は早期修繕しましょう
剥離した軒天
お伝えした通り、鳥は雨風を防ぐことが出来、外敵にも襲われにくい場所である軒下などに巣を作ります。その為、軒天の剥離・破損部分がありますと、その隙間に取りが入り込み巣作りをしてしまいます。
鳥の巣が作られてしまいますと、糞やダニ、カビの繁殖などで、健康にも悪影響が発生してしまいます。また、材木の腐食や劣化進行の原因となってしまいます。そうした場合、広範囲の修繕工事必要となり工事費用も高額となってしまいます。
そうした状態を防止するためにも、軒天の剥離・損傷を発見したら、まずはご相談ください。巣が作られてしまった後では、工事の手間・規模・費用が増大してしまう可能性があります。
ご自身で軒天の劣化状態を見つけることは困難ですので、屋根・その周辺の点検を定期的に専門業者に依頼しましょう。鳥の巣が作られることを未然に防げるようにメンテナンスをしておくことが重要です。
屋根瓦のズレ・漆喰の補修
鳥の巣が作られるのは、軒下だけに限りません。
実は、屋根瓦の下や剥離した漆喰の隙間に侵入して鳥の巣を作るケースもあります。
特に瓦のズレ・割れ・欠損が発生している場合、そのわずかな隙間に巣を作られる可能性も高くなります。
瓦の下に大きなスペースはありませんが、雛を育てるためには安全であり、十分な場所です。
特に軒先・ケラバ(雨樋がない側の屋根の端)部分に破損・ズレが発生している場合は鳥が侵入しやすく、撤去の際に足場の仮設工事が必要になるなど手間がかかります。
また、漆喰の役割は瓦の隙間を埋め、瓦の固定や雨水の浸水を防止する役割を担っています。漆喰の剥離は、当然鳥の習性上、巣作りに好まれる場所へと変わります。
つまり、瓦屋根の瓦のズレ・割れや漆喰の剥離・欠損を放置してしまうことは、ご自身で鳥の巣が作られやすい環境を作っていることに繋がります。その為、屋根の定期的な点検は非常に重要です。
雨樋の清掃
同様に、雨樋も鳥にとって巣作りに適した場所と言えます。
特に長くご使用されている雨樋には、砂や土、ゴミが溜まっていたり、歪みなどによって雨が降っても排水不良を起こしてしまう状態になっている場合があります。水が滞留してしまったり土・枝が溜まってしまっている雨樋で、特にカゴの形状をしている集水器部分などは鳥にとって非常に巣作りに適していると言えます。
雨樋も屋根と同時に点検し、ゴミ・土の詰まりを発見したら業者に清掃してもらいましょう。
来年を見据えた様々な鳥の巣対策
鳥の巣は、屋根・雨樋の定期的な点検を行うことである程度防止できます。しかし、それだけで完全に防止することは難しいです。屋根の周りに少しの隙間があれば鳥の巣が作られてしまう可能性があります。
以下に、定期的な点検・修理以外の鳥の巣対策の方法をご紹介いたします。
防鳥ネットの設置
防鳥ネットの設置も鳥の巣対策に効果があります。
例えば、太陽光パネルと屋根の間に発生してしまう隙間部分にネットを張ることで鳥が入り込むことを防止できます。
その他にも、換気口・入り組んだ屋根の隙間部分などにネット・金網を取り付けることも出来ます。
鳥の習性上、一度鳥の巣が作られてしまいますと来年もそこに巣が作られてしまう可能性が高いため、効果的な対策方法と言えます。
鳥の巣対策事例:ソーラーパネルへネット設置
ソーラーパネルの下に作られてしまった鳩の巣にお困りでした。写真のように屋根上には鳥の糞が散乱していますが、この鳥の糞は強い酸性であるため、金属屋根の錆に繋がってしまいます。
病原菌が舞ってしまわないようにしっかりと清掃をしました。その後、接着剤により器具・ネットの設置を行いました。
鳥の巣対策事例:金網を屋根の隙間に設置
以前より、屋根のドーマー部分に設置された水切り板金の隙間に鳥の巣が作られてしまうことにお困りでした。
頑丈な金網をすき間に合わせて加工し、ビスに寄って固定しました。鳥の巣が侵入しなくなったことで、お客様の不安の種も解消されました。
軒先面戸の設置による鳥の巣対策
軒先面戸は雀口(すずめぐち)とも呼ばれ、日本瓦・S型瓦・波型瓦などの軒先のことをいいます。
新築から15年~20年程度経過しますと、軒先面戸の漆喰が剥離して落下することが多くなるため、最近のお住いでは、プラスチック製・金属製の軒先面戸が採用される傾向にあります。
