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更新日 : 2023年08月23日

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エスジーエル(SGL)鋼板とは?ガルバリウム鋼板に変わり主流となる次世代の屋根材

エスジーエル(SGL)鋼板。ガルバリウム鋼板に変わる次世代の屋根材

 屋根の葺き替え・カバー工法をご検討されている方の中には、現在注目を集めている「エスジーエル(SGL)鋼板」の金属屋根材を専門業者よりおすすめされている方も多いと思われます。
 街の屋根やさんでも、エスジーエル鋼板を使用した屋根材についてお客様よりご相談を頂くことが増加傾向にあります。

 エスジーエル鋼板は表面処理めっき鋼板の最高クラスとして知られ、錆に強く腐食が発生しやすい状況下でもガルバリウム鋼板より耐食性に優れた屋根材です。ガルバリウム鋼板に変わり、今後主流となっていくであろう非常に優れた屋根材として大きな注目を集めています。

 ・エスジーエル鋼板のメリットは?
 ・本当に建て材として信頼できる?
 上記の様な疑問・ご不安をお持ちの方に向け、金属製建材である「エスジーエル鋼板」について、徹底解説致します。

エスジーエルが注目されています

 現在、注目を集めているエスジーエル鋼板はいったいどのような鋼板なのでしょうか?まずはそこからご説明させて頂きます。

 現在までのお住まいは、使用されている建材の耐久性が低く、30年も経過すれば当たり前の様に建て替えが必要となる「フロー型」でした。しかし、近年では建材の進化によって耐久性も向上し、より長期間使用する「ストック型」の時代へ変化してきましています。
 その為、めっき鋼板の製品もより錆に強く長持ちするものが要求されるようになりました。つまり、長期間にわたり使用できる材料が使われたお住まいが評価される時代に変わったという事です。

耐久性の高い建築素材が求められる中エスジーエル鋼板が注目されています

 この様な需要の変化にガルバリウム鋼板製造の先駆者である日鉄鋼板株式会社は、その経験・最新に技術力により、今までのものよりも耐食性に優れた次世代ガルバリウム鋼板を製作しました。
 エスジーエル鋼板は、上記の様な経緯で開発されました。

ガルバリウム鋼板との相違点

 簡単に申しますと、エスジーエル鋼板とガルバリウム鋼板の相違点は、表面のめっき成分にあります。

 エスジーエル鋼板は、アルミ・亜鉛によって作られたガルバリウム鋼板のめっきにマグネシウムを含有させることで、ガルバリウム鋼板と比較して約3倍優れた耐食性を可能にしました。

耐食性に優れたエスジーエル鋼板

 塩害の多い沿岸部や、雨の多い高湿度の地域は非常に腐食が発生しやすい環境と言えますが、こうした地域であってもエスジーエル鋼板非常に優れたパフォーマンスを発揮します。特に、切断部や傷が付いてしまった部分などはその耐食性の効果が著しいです。
 上記のように、ガルバリウム鋼板の性能をパワーアップさせた製品がエスジーエル鋼板です。

マグネシウムの働きで保護皮膜が緻密となり安定化、ガルバリウム鋼板以上の耐食性を発揮します ガルバリウム鋼板について詳しく

 近年、金属屋根材・その他建材にガルバリウム鋼板が採用されることが主流となっています。しかし、エスジーエル鋼板はガルバリウム鋼板の耐久性を向上させた製品であり、今後はガルバリウム鋼板に変わって主流となっていく可能性が高いです。

 エスジーエル鋼板は、時代にマッチした需要の高い高性能・高対候性を兼ね備えている製品です。
 今後、屋根のリフォームをご検討される場合、エスジーエル鋼板を選択肢に入れてご検討されることをおすすめ致します。これだけ長期間ご使用いただける金属屋根材は他にないと言っても過言ではありません。街の屋根やさんでも非常におすすめしております。

エスジーエル鋼板屋根材おすすめポイント

金属屋根の大きな問題点「錆」

経年劣化による錆

 金属製の屋根材の大きな問題点と言えば、経年劣化によって生じる「錆」です。
 昔のトタン屋根のイメージ通り、長期間使用している金属性の屋根材には錆が発生してしまいます。その為、金属屋根の最大のテーマは、錆の発生を抑え、錆に強い素材の屋根材です。
 そのテーマを基に開発されたのが、耐食性に優れるガルバリウム鋼板や、さらに性能が向上したエスジーエル鋼板です。

