住まいのメンテナンスサイクルを知って計画的なリフォームを
「お家のメンテナンスって、いつからスタートすべきか分からない…」お住いのリフォームのタイミングについてお悩みの方、いらっしゃるのではないでしょうか。
一生に一度の大切な購入と言われるお住まいは、「買って終わり」ではありません。
初めは新築だった住まいも、年月を経ると、どれだけ大切にしていても劣化してくるため、定期的なメンテナンスが必要になってきます!
お手入れのタイミングを見逃すと、後で高額な補修費用がかかったり、重要な財産である住まいの資産価値が下がることもあります。
築年数10年、20年、また季節ごとに行なうべきメンテナンスを詳しく解説します。
【動画で確認「季節別・築年数別のメンテナンスポイント」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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【動画で確認「季節別・築年数別のメンテナンスポイント」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。
動画で見たいという方は是非ご覧ください!
木、金属、コンクリート、ガラス…、お住まいにはさまざまな材料が使われており、同じ経過年数であってもそれぞれの傷み具合は全く違います。
それぞれを個別にメンテナンスしていたら、手間も暇もお金もかかります。頻繁に施工業者が訪問してくるとなると、かなり忙しないですよね。
短めのサイクルでメンテナンスした方が間違いなくよいのですが、お金もかかる上に手間もかかります。
季節別・季節毎に行いたいメンテナンス
まずは常日頃からお掃除などをしてあげてください。そして季節毎に気をつけたいポイントがありますので、そこに注意を払って点検をしてあげてください。
凍害を受けていないかをチェック
屋根や壁に水が染みた部分があり、そこが凍ると割れたり、崩れたりします。寒冷な地域では発生しやすい被害です。
梅雨が近づいているので
屋根・外壁に不具合がないか
を厳しくチェック
6月ともなれば本格的な梅雨のシーズンです。突入する前に一度、お住まい全体を点検してあげてください。
雨樋の排水をチェック
雨が降った後は雨樋がしっかり排水できているかを確認してあげましょう。雨水が溜まっている部分がないか、雨水がしたたり落ちている部分がないかを確認してください。
台風シーズン前に異常がないかを点検
8月後半から本格的な台風シーズンに入ります。その前にお住まいとお庭を確認しておきましょう。棟板金がある屋根はしっかり固定されているかを点検してあげてください。
台風通過後は点検を
台風通過中に不具合が発生しなくても、被害を受けていることがあります。台風通過後、天気が回復したら、お住まいに関する落下物がないかなど、お庭を確認してください。
落葉の季節、雨樋に溜まっていないかをチェック
広葉樹でも、針葉樹でも、秋となると葉が落ちます。それが雨樋に溜まったり、詰ってしまうと雨水が排水できなくなります。緑の多い地域では特に注意してください。
屋根の雪止めがしっかり固定されているかをチェック
凍害に備え、屋根や壁にクラック(ひび)がないかをチェック。本格的な雪の季節を迎える前、12月初旬には雪止めがしっかり固定されているかを確認してください。屋根や壁のクラック(ひび)に染み込んだ水分が凍ると、隙間を押し広げ、やがては破壊に至ります。寒冷な地域では12月前にチェックしておいた方がよいでしょう。
点検といっても、屋根には絶対のぼらないでください。無理をせず、目視だけで充分です。気になるところを見つけたら、街の屋根やさんの無料点検をご利用ください。
築10年でやっておきたいメンテナンス
お住まいは新築から10年前後をメドにお住まい全体を詳細に点検し、まとめてメンテナンスすることをお奨めします。
01棟板金の交換
(スレート・コロニアル・カラーベストなどの
屋根、カルバリウムなどの金属屋根)
02屋根塗装
(スレート・コロニアル・カラーベストなどの
屋根、ガルバリウムなどの金属屋根)
03外壁塗装
(窯業系サイディング・モルタル外壁・金属サイディング)
04コーキング材(シーリング材)の打ち替え
05防水工事
(陸屋根・屋上・ベランダなど)
06フェンスや堀など金属部の塗装
(スレート・コロニアル・カラーベストなどの屋根、カルバリウムなどの金属屋根)
築10年前後でやっておきたい屋根塗装
一生に一度のお買い物と言われるお住まい、手に入れるまでは相当な努力と苦労を伴います。何年もかけて貯めた頭金、購入してからはローンと大変です。手に入れたということで満足してしまい、そこでゴールという方も多いようです。
築10年前後でやっておきたい外壁塗装
外壁がモルタルの場合、クラックが複数できているのではないでしょうか。ここで外壁塗装しておかないと壁の内部に水が浸入してくる可能性が高まります。
窯業系サイディングでは塗膜の防水性が落ちてきているころです。外壁塗装で防水性を復活させてあげましょう。
サイディングボードの継ぎ目のコーキングに縮んでしまったり、隙間ができていませんか。外壁塗装に合わせて打ち替えて上げましょう。金属サイディングではここで塗装しておけば、錆を予防できます。
