スレートからガルバリウム屋根へ!葺き替え?屋根カバー?特徴と費用
スレート屋根の劣化が目立ってきた、雨がひどい日には雨漏りが起こる…
そろそろ屋根のリフォームをした方がいいのだろうかとお悩みでしょうか。スレート屋根からのリフォームなら、ガルバリウム鋼板という金属製の屋根がよく選ばれます。
そこでよく聞くのが「ガルバリウム鋼板の屋根ってどんなもの?」「屋根葺き替えと屋根カバーのどちらがいいの?」という声です。
スレート屋根からガルバリウム鋼板の屋根にする方法は、葺き替えとカバー工法の2つに大別されます。現在の屋根の状態によってどちらの方法がいいかは異なりますから、リフォームの検討段階でそれぞれのメリットとデメリットをしっかり把握しておくことが大切です。
この記事では、屋根リフォームが必要な理由や、屋根葺き替えと屋根カバー工事の違い、ガルバリウム鋼板製の屋根の特徴やメリットについてご紹介します。
屋根のリフォームをお考えの方はぜひ読んでご検討ください。
住宅の中でも、屋根はいろいろなダメージを受けやすい場所のひとつです。雨や雪、風、紫外線などの影響を毎日受け続けるため、屋根の仕上げ材や下地は少しずつ劣化が進んでいきます。 スレートはセメントをベースとした厚さ5㎜程度の薄い板状の屋根材です。屋根の小屋組みの上に野地板と呼ばれる構造用合板を設置し、防水紙(ルーフィング)を張った上に重ねながら固定し仕上げられます。
スレートは以前よく使われた瓦よりも軽量で商品本体が安価であり、短工期で仕上げられることから一時期は多くの住宅で採用されていました。しかし
スレート材は経年劣化によってひび割れや反りなどが起こりやすい屋根材です。アスベストが混入されていないノンアスベスト製品になってからより顕著になりました。
さらに、下地に使われている防水紙が劣化するとスレートだけをメンテナンスしても雨漏り等の問題が解消できません。こうした理由から、屋根葺き替えや屋根カバー工法による全面リフォームを検討する必要が出てくるのです。
屋根リフォームの際、新しい屋根材として主流となってきているのがガルバリウム鋼板です。すでに業者から提案されているけれど、金属製の屋根ってどうなの?とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
ガルバリウム鋼板屋根材が人気なのには理由があるのです。
おすすめの理由は耐久性と重量
ガルバリウム鋼板は、亜鉛+アルミニウム+シリコンでできたガルバリウムという素材を使ってメッキを施した鋼板のことを指します。亜鉛は溶けることで錆びによる穴の広がりを抑える作用がありますが、時間が経って亜鉛が溶けきってしまうと防食性が失われて錆びやすくなります。
しかしアルミニウムは亜鉛が溶けてなくなることでできた穴を埋める働きをするため、亜鉛とアルミニウムの組み合わせによる働きを活用したガルバリウム鋼板はとても錆びにくく、長寿命なのです。
さらに本体が軽量であることも、ガルバリウム鋼板をお勧めする理由のひとつです。
屋根は住宅の最も高い位置にあるため、この部分が重いほど住宅の重心が高くなります。住宅の重心が高いと地震が来た時に住宅全体が大きく揺れることになり、構造材への負担が増える上に破損や倒壊の危険性も高くなります。逆に言えば屋根が軽くなるほど住宅の重心が低くなり、地震の揺れの影響を受けにくくなるのです。
スレートが1㎡約22~23kgなのに比べて、ガルバリウム鋼板は約5kg。屋根が二重になるカバー工法の場合でもこれだけ軽ければ安心ですね。
従来の金属屋根とはちがいます
金属屋根というと「錆びやすい」「夏に暑そう」「雨音がうるさい」「見た目が安っぽくなる」といったイメージが強い方も多いかもしれません。
昔は金属の屋根というとトタンが主流でした。トタンは正式名称を「亜鉛メッキ鋼板」といいます。薄い鋼板の表面を亜鉛でメッキしたもので、前項でもお伝えしたように、溶けることで穴をふさぐ亜鉛の働きにより錆びにくいという特徴があります。しかし経年劣化によって溶け出す亜鉛がなくなると、錆びによる穴を修復できず劣化が早まります。
