【お問い合わせのきっかけ】

ビフォーアフター

【点検の様子】
鉄筋コンクリート(RC)造りの5階建てのビルです。

 

見てのとおり、半円状の屋根です。このような屋根は半径や曲率を表す記号の『R』を取って「R屋根」、またはその形状から「かまぼこ屋根」と呼ばれたりします。肝心の雨漏りの原因ですが、その多くは屋根の継ぎ目や接合部から雨水が浸入して起こります。こちらの屋根の場合、右写真の採光部が怪しいようです。

 

今回は他の業者が外装工事をしており、足場がかかっていたので、了承を得て、ありがたく使わせてもらっています。屋根の継ぎ目や接合部からの浸水を防いでいるのがコーキングなのですが、左写真からお分かりになるように経年劣化でその役目を果たせなくなっているようです。雨水が溜まりやすい部分では錆も発生していました(右写真)。良い状態ではありません。

【資材などの荷揚げ】
5階建てのビルの屋根の上に資材を運ぶため、クレーンや荷揚げ機を設置します。

 

5階建てのビルだと結構大きく、高さもあります。左写真の両端にある一般的なお住まいと較べると、相当な高さです。この建物の上に資材を運び上げなくてはなりませんので、25tクレーン車の登場です。私は重機好きなのでワクワクしますが、一つ間違えると大きな事故に繋がりかねないだけに気も引き締まります。

 

クレーン車だけではなく、荷揚げ用のリフトも設置しました(左写真)。見た目は梯子と変わりませんが、滑車を使って荷物を上げ下げできる優れものです。右写真は実際に野地板を運搬しているところです。

 

ビルの屋根なので、屋根材も大きいものを使用します。左写真のガルバリウム鋼板製屋根材は通常サイズではなく、5mもある特注品です。これをクレーンで吊り下げ、屋上へと運搬していきます。幸いにも風のない日でしたが、電線などにも注意しなければならないので、慎重に作業を進めていきます。

【屋根カバー工法】
これまでの屋根を活かしつつ、その上に新たな屋根を被せるのがカバー工法です。

 

屋根材これまでの屋をそのままに、その上から新たな屋根を築いていくのがカバー工法です。よって、廃材がほとんど出ません。廃材となるのは屋根の出っ張っている部分、雪止めや棟板金などです。こちらの屋根には雪止めが設置してありましたので、それを撤去した後、防水紙を敷設していきます(左写真)。採光部も覆いますので、木で枠組みを作り、その上に野地板を新設します(右写真)。

 

屋根の端に水切り用の板金を取り付けます(左写真)。屋根材の間から浸入してきた雨水を内部に染み込ませないよう、排水させる役割を持った部分です。屋根材を下地に固定しつつ、雪止めも取り付けていきます(右写真)。最近の天気は激しいので、弊社では屋根をリフォームするなら雪止めの設置をお勧めしています。

 

最近の金属屋根材は下地に直接ビス止めするものがほとんどです。適切な点検とメンテナンスを行っていれば、強風に煽られても飛ぶことはまずありません(左写真)。どんな屋根でも雨水が入りにくいように、下から上へと屋根材を重ねていきます。頂点へ屋根材を設置するのは工事終盤になります。

 

ケラバ部分の板金を加工して、調整しながら設置していきます。ここの加工には非常に精度が求められます。屋根の端の部分なので、風雨の影響が強い場所です。風に強く、雨が染み込んでいかないように慎重に作業を行っています。繋ぎ目はコーキングでしっかりと防水します(右写真)。

 

大きな屋根なので、新しく設置した雪止めをより落雪防止効果の高いものへと改造します。雪止めと雪止めの間にアルミ製の角パイプを渡し、固定します。簡単な改造ですが、これで落雪防止効果が飛躍的に高まります(左写真)。最後に清掃をしたら、屋根のカバー工事は終了です。これで雨漏りに悩むこともなくなりました。

【雨樋交換】
傷んでいた雨樋も交換しました。

 

これだけの面積の屋根ですから、排水を担う雨樋にも見合った性能が求められます。傷んでいた雨樋と樋受け金具を撤去した後、樋受け金具を新設します。そこに新しい雨樋を設置し、しっかりと排水できるよう勾配をつけます。水を流して、排水に問題ないことを確認したら、完成です。

【工事完了後】

今回はビルの屋根カバー工事でした。採光部がなくなるなどの変更はございましが、モダンなR屋根の雰囲気をそのままにリフォームできました。これまでと同じような色と形の屋根材を用意できて、本当に良かったと思います。
街の屋根やさんは屋根工事の専門店です。一般的なお住まいはもちろんこと、今回のようなビル、大型の工場から倉庫まで、どんな屋根の、どんな工事にも対応しております。ベランダや屋上などの防水工事も得意分野です。屋根と防水のことなら何でもお気軽にお問い合わせください。

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