【お問い合わせのきっかけ】

ビフォーアフター

点検の様子

　

　今回調査を行った屋根には飾り煙突が設置されていました。欧風な印象を感じさせる飾り煙突は、皆さんが思っているよりも多くのお住まいに設置されています。しかし悲しいことに、飾り煙突に関するお問い合わせがあるときには、天板が外れ雨漏りを起こしてしまったというケースが非常に多いのです。それもそのはず、飾り煙突は屋根面よりも高い位置にあるため風の影響を受けやすく、また小さな面積だからこそ固定が甘かったり強風で天板が外れてしまうということが起こり得るのです。

　

　調査にお伺いした時点で養生はされていたため室内への影響は最小限に済んだようですが、養生を外して確認してみると天板が雨水で濡れ、表面が何層も剥がれかけてしまっている状態でした。当然固定もできていないため簡単に浮き、雨水が入り放題の状態になってしまっていました。

　

　そこでまずは雨水が入り込まないようブルーシートでしっかり養生をし直しておきます。また屋根工事では足場仮設工事がほとんど必須ですので、仮設する位置を確認し現地調査は終了です。
　今回雨漏りが起きた原因は強風、つまり自然災害によるものです。そのためY様がご加入されている火災保険に申請し、自己負担のない復旧工事をご提案させていただきました。

ご提案内容

　補修内容としては雨漏りを起こさないよう飾り煙突の天板部分を金属屋根材でカバーする工事になります。現況写真と復旧工事にかかるお見積りを保険会社へ申請し、審査を待ちます。保険会社から審査結果の連絡が
来るのがおおよそ1～2週間になりますが、台風や強風等で多くのお住まいが被害を受けた場合は立て込み、申請用の書類が届くのにも時間がかかります。
　なるべく早く補修したい、早く申請しておきたいという方は、被害に気付いた時点でまず保険会社と屋根工事業者に連絡を取りましょう。このどちらかが遅れれば申請ができませんのでしっかり確認しておきましょう。

品番・品目	数量	単位	単価	金額	備考
仮設足場工事					150,000
部分仮設足場　昇降用	1	式		150,000
飾り煙突工事					110,000
既存煙突　不要材撤去	1	式		20,000
コンパネ　木下地	1	式		30,000
ルーフィングシート	1	㎡	5,000	5,000
新規材　スタンビー	1	㎡	55,000	55,000	加工・雨仕舞含む

　お見積りを提出後、およそ2週間ほどでY様より保険会社より連絡があり、自己負担なく復旧工事ができるという連絡がございましたので、さっそく工事日程を決め復旧工事に取り掛からせていただきました。
火災保険は現状復旧にかかる費用を補償するというものですが、必ずしもすべての費用を賄えるというわけではありません。時には被害の〇％分であったり、〇〇万円というような制限がかかるケースもあるようです。また免責金額を設定している場合は自己負担額も発生しますので、加入されている保険の内容・条件をしっかり確認しておきましょう。

施工の様子

　

　補修工事を行うにあたってまずは部分足場仮設を行います。材料の荷揚げも必要ですので昇降用階段も取りつけています。飾り煙突の養生を剥がし天板を撤去します。飾りですので下まで突き抜けているお住まいはほとんどありません。しかしその割には天板が外れた際の雨漏りが屋内に影響を及ぼしますので、思っていたよりも大変なんだと思われる方も多いようです。お住まいの印象は非常に大事ですので、ドーマーや飾り煙突、天窓(トップライト)はどのようなメンテナンスが必要なのかを確認したうえで取り付けましょう。そうすれば後々大きな後悔につながることはありませんし、美観性を維持することも可能ですのでご安心ください。

　

　穴をふさぐためにまずは天板設置と防水紙の敷設を行います。防水紙に捲れ等があれば雨漏りを起こしてしまうためしっかり留め、ガルバリウム鋼板を端部に取り付けていきます。

　

　仕上げに使用するのは稲垣商事のスタンビーです。篏合式の縦葺き屋根材であるスタンビーは毛細管現象を防ぐ構造で、高い防水性能に優れているだけでなく0.5寸の勾配があれば施工できる便利なガルバリウム鋼板です。錆びにくく軽量、そして高耐久なため、今後は長期的な保護が可能な仕上がりとなりました。

　

　調査時に気になった部分も一緒に補修していきます。まず棟と屋根面の継ぎ目に開いていた隙間のシーリング処理です。内部には谷板金や防水紙もあるので、隙間があろうと雨漏りを起こす可能性は低いですが、下地を傷める原因にもなってしまいます。そこで雨漏りや棟板金の飛散を防ぐためにもシーリング処理を行い雨水の入り口を減らしておきます。

　

　また屋根面の状態報告もあわせて行いました。以前に屋根塗装をされたおスレート屋根ですが、屋根面が傷んでいたのか下塗りが不十分だったのか、塗膜に剥がれが見られました。塗膜が剥がれた部分は屋根材が吸水しやすくなっており劣化を促進させてしまいますので、塗装かもしくは屋根カバー工法がオススメです。

工事を終えて

　今回は雨漏りの原因が強風等の自然災害でしたので、火災保険を申請したうえで自己負担なく補修することができました。私たち街の屋根やさんでは火災保険や共済を利用しての補修、市役所等の助成金申請でのリフォームも数多く承っております。点検・お見積りも無料ですので、屋根の状態が気になる方はお気軽にご相談ください。

　記事内に記載されている金額は2021年06月12日時点での費用となります。
　街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
　そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。

工事を行なったお客様のご感想をご紹介いたします

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