コロニアルNEO(ノンアスベスト屋根材)の
最適なメンテナンス方法をご紹介
スレート屋根材を使用しているお住まいは多く見かけますが、皆さんはその屋根材がどのメーカーの何という商品目かまではご存知ないですよね?また築何年かは知っていてもその屋根材が何年製造であるのかはわかりませんよね?
現在築10年程度のお住まいに使われているスレート屋根材には全く問題ありませんが、安定した品質になるまでの間に大きなトラブルになった屋根材、問題を抱えている屋根材というものが存在します。
いくつか種類がありますが、このページではクボタ(現:ケイミュー)のコロニアルNEOという屋根材についてご紹介したいと思います。コロニアルNEOに限った話ではありませんが、ある期間の屋根材は大きな課題をクリアできなかった共通の特徴をもっています。「その期間に屋根工事をしたかも」「そろそろ築20年だ!」という方は、屋根材の種類をしっかり確認してからのメンテナンスがオススメです!
コロニアルNEO以外の塗装ができない屋根材もいくつか簡単に紹介しておりますのであわせて参考にしてみてくださいね。
【動画で確認「コロニアルNEOの劣化症状・メンテナンス方法」】
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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【動画で確認「コロニアルNEOの劣化症状・メンテナンス方法」】
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現在スレート屋根の初メンテナンスは【塗装】と考えられている方が多いですよね?
正解です。現在のスレートは耐久性も高いですが、主原料であるセメントが吸水してしまわないように塗膜保護を行なってあげることがオススメです。
しかし一時期塗装できないスレート屋根が多くのお住まいに使用されていました。これは決してその屋根材の特徴ではなく、施工上の観点から塗装したくても塗装できないという状態になってしまったということです。
その屋根材のほとんどは
1990年後半〜2004年頃までに施工されたもので、アスベストの健康被害を危惧し、2004年に定められた規制をクリアするために販売された
ノンアスベスト屋根材です規制後はアスベストをほとんど使用できないため、早め早めに屋根材メーカーが開発していたノンアスベスト屋根材が、アスベストに代わる素材を見つけられず試行錯誤していた時期ですが、正直なところ
当時の屋根材はトラブルばかりだったようです。
代表的な屋根材でいうと
ニチハ パミール
セキスイ かわらU
クボタ アーバニー
松下電工 レサス・シルバス
等、各メーカーが数種類ずつ販売していましたが、今となっては【問題のある屋根材】として取り上げられている始末です。クボタ ( 現:ケイミュー ) のコロニアル NEO もその屋根材の一つですので後程ご紹介します。
ちなみにアスベスト(石綿)含有量が重量の0.1%を超えてはならない、実質的な禁止の規制が定められたのは2006年(平成18年)ですが、メーカーはその前からノンアスベスト屋根材に切り替えています。そのため2006年以降の住宅はまず問題なし、2000年以降は該当屋根材を使用していない限り問題はありません。
ノンアスベスト屋根材の劣化症状は使用している原料の違いもあることから様々です。表面が剥がれていく層間剥離を起こすものがあれば、踏んでもいないのに割れが酷いものもあり点検時の注意点も異なります。屋根材を見慣れているプロの屋根工事業者であれば、その屋根材の危険性を察知し、あえて屋根に上らず調査を行うこともあるほどです。
コロニアルNEOの場合は【ひび割れ・欠け・変色】ですが、ここにも大きな特徴があります。
どのお住まいもそうですが北面と南面では、日当たりも違いますので屋根材の劣化速度が異なります。そのため南面は色あせが酷く、北面はコケや藻が繁殖しているといったケースが通常です。
その点コロニアルNEOは、南面は南面でもスレート 1 枚ずつで色あせの速度が全く違うことがあります。通常新築でも塗り替え後でも 1 枚ごとに色が違うということはありませんので、1 面だけでも色の差異が見られる場合はコロニアルNEOである可能性も高くなります。
屋根材のひび割れというと大抵は釘打ちをした部分から縦横どちらかに延びていくケースが通常ですが、コロニアルNEOは全く関係ない箇所から想像もつかない方向にひび割れが進んでいきます。