築10年前後でやっておきたい防水工事
陸屋根・屋上・ベランダなども表面の防水性能が落ちてきています。トップコートを塗り直す時期です。
防水工事は雨漏りを予防できるので、
お住いの腐食を防ぎ寿命を延ばします。
築10年前後でやっておきたい金属部塗装
フェンスや塀などの金属部分に錆が出てきていませんか。こういったところが汚れていたり、錆びていたりすると、防犯上よろしくありません。「気を使ってない家」と思われ、空き巣などに狙われやすくなるのです。
築10年前後の正しいメンテナンスで安心した生活を
築10年前後でメンテナンスしておけば、次の10年間まで安心して過ごせます。また、ここで耐用年数の長い塗料で屋根や外壁を塗装しておけば、次のメンテナンスを15年後などに延ばすことも可能です。
耐用年数の長い塗料を使う場合はコーキングなども寿命が長いものを使うようにしてください。コーキングだけ寿命が先に来て、打ち替えるとなったら足場が必要になります。コーキングを打ち替えた数年後、屋根塗装や外壁塗装をすることになった足場を再度、仮設するとなると足場代が2度かかることになります。足場が必要な工事は仮設費を節約するため、できるだけ一緒に済ませるようにしましょう。
築20~25年でやっておきたいメンテナンス
01漆喰工事
(瓦屋根)
02屋根葺き替え・屋根カバー工法
(スレート屋根・金属屋根・瓦屋根)
03外壁塗装
(窯業系サイディング・モルタル外壁・金属サイディング)
04コーキング材(シーリング材)の打ち替え
05雨樋交換
06防水工事
(陸屋根・屋上・ベランダなど)
07フェンスや堀など金属部の塗装
08防蟻処理
スレート(コロニアル・カラーベスト)の耐用年数は25年前後と言われています。前回のメンテナンスから10年経過していれば築20年、15年経過していれば築25年ですから、そろそろ寿命です。
屋根カバーか屋根葺き替えを選択する時期に来ています。雨漏りしているわけでもないのに屋根葺き替えとお思いの方もいるでしょうが、屋根材の限界が近づいてきているので早めに対処した方がいいでしょう。
雨漏りすると天井に大きな染みができてしまうので、クロスの張替えなども必要になってきますから、余計な出費となります。
瓦屋根では漆喰の劣化に気をつけてください。また築20年以上になると、さまざまな箇所に傷みがでてきます。
雨樋が樹脂製の場合、硬化が進んでいます。柔軟性が失われているので強風や雪の重みに耐えられず、ちょっとしたことで割れたり、外れたりします。全交換をお奨めします。サイディングの変形した部分から雨水が浸入し、内部が腐食を起こしていることもあります。
築30年でやっておきたいメンテナンス
01屋根葺き替え・屋根葺き直し
(瓦屋根)
02屋根葺き替え・屋根カバー工法
(スレート屋根・金属屋根・瓦屋根)
※前回のメンテナンスで行わなかった場合
03外壁カバー工法
(モルタル外壁)
04外壁張り替え・外壁カバー工法
(窯業系サイディング・モルタル外壁・金属サイディング)
05防水工事
陸屋根・屋上・ベランダなど
06フェンスや堀など交換
07防蟻処理
築30年は全体的なリフォームの時期です
いよいよお住まいを全体的にリフォームする時期がやってきました。日本の住宅の平均寿命は27年と言われていますから、それを越えています。
屋根はどのタイプであっても、屋根葺き替えや屋根カバー工法でリフォームが必要です。使用される環境によってはもう少し頑張れるかもしれませんが、いずれにせよそろそろ耐用年数の限界です。
瓦屋根は表面上、何ともないように見えることがほとんどですが、その下の防水紙の寿命を越えています。横殴りの雨などでは雨漏りするようになるでしょう。屋根葺き替えか屋根葺き直しが必要です。
外壁も張替えやカバー工事が必要な状態です。耐震基準が変わる1981年以前に建てられたお住まいは屋根カバー工法や外壁カバー工法でお住まいの重量が増しますと大変危険ですので、屋根葺き替えや外壁張替えを選択してください。
ライフプランに応じたリフォームや建替えが必要です
お住まいが築30年以上になったら考えなくてはならないのが、これからのライフプランです。「いつまで、その家に住み続けるのか」、「子供が家を引き継ぐのか」、築年数がこの程度になれば家主のご子息は既に成人しており、お孫さんがいるという方が大半なのではないでしょうか。
ご子息がその土地を引き継ぐというのであれば、建て替えという選択肢も出てきます。将来的に息子さんのところに引っ越すというのであれば、問題になっている部分のリフォームだけで済ませるのもよいでしょう。
欧米諸国の住宅は、ドイツで約79年、イギリスでは141年と言われています。
それに対し、日本のお住まいの平均寿命は約27年と非常に短いのです。
しかし、しっかりとお手入れを続ければ50年以上住めるというデータもあります。お孫さんが成人するまで住めるということです。結論を出すのはご家族の皆様で話し合ってからでも遅くはありません。
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