エスジーエル鋼板製の屋根は何といっても錆びにくいのが特長です

錆に強い金属屋根材

 つまり、エスジーエル鋼板の良い点として挙げられるのは、錆に強く長期間使用することが出来るといった金属屋根の最大のテーマをクリアした製品という事です。

現実環境に近いとされる複合サイクル試験・耐食性能(錆びにくさ)の評価

※試験方法 JIS H 8502(サイクルの内訳:塩水噴霧 2h 5%NaCl・35±1℃ 乾燥 4h 60±1℃・20~30%Rh 湿潤 2h 50±1℃・95%Rh以上)
※日鉄鋼板株式会社カタログより画像参照

 めっき鋼板の場合、特に切断部・傷が出来てしまった部分には錆が発生しやすくなります。
 台風などによる強風により枝が屋根にぶつかり、傷が出来てしまったという事も少なくありません。また、金属屋根の加工の際には屋根形状に沿った加工が必要な為、切断部分も出来てしまいます。
 エスジーエル鋼板は、上記の様な錆が発生しやすい部分の腐食進行を強く抑制させます。

 また、海に近いお住まいにもエスジーエル鋼板は、適しています。錆に強いことは、塩害にも強いと言える為、特に沿岸部のお住まいの屋根・外壁の素材としておすすめです。

塩水噴霧試験(常時塩水を噴霧し腐食を促進)塩害による腐食の評価

※試験方法 JIS Z 2371
※日鉄鋼板株式会社カタログより画像参照

 沿岸部のお住まいは、常に海からの潮風にさらされるため、金属部分が酸化してしまいます。従来のガルバリウム鋼板の保証適用は、沿岸部より5Km以上離れた場所が適用範囲でしたが、エスジーエル鋼板の場合保証適用範囲は、500m以上と、ガルバリウム鋼板と比較して10分の1まで縮めており、メーカーの自信が伺えます。

沿岸地域での屋根材の保証対象範囲

 また、穴あき保障に関してもガルバリウム鋼板であれば10年である一方、エスジーエル鋼板は25年と伸びています。
 とにかく錆に強く、金属屋根材の中でも抜きんでた性能を備えているのがエスジーエル鋼板のおすすめポイントとなります。

屋根材の穴あき保証比較

他の屋根材と比較しても劣らない

 長期にわたってご使用できる屋根材の代表と言えば、和瓦です。しかし、最近では、その重量を気にされる方も増え、選ぶ方も減少しています。その代わりとして主流となった屋根材がスレート・金属屋根材です。

屋根材別耐用年数の目安

屋根材別耐用年数の目安

※必要なメンテナンスを行なった場合の目安です。立地や環境などにより変動します。

 例えば、エスジーエル鋼板を使っているアイジー工業の屋根材「スーパーガルテクト」は、表面に遮熱フッ素樹脂・遮熱ポリエステル樹脂が施されておりますが、経年により塗膜の劣化が進行します。ですが、メーカーが推奨する塗装メンテナンスの時期をしっかりと守る事で、30年を超える耐用年数に期待できます。釉薬瓦・和瓦などと比較するとさすがに見劣りしますが、その他の屋根材で長期に渡り持たせたいと思った場合、エスジーエル鋼板の屋根材が最良の選択肢となります。

軽量であることが地震対策に繋がる

 エスジーエル鋼板に限りませんが、金属屋根は、その軽量性が理由で良く選ばれます。大きな地震が心配される現代では、重量がある屋根材から軽量な屋根材へ変更したいというお客様が増加傾向にあります。

各屋根材1㎡あたりの重さ比較

 特に、既存の屋根材にを使用されている場合ですと、エスジーエル鋼板などの金属屋根に葺き替えを行う事で屋根の重量は10分の1に減少します。お住まいに掛かる負担軽減にも期待できるでしょう。また、スレートからの葺き替えであっても5分の1まで減少する事が可能です。
 屋根リフォームをご検討される際には、金属屋根も視野に入れる事をおすすめ致します。