ひび割れ自体は多くあっても防水紙が劣化しない限りは雨漏りに至ることはありません。そのため気づかず生活されている方も多いでしょう。そもそも化粧スレート屋根材は厚み5mmほどの薄い板ですので、メンテナンス時に数か所のひび割れ補修を行うことはよくあります。しかしコロニアルNEOの場合はどんどん不規則なひび割れが増発・拡大していきますので、補修では鼬(いたち)ごっこになってしまい全く改善できないのです。
ひび割れが増加していくと次に現れるのは屋根材の欠けです。ひび割れている部分は当然強度も低下しますので、欠けに繋がるのも仕方ありません。小さな欠けであれば現在のスレート屋根材にも見られますが、コロニアルNEOは比較的大きな欠けが生じるのも大きな特徴です。数枚であれば見逃しがちですが全体的に欠損が生じる可能性もありますので、全面の改修メンテナンスを行ったほうが断然オススメです。
上記3点の特徴がコロニアルNEOであるかどうかの判断ポイントです。しかし実際屋根を確認することが難しい、劣化の症状がないけど心配...という方は図面の仕様書を見てみると使用屋根材の製品名が記載されています。
コロニアルNEOを使用しているが、特に劣化は見られないというお住まいもございます。製品の品質や周辺環境にも差がありますので必ず劣化が見られるということはありませんが、コロニアルNEOだと判断できた場合は、塗装ではないメンテナンス方法を検討する必要があります。
コロニアルNEOであるかどうかの判断ポイント
3つの劣化症状
図面の仕様書
お住まい点検で判断
図面がない、図面に記載されていないという方は私たち街の屋根やさんのお住まい無料調査をご利用ください。地域によりドローンでの点検も可能ですので、急勾配で屋根に上がれない、立地状況から梯子がかけられないという方もご安心ください。
コロニアルNEOは2001年頃に販売されましたが、その後8〜10年程度でひび割れや欠けが相次いで報告されたため既に廃盤になっています。2021年現在、コロニアルNEOの屋根は築15〜20年程度のお住まいに見られる可能性があるという事です。
劣化症状・図面・点検の結果からコロニアルNEOだった場合のメンテナンスは、ひび割れや欠けの悪化が予想されることから、冒頭でもご紹介したとおり塗装が出来ず、屋根カバー工法か屋根葺き替え工事の2択になります。
屋根カバー工法
屋根カバー工法はコロニアルNEOの上に軽量な屋根材を重ね葺く工事です。屋根材を二重に仕上げることができますので遮音性・断熱性も向上し、工期短縮・コスト削減が見込めます。被せられる屋根材に欠けがあると固定等に不安を感じるかと思いますが、そもそも屋根カバー工法では粘着式のルーフィングシート(防水紙)を使用する為、施工上は問題ありません。
葺き替え
あまりに欠けが酷い、雨漏りを起こしてしまったという場合は、コロニアルNEOを撤去し新規屋根材での葺き替えがオススメです。葺き替え工事の注意点として挙げられるアスベスト(石綿)の飛散リスクですが、コロニアルNEOはノンアスベスト屋根材ですので撤去・処分費用の増加、健康被害等の心配は一切ありません。利用できない屋根材は残していても意味がありませんので、できるのであれば下地(野地板)の補修・補強もあわせてできる屋根葺き替え工事がオススメです。
誤った施工・思いがけない出費を防ぐために
塗装ができない、問題のある屋根材等はいくつかご紹介してきましたが、コロニアルNEOはその中でも症例報告が少ない屋根材と言われています。しかし逆を言えば、コロニアルNEOという事に気付かず塗装を行った、屋根材のせいではなくメンテナンスのせいだと思い込んでいたという方も多そうですね。
またコロニアルNEOに限った事ではありませんが、縁切り不足によりスレートの裏へ雨水が回った際や毛細管現象が起きている際に逃げ道がなくなり、スレートが雨水を吸い込み劣化がさらに進んでしまうケースも多々発生しています。
過去、ニチハのパミールは塗装ができない屋根材の補修方法として、アスファルトシングル「アルマ」を面積分(副資材は別途)支給する提案を行っていました。
しかしどこのメーカーもすべてこのような補償・提案があるかというと違います。屋根材の破損は【経年劣化】として扱われることが多く、通常補償等はほとんどありません。
では実際コロニアルNEOのメンテナンスで損をしないためにはどうすれば良いのか?
