更新日:2015年12月15日
屋根を守っているのは瓦やスレートのような屋根材だけではありません。屋根材は雨が直接侵入することを防いでいるもので、家を雨から守っているものはルーフィング材(防水紙)になります。
屋根の構造は下から順に屋根の骨組みとなる垂木、下地の野地板、下葺き材の、ルーフィング材(防水紙)、仕上げ材の屋根材(瓦、スレート、金属など)の順番に並んでいます。
屋根を構成する要素は野地板、ルーフィング材、屋根材の3つとなります。この3つのうちどれか1つでも欠けている状態であれば、正常な屋根とは呼べません。
普段、屋根はあまり目に見えるものではないですが、お住まいの屋根の屋根材が瓦屋根か、スレート屋根か、金属屋根かはお分かりになられる方が多いと思いますが、その下に敷かれているルーフィング材や野地板の種類についてわかる方というのは少ないのではないでしょうか?
屋根材を剥がさない限り目にすることはない、屋根の構造体となりますので劣化してしまい傷んでいたとしても気がつかないことがほとんどです。しかし、ルーフィング材も野地板も屋根を構成するうえでとても大切な要素となります。
屋根の勾配を利用して上から下へと雨水は流れていきますが、屋根材は完璧に雨の浸入を防ぐことは出来ず隙間などから雨水が浸入します。この侵入した雨水からお住まいを守るのがルーフィング材の役目となります。
このルーフィングがないと、雨水は直接野地板に吸収され蓄積します、蓄積した雨水はやがて建物の構造体である垂木に浸水し建物の強度を弱めてしまったり、天井に大きな雨染みができてしまう要因ともなります。
そのため、ルーフィングは雨水の浸入を防ぐ要塞のような存在であると言えるでしょう。
そこで本日は、そんな屋根構造のひとつであるルーフィング材について少し考察してみたいと思います。
ルーフィング材は目に見えないもののため、お住まいにとって重要な役割があるにも関わらず出来るだけ安いものを使って工事を行う業者なども多いそうです。
目に見えないルーフィング材ですが、適したものを使用すれば雨漏りを防ぐことが出来るほかにも、屋根の寿命が延び施工を簡単にできることも多いのでトータルコストを考えた際には費用を安くすることが出来るのです。
一般的なルーフィングの種類は2つありますが、1つはアスファルトルーフィングと呼ばれるものになります。一般的に使用されているルーフィング材となり、道路などに使用されるアスファルトと同じものを使っていて、フェルト状の原紙にアスファルトを染み込ませたものになります。
近年増えてきているルーフィングとしてご紹介したいのが【改質アスファルトルーフィング】になります。
改質アスファルトとは、対流動性、耐摩耗性、耐剥離性、付着性、たわみ追従性などの性能を向上させたアスファルトになります。アスファルトルーフィングよりも改質アスファルトルーフィングの方が高性能となっています。
一般的なアスファルトルーフィングになりますと粘着性のあるものを除き、大きなフォチキスで止めていく作業となりますが、その際にほんの小さな穴が出来てしまいます。
かなり小さな穴なので、問題はないと言われていますが雨水の浸入が増え劣化をしていくとこの小さな穴から雨水が浸入してしまう場合があるのです。
この浸入経路さえも改質アスファルトルーフィングであれば、優れた対流動性、付着性、追従性から通常のアスファルトルーフィングよりも防水性に優れているのです。
このような観点から、アスファルトルーフィングではなく改質アスファルトルーフィングの方が良いとされていて、改質アスファルトルーフィングを使用されるお客様が増えています。
目には見えない大切な個所だからこそ、しっかりとメンテナンスを行いたいですね。
屋根の葺き替え工事、カバー工事などの外装リフォームに関するご相談は0120-989-742までお気軽にご相談ください。