エスジーエル鋼板とは

 続いて、エスジーエル鋼板について詳しく解説させて頂きます。

エスジーエルは進化したガルバリウム

 エスジーエル鋼板を簡単に説明させて頂きますと、ガルバリウム鋼板を改良しためっき鋼板です。ガルバリウム鋼板と比較して優れた耐久性を持ち、錆に強く長期間ご使用できる素材です。
 エスジーエル鋼板を採用している屋根材メーカーも増えており、外壁材としても採用されることが増えてきています。
 将来的には、ガルバリウム鋼板に変わりより性能が向上したエスジーエル鋼板が主流になっていくでしょう。

エスジーエルはガルバリウム鋼板をベースに耐食性向上を実現した次世代ガルバリウム鋼板です

めっき組成が長持ちの理由

 エスジーエル鋼板が長持ちする理由は、めっき組成によるものです。
 トタンに使用される亜鉛めっきにアルミニウムを含有させることで耐食性が向上したものが、ガルバリウム鋼板です。しかし、アルミニウムは含有率により特性が大きく変動してしまいます。具体的には、含有率が高くなるほど亜鉛の犠牲防食性の働きが弱くなり、鋼板の腐食進行に繋がってしまいます。
 そうした背景からエスジーエル鋼板は、ガルバリウム鋼板にマグネシウムを添加しました。そうする事で、アルミ・亜鉛合金めっきにマグネシウムが共存し、綿密な亜鉛系酸化物が生成されることで安定した素材となります。簡単説明いたしますと、鉄が露出している個所にマグネシウムの持つ成分の作用によって鉄を保護する膜が形成されます。

めっき組成

 また、実験結果によりエスジーエル鋼板に添加するマグネシウムの含有率は2%が最適と言われています。
 エスジーエル鋼板のめっきに含有されているマグネシウムの働きによって、錆に強く耐久性が向上しています。

 エスジーエル鋼板とガルバリウム鋼板の組成の違いは、マグネシウムが含有されているかそうでないかだけです。
 マグネシウムを含有させることで、エスジーエル鋼板は、耐久性が向上され、ガルバリウム鋼板と比較して3倍を超える優れた耐食性を持つ腐食に強い素材となりました。

暴露評価(沖縄・軒下・1年)
エスジーエルの高い耐食性はガルバリウム鋼板のめっき組成と添加されたマグネシウムにより実現!

エスジーエル鋼板の製造会社である日鉄鋼板

 日鉄鋼板株式会社は、ガルバリウム鋼板のパイオニアであり、エスジーエル鋼板の製造メーカーでもあります。
 多くの経験・最新の研究開発により耐食性に優れたエスジーエル鋼板を製造しました。

 エスジーエル鋼板の名称の由来は、superior(上質)・special(特別)・super(超越)の「S」という頭文字にガルバリウム鋼板のGLを付けて「SGL」となります。

SGL

エスジーエル鋼板誕生の歴史

 屋根材・外壁材に使用される鋼板の表面を錆に強くする技術は、亜鉛めっき鋼板が持つ鉄の腐食を防止する作用であり、以前から利用されてきました。
 亜鉛めっき鋼板は、1906年に国内で初めて生産されたと言われており、その歴史は非常に長いです。その後、1982年にガルバリウム鋼板が初めて生産され、2013年に約30年の年月を経てエスジーエル鋼板が初めて生産されました。

エスジーエル鋼板ができるまでの歴史

 日鉄鋼板にはこうした長い歴史があり、亜鉛めっき鋼板の先駆者として長年培った技術・経験からエスジーエル鋼板を開発しました。
 2023年現在において、エスジーエル鋼板が誕生してから10年です。しかし、それまでの歴史には日鉄鋼板の長い歴史の中で培った実績・研究の成果があり、十分に信頼できる建材と言えるでしょう。

エスジーエル鋼板の人気屋根材

 日鉄鋼板も屋根に使用できる鋼板を提供していますが、各屋根材メーカーは、日鉄鋼板が製造したエスジーエル鋼板を使用して様々な種類の屋根材を生産しています。
 ここでは、人気の高いエスジーエル鋼板を使用した屋根材を紹介します。

アイジー工業:スーパーガルテクト

金属建材のトップメーカーであるアイジー工業は、エスジーエル鋼板が使用されている「スーパーガルテクト」を製造しています。新築や屋根のリフォームを考える際には、多くの人々に支持される屋根材です。