まずは目立った破損等は見られなくとも、コロニアルNEOであると確定している場合は塗装ではなく、屋根カバー工法か葺き替え工事を行いましょう。運よく劣化が見えにくい状態である可能性もありますし、塗装後にひび割れが拡大してしまっては二度手間になってしまいます。
次に破損や欠けの原因が自然災害の可能性があるかを考えましょう。屋根材が破損してしまった原因が自然災害であれば、火災保険や共済を活用することもできます。
但しコロニアルNEOは元々ひび割れが生じやすい、割れやすい、欠けやすいという特徴を持っています。
2018年、2019年の台風以降保険会社様の査定も厳しくなり、コロニアルNEOやパミールといった割れやすい屋根材は『保険適用外』と最初から指摘されてしまうケースも多くあり、火災保険が申請出来るかという点においては保険会社様次第といった所です。
可能性としては低いですが、仮に認められたとすれば足場架設費用、現状復旧工事分の費用の一部は賄うことが出来るかもしれません。そして火災保険は申請通りの工事をしなくてはいけないというものではありません。
その保険金と自己支出を合わせて、コロニアルNEOへの屋根カバー工事、もしくは葺き替え工事を行うという選択がベストです。
最後に、これはコロニアルNEOに限りませんが、知識があり信頼できる屋根工事業者に工事を依頼しましょう。塗装ができない屋根材と判断されるスレート屋根材は残念ながら数多くあります。もちろんインターネットで調べれば、何が原因で塗装できないのかを知ることもできますが、「これは塗装できない屋根材ですし、ひび割れも多いです」「雨漏りしてしまいますよ?」などと言われれば、自ずと高額な工事しか選択肢にないと感じてしまいます。
しかし本当にコロニアルNEOを含めた塗装ができない屋根材であるのか、またすぐにでも雨漏りを起 こしてしまう状態であるのかは、写真を見せてもらうなど目視確認をしておくことが非常に重要です。
近年火災保険の活用に関するトラブル、誤った施工による屋根からの雨漏り被害等も数多く発生しているようです。正しい知識を持っていて、お住まいに対して最適なメンテナンスを提案してくれているのかどうかを見極めてから屋根工事を依頼しましょう。
私たち街の屋根やさんでは点検・お見積りはもちろん、オンライン相談も受け付けております。屋根で気になる事がある、突然業者に屋根の指摘を受けて不安だ、適正な価格を知りたいという方は、お気軽にご相談ください。
コロニアルNEO(ノンアスベスト屋根材)の
最適なメンテナンス方法をご紹介まとめ
●アスベストによる健康被害が取り上げられた2000年頃、試行錯誤の上販売されたノンアスベスト屋根材に、ひび割れ、欠損、剥がれトラブルが多くみられるようになりました。
●クボタ(現:ケイミュー)のコロニアルNEOはスレート1枚ごとで異なる変色、不規則なひび割れ、大きな欠けが見られる大きな特徴がありますが、それらの症例報告は比較的少なく、実際劣化に気が付いていない方も多くいらっしゃると思います。
●コロニアルNEOが使用されている可能性があるお住まいとして、築15〜20年程度の住宅が挙げられます。それほど大きな劣化が見られないにしろ、コロニアルNEOと確定できる場合は塗装を避け、屋根カバー工法か葺き替え工事での補修がオススメです。
●ひび割れや割れが生じた際にはまず何が原因で破損してしまったのかを確認しましょう。自然災害が原因であれば火災保険や共済を活用し、支出を抑えたメンテナンスを行うことができます。
●コロニアルNEOか図面で確認することも可能です。工事業者の指摘に不安を感じる、メンテナンス方法が正しいかわからないという場合は、別の業者に点検を依頼しましょう。
●私たち街の屋根やさんは点検・お見積りを無料にて承っております。またオンラインでの相談も可能ですので、誤った施工・思いがけない出費で後悔してしまう前に一度ご相談ください。
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