このトタンの欠点をカバーしたものがガルバリウム鋼板です。防食作用を持つ亜鉛と、亜鉛がなくなった後にできた穴を埋める作用を持つアルミニウムが組み合わさったメッキを施すことでトタンよりも4倍錆びにくく、耐用年数は25~30年と言われます。
屋根材として断熱材が一体化されている商品なら、暑い、うるさいといった問題も解消されますし、一見金属に見えないようなモダンでお洒落なデザインのものもあります。人気のスーパーガルテクトは2022年からワインレッドが新色として追加されるなど、カラーバリエーションも豊富です。
進化したガルバリウム屋根材「スーパーガルテクト」なら断熱性能にも優れています
棟板金がはがれたスレート屋根をアイジー工業のスーパーガルテクト(シェイドブラック)でカバー
屋根の天辺にある棟板金がはがれてしまいました。築28年でスレートには苔なども生え劣化が見られたため、カバー工法でリフォームしました。表面に柔らかい質感の模様が施されているためスマート且つ暖かみのある仕上がりになりました。
アイジー工業のスーパーガルテクトは裏側にポリイソシアヌレートフォーム(断熱材)が使われていて、防音性能・断熱性能に優れた人気の屋根材です。
スレートの傷みや汚れが屋根全体で目立ってきた、部分補修を繰り返しても雨漏りするようになった、そんな状況から屋根リフォームを検討している。そこでまず悩まれる方が多いのが、我が家の屋根にはどんなリフォームが最適なのか、ということ。
屋根葺き替えと屋根カバー工法という2つのリフォーム方法についてご紹介します。
屋根葺き替えとは
屋根葺き替えは、既存のスレートを全て解体・撤去して、野地板や防水紙などの下地も新しくした上で新しい屋根材を葺いて仕上げる工事です。
・屋根葺き替えが推奨されるケース
☑ 20年以上メンテナンスをしておらず下地の劣化が懸念される
☑ 広範囲での雨漏りなど顕著な問題が起こっている
☑ これからも長く住み続ける予定である
☑ 木造3階建てである
屋根が下地から新しくなることで、雨漏りなどの問題が根本から解決できるのは屋根葺き替えの最大のメリット。新築同様の屋根になりますからメンテナンスサイクルが伸ばせます。
一方で、屋根工事の中ではもっとも大きな規模の工事になるため、工期も長く、費用は高額です。特に既存のスレートがアスベストが含まれている古いタイプのものだと処分費がより割高になります。
また、木造3階建てでカバー工法を行なうときは建築確認申請が必要になり時間と費用が掛かりますので葺き替えの方が良い場合もあります。
屋根葺き替えに必要な工期は、天候などの条件によりますが平均7~10日、長くても14日程度です。屋根葺き替えにかかる工事価格も、新たに使用する屋根材の種類や、屋根の面積、工期の長さ、撤去するスレートがアスベストを含んでいるかどうかといった条件によって上下しますが、約30坪のお住まいで100~180万円程度が相場でしょう。
・築約35年のスレート屋根をガルバリウム鋼板屋根へ葺き替え事例
築年数約築35年 建坪 25坪 工事費用 89万円(足場代別)
大雨になると雨漏りするということでお困りでした。今後も長く安心して住める屋根にしたいとのご希望から、屋根葺き替えでの改修を行いました。
使用した屋根材はアイジー工業のスーパーガルテクトです。ガルバリウムはメッキ層が柔らかく加工しやすいため、こうした棟の多い複雑な形状でも施工に向いています。
スタイリッシュで高級感のある屋根に仕上がりました。
屋根カバー工法とは
屋根カバー工法は、既存の屋根材や下地材はそのまま残し、その上から新しい防水紙と屋根材を乗せて仕上げる工事です。
・屋根カバー工法が推奨されるケース
☑ スレートや防水紙は傷んでいるものの上から重ねても十分な耐久性が見込める
☑ リーズナブルに工事を済ませたい
屋根葺き替えに比べると工期が短く、屋根材や下地材を解体撤去しないことで廃材が出ないため工事価格を抑えられるだけでなく環境にも優しいのがメリット。さらに屋根が二重になるので、断熱性や遮音性が向上するのもメリットといえるでしょう。
下地である野地板の劣化があまりに進んでいると屋根カバー工法では対応できませんから、工事業者に確認してもらいましょう。