軒先面戸が埋まっていない場合、鳥・コウモリ・昆虫などの小動物が入り込み、瓦の下部に巣を作ってしまいます。その場合、鳥の巣の撤去には瓦・役物を取り外す必要がありますので、作業も複雑になり費用も高額になります。
鳥の巣が入り込まないように軒先面戸を漆喰・他の素材で塞ぎましょう。
CDなどキラキラ光るもの・鳥の巣撃退グッズを利用
鳥は、その習性から光るものを避けます。
CDなど、太陽を反射させてキラキラと光る素材を屋根付近に吊るしておくことで、鳥が寄せつかないようにします。あまり過度に吊るしてしまいますと、お住まいの美観を残ってしまうため、アルミホイルなどを短冊状にカットして活用するのも良いでしょう。
また、ホームセンター・ネット通販などでは、防鳥テグスなどの様々な鳥撃退グッズが取り扱われています。専門的な撃退グッズも活用してみましょう。
屋根に作られる鳥の巣は、放置してしまいますと様々な二次被害のリスクが発生します。
害虫・ダニ・蛇を寄せ付ける
野生の鳥は、体の中にダニ・ノミ・寄生虫などを持っている可能性があります。また、体の中に限らず羽の中にダニ・ノミが生息している事もあり、さらに鳥の巣・糞から人へと移ってしまう事もあります。家の中で繁殖してしまったり、人や飼い犬についてしまう事もありますので、注意が必要です。
また、野生の鳥が持っている様々な種類のウィルスも危険な存在で、人へと感染してしまう事で重い症状になったり酷い場合には障害が残ってしまう事もあるようです。鳥の巣を屋根に作られてしまった場合は、糞の掃除だけでは無く、消毒も併せて行う事をおすすめいたします。
鳥の糞がもたらす被害
鳥の糞の中にも人の健康に悪影響を与えるダニ・ノミが存在しています。また、寄生虫もいる為、なおさら注意が必要です。
特に、アレルギー体質の方は、アレルギー物質を吸引・触れる事で喘息・鼻炎・皮膚炎などのアレルギー症状を引き起こしてしまう可能性もある為、注意が必要です。さらに、アナフィラキシーショックや呼吸困難を引き起こしてしまう方もおられますので、軽く考えずにしっかりと対応しましょう。
巣材が原因による雨漏り
屋根瓦の下に鳥の巣が作られてしまっても、発見するのは困難であり故意でなくとも放置してしまうケースも多いです。
鳥の巣を放置してしまいますと、ごみ・水分が滞留し、屋根材の下地である防水紙・野地板の劣化・腐食を進行させてしまいます。
こうした劣化進行が雨漏りの原因へと繋がってしまいます。巣材が原因により下地の劣化・雨漏りの発生に繋がってしまう事もありますので、定期的な屋根の点検は非常に大切です。
毎年、春になると鳥の巣が作られて困っているという方がいらっしゃいましたら、街の屋根やさんまでお気軽にご相談下さい。
ご紹介させて頂いた通り、鳥の巣は簡単に撤去出来ない場合もありますが、屋根の状態を点検させて頂き、将来的に鳥の巣を作られないような施工方法をご提案させて頂きます。
屋根瓦のずれ・軒天の穴など、鳥や小動物が巣を作るのではないか?ご心配される箇所を発見しましたら、早急な修理対応をおすすめいたします。
街の屋根やさんは、屋根を含むお住まい全体を点検させて頂き、お客様よりお伺いしましたご希望・お悩みを解決できる施工・補修方法をご提案させて頂きます。
屋根に作られる鳥の巣の撤去は可能?対策・事例を解説!まとめ
- ●春が訪れますと屋根に鳥の巣を作られてしまい、お困りのお客様からのお問い合わせが増加します
- ●騒音・糞は生活環境が脅かされる他、建物の劣化にも繋がります
- ●鳥の巣は、巣作りの途中もしくは雛が巣立った後でないと撤去出来ないと法律により定められています
- ●巣が作られやすいポイントとして、軒天、屋根瓦の漆喰の劣化・ずれた瓦・不具合が発生している雨樋が挙げられます。早期に点検・補修を実施しましょう
- ●上記の他、鳥の巣はソーラーパネルの下部・エアコン、換気扇ダクト・屋根の構造的に出来る隙間に良く作られます
- ●将来的に巣を作らせないたいさくとして、防鳥用ネットも効果的です。お気軽にご相談下さい
街の屋根やさんが施工している様々な、屋根工事と屋根リフォームの一覧をご紹介します。
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