外壁の状態を点検調査

サイディングの表面には劣化が見られました。

南側は日差しを受けやすいため、チョーキングが比較的早く進行しやすい傾向があります。

また、開口部の四隅は亀裂が発生しやすく、今回の建物でも四隅に亀裂が確認されました。

サイディングの継ぎ目に施されたコーキングは表面がシワ状になり、隙間も確認されました。

この隙間から雨水が浸入すると、サイディングの割れにつながるおそれがあります。

また、下部に向かうほどサイディングの変色が見られ、湿気や水分が浸透している状態です。

サイディングのコーナー部分にも隙間が見られました。

コーナー材はもともと繋ぎ合わせで構成されているため、時間が経つとこのように離れてくることがあります。

施工時には、先にコーキングを充填してから塗装を行います。

次に、屋上を点検すると、陸屋根でFRP防水仕様でした。

床面はコンクリートで保護されており、立ち上がり部分のFRPや床面のコンクリートにトップコートを塗布すると、劣化を抑え、耐久性を高めることができます。

パーフェクトトップを用いた外壁塗装工事

まず、陸屋根や外壁の洗浄を行います。

表面をきれいにすることで、塗装後の塗料の剥がれを防ぐことができます。

洗浄後は、塗装に必要な下準備を進めます。

サッシやベントキャップ周りにはコーキングの増し打ちを行い、サイディングの継ぎ目は打ち替えを行います。

コーキングの劣化は、外壁塗装を行うタイミングの目安になるため、塗装前に「打ち増し、打ち替え」を行うことが望ましいです。

塗装工程では、まず下塗りを行います。

上塗り材にパーフェクトトップを使用するため、下塗り材にはパーフェクトサーフを用います。

横方向に施工されているコーキングの上のサイディングの隙間は、できるだけ無くしておきたい箇所です。

隙間が細かいと、塗料が「入り込む部分」と「入り込まない部分」が出てしまいます。

そのため、隙間は事前にコーキングで埋めて整えてから、上塗り材を塗布します。

中塗りと上塗り作業です。

どちらも上塗り材を使用し、今回はパーフェクトトップのND-370を用いています。

屋上の陸屋根にはトップコートを塗布するため、まず下塗りとしてプライマーを塗ります。

プライマーは塗料の接着を高める役割があります。

屋上（陸屋根）の塗装工事

屋上の陸屋根は、床面がコンクリート、立ち上がり部分がFRPとなっているため、それぞれ専用のプライマーを使い分けます。

トップコートには東日本塗料のAUコートを使用し、色はフォックスグレーです。

コンクリートの亀裂を補修した後、床面にも東日本塗料のAUコートを塗布します。

AUコートはFRPの表面にもコンクリートの表面にも使用できる2回塗りのトップコートです。

立ち上がり部分と床面で、異なる仕上がりのトップコートを使い分けると、継ぎ目ができたり、相性によっては早期に剥がれるおそれがあります。

そのため、FRPとコンクリートの両方に塗布できるAUコートを選びました。

上塗りが完了したら、最終チェックしていきます。

塗残しやムラなどを点検して、問題が無ければ、屋上の塗装作業は無事に終了です。

完工

もともとサイディングの継ぎ目は黒ずんでいましたが、塗装によりすべてきれいになりました。

入居時の白さに戻ったことに、ご主人も大変喜ばれていました。

今回は白の中でも発色の良いND-370を使用しましたが、予想以上に鮮やかに仕上がっています。このたびはご依頼いただき、ありがとうございました。