屋根カバー工法に必要な工期は、天候による影響を考慮して平均5~8日です。工事価格は新しい屋根材の種類や屋根の面積などの条件によりますが、30坪ほどで100~150万円程度が相場と考えておくといいでしょう。
・雨漏りのある離れのスレート屋根をガルバリウム鋼板でのカバー工法にて補修事例
築年数約築35年 建坪 15坪 工事費用 50万円(足場代別)
塗膜がすっかりなくなりヒビや割れもあったスレート屋根です。
対候性に優れたチャンピオンルーフィング(防水紙)と、棟板金の下地には腐食の心配のない樹脂製の貫板を使用しました。
月星商事のタフワイドですっきりとした仕上がりに。雨漏りと今後の塗り替えメンテナンスの心配が解消されました。
スレート屋根のアスベスト問題
「発がん性物質を含んでいる」「健康被害が大きい」など怖いイメージが強いアスベストを含んだスレート屋根材はかつて大量に市場に流通していましたが、2004年に製品の出荷が規制されました。
そのため、2004年以降に建てられた住宅であれば、スレートであってもアスベストは含まれていません。
現在リフォームをお考えなのであれば、2004年以前に建てられた住宅でスレートにアスベストが含まれているというお住まいが多いでしょう。
「毎日生活している住宅の屋根材にアスベストが使われているなんて…」と不安になるかもしれませんが、屋根は日常生活において直接触れることのない箇所ですから過剰な心配はしなくていいでしょう。スレート材本体が破損などしていなければアスベストが飛散することもほとんどありませんから、今すぐに危険というわけではありません。
葺き替えならアスベスト含有スレートの処分費が掛かりますが、今後の心配はなくなります。屋根カバー工法の場合、処分の必要はありませんが、将来的に葺き替えをしたり家を解体するときにはやはり処分の問題が付いてくることになるので、考慮したうえで選択しましょう。
無料点検にてお住まいに合ったリフォーム方法と屋根材をご提案いたします
大切な住宅を守る屋根のメンテナンスは適切に行いたいもの。築年数が経ってきた、台風などの被害に遭ったなどの理由から屋根リフォームを考えても、どんな工事で、どんな屋根材に変えるのがいいのか、迷ってしまいますよね。
ここまでご案内してきたように、ガルバリウム鋼板製の屋根材は、軽くてお住まいに負担を与えず、そしてこれまでの金属屋根材に比べて錆びにくく長寿命なので、多く普及しています。屋根リフォームをお考えならぜひご検討ください。
初めての屋根材でご質問がある場合や、お客様の家の屋根に似合うのかご不安がある場合等は、街の屋根やさんまでまずはお問合せください。
屋根材を選ぶ際には、工事予算や外観のイメージなども検討事項として大切ですが、何より現在の屋根の状態を正しく把握し適切な工事をすることが重要です。
街の屋根やさんでは、無料で現在の屋根やお住まいの状態をくまなく点検し、ご希望を伺ったうえで最適なプランをご提案いたします。分からないことがあれば何でもご相談ください。
スレート屋根のリフォーム、ガルバリウム鋼板製屋根へのリフォームをお考えなら、ぜひ街の屋根やさんまでお気軽にお問合せください。
スレートからガルバリウム屋根へ!
葺き替え?屋根カバー?特徴と費用まとめ
●スレートの耐用年数は約25~30年です
●防水紙が劣化すると雨漏りなどの問題が発生します。早めにリフォームを検討しましょう
●新しい屋根材にはガルバリウム鋼板製のものがよく使われます
●ガルバリウム鋼板をおすすめする理由は耐久性の高さと軽量さです
●ガルバリウム鋼板はトタンよりも錆びにくく、長寿命です
●屋根リフォームには屋根葺き替えと屋根カバー工法があります
●スレートからガルバリウム屋根へのリフォームも街の屋根やさんにご相談ください
街の屋根やさんが施工している様々な、屋根工事と屋根リフォームの一覧をご紹介します。
お客様の不安を解消できるように、お問い合わせから工事の完成までの流れをご紹介しています。
街の屋根やさんが施工している様々な屋根工事と屋根リフォームの一覧をご紹介します。
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