スーパーガルテクト

 スーパーガルテクトの大きな特徴は、裏面に断熱材が設置されている点です。
 この断熱材の存在により、金属屋根の欠点である「熱さ」「雨音」といった問題が軽減されます。また、スーパーガルテクトは嵌合部分にも断熱材が詰められており、これも大きな特徴の一つと言えます。隙間なく屋根全体を断熱材で覆うことができる数少ない金属屋根と言えるでしょう。

抜群の遮熱性・断熱性を発揮する材料構成と形状

 また、工事を行う際に使用する役物の種類が多く揃っており、屋根の形状に応じて必要とされる様々な役物をを選んで使用することができます。特に屋根の軒先部分に使う「唐草」は、ほとんどのメーカーが1種類しか提供していませんが、スーパーガルテクトでは4種類のバリエーションがあります。そのため、雨樋の交換が行わなくても施工できるなど、お客様の状況に適した工事が可能です。

アイジー工業スーパーガルテクト

築35年の瓦屋根から高耐久なスーパーガルテクトへ葺き替え

施工前

矢印

施工後

 築35年の中で一度も屋根メンテナンスをしてこなかったが、瓦の重量が気になる為、リフォームを実施したいとご相談を頂きました。
 軽量で耐久性に優れた屋根をご希望されたため、コストパフォーマンスに優れている耐久性の高いスーパーガルテクトをご提案させて頂きました。

ニチハ:横暖ルーフ

 断熱材一体型の金属屋根を一番最初に採用したのがニチハです。
 横暖ルーフは、グレードの異なる4種類が用意されています。

横暖ルーフ
  • ・横暖ルーフS
  • ・横暖ルーフαS
  • ・横暖ルーフプレミアムS
  • ・横暖ルーフαプレミアムS

 プレミアムシリーズ※のみエスジーエル鋼板が使用されており、αは厚みがある製品です。
 ※2023年1月現在、「横暖ルーフαプレミアムS」は販売休止中。「横暖ルーフプレミアムS」は2023年3月より販売再開予定。

断熱材との一体成型による高い断熱性能
ニチハ横暖ルーフ

コロニアルNEOから横断ルーフαプレミアムSを使用してカバー工事

施工前

矢印

施工後

 既存の屋根は、ノンアスベストのスレート屋根材であるコロニアルNEOでした。しかし、コロニアルNEOは劣化が進行しやすく、その症状も著しいといった特徴があります。お客様とご相談させて頂いた上、ニチハの金属屋根の中でも最高クラスのグレードで長期間に渡りご使用いただける「横暖ルーフαプレミアムS」を使用して、カバー工事を実施いたしました。非常に綺麗な仕上がりにお客さまにも大変お喜び頂けました。

屋根材に迷ったらご相談ください!

 ここまで、エスジーエル鋼板の特徴や魅力について解説させて頂きました。
 現在、屋根工事・リフォームをご検討中であり、ご興味をお持ちになられた方がおられましら、ぜひ街の屋根やさんまでご相談下さい。

屋根材などお住まいのお悩み事、街の屋根やさんへお気軽にご相談ください!

 エスジーエル鋼板に限らず、金属の屋根の特徴は様々です。

2階のお部屋が暑い
雨漏りの心配の無い屋根に変えたい
お洒落な屋根にしたい

 上記の様なご希望があればお伝えください。現在のお住まいの状態をしっかりと点検させて頂いた上で、最適な施工方法をご提案させて頂きます。

お問合せはこちら 点検・お見積り・無料

エスジーエル(SGL)鋼板とは?まとめ

  • ●高耐久な建築素材に高い需要がある昨今、エスジーエル鋼板が注目を集めています
  • ●ガルバリウム鋼板の持つ性能を向上させた製品が、エスジーエル鋼板です
  • ●ガルバリウム鋼板とエスジーエル鋼板の相違点は、めっき組成にあり、マグネシウムを2%含有させたことで性能がより向上しました
  • ●エスジーエル鋼板製の屋根材の大きな特徴は、錆に非常に強い点です。
  • ●他の屋根材と比較しても性能面で劣りません
  • ●エスジーエル鋼板に限らず、金属製の屋根は軽量である為、耐震対策に比重を置いた屋根リフォームに適しています

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