「外壁・屋根」の状態を点検調査

サイディングのコーナー部分には劣化が見受けられました。

角に沿って一直線に亀裂が生じて雨水が内部へ回り込み、その影響で現在の状態に至ったものと推測できます。

サイディングを固定している釘が浮き出ている状態を確認しました。

塗装作業に入る前に、釘の打ち直しを行ったうえで施工を進めます。

共用部通路にある幕板では、塗膜の剥がれが確認できました。

下地を丁寧に処理したうえで、塗り直しを行います。

また、別の箇所でも既存の塗膜が剥がれている状態でした。

外壁材そのものの剥離ではなかったため、弱っている部分のみを除去し、塗り替えによって対応が可能です。

屋根の状態を点検しました。
約11年前に塗装を行ったとのことですが、屋根材の隙間で縁切りが行われていなかった影響もあり、シミが発生しています。

今回は塗装作業にあたり、縁切りを行ったうえで仕上げます。
また、屋根表面の傷みが進み、塗膜が剥がれている箇所も見受けられました。

そのため、下塗り材については、現在の劣化状況に適したものを選定する必要があります。

下地処理

高圧洗浄

最初に、屋根表面の高圧洗浄を行います。

これは塗装前に欠かせない下準備であり、汚れや付着物を取り除くため、全体を丁寧に洗浄します。

続いて外壁の高圧洗浄を行います。

今回は雨樋や戸袋も塗装対象となるため、これらの部分についても、汚れをしっかり落とす目的で隅々まで洗浄します。

シーリング処理

屋根材の隙間にはタスペーサーを差し込み、塗装後の雨漏り防止対策を行います。

これは縁切りと同様の役割を果たし、屋根内部に水が滞留するのを防ぐための重要な工程です。

続いて、シール（シーリング）の打ち替え作業に入ります。

はじめに既存のシールをカットし、外壁材を傷めないよう注意しながら、時間をかけて丁寧に取り除いていきます。

カット作業が完了した後、既存のシール（シーリング）を剥がしていきます。

両端に残った部分も含め、丁寧に取り除きます。

その後、新しいシールを施工するため、プライマーと呼ばれる接着材を塗布します。

これにより、シール材と外壁材がしっかり密着する状態を整えます。

プライマーを塗布した隙間に、変性シリコーンを十分な量で充填していきます。

その後、ヘラを使って押し込むようにしながら表面を均します。

仕上げに両端のマスキングテープを取り外し、しっかり乾燥させます。

外壁塗装工事

シール材（シーリング材）の硬化を確認した後、下塗り作業に入ります。

今回は下塗り材としてパーフェクトサーフを使用します。

今回の上塗りには、パーフェクトトップのND-281を採用しました。
パーフェクトトップはラジカル制御形塗料で、耐久性に優れ、透湿性も備えているのが特長です。

続いて中塗り作業に進みます。
完成後の色ムラを防ぐため、塗り残しが出ないよう丁寧に施工します。

この中塗りの仕上げ具合が、最終的な美観や品質に大きく影響します。

外壁の剥がれが見られる部分は、シール材を用いて形を整えながら補修を行います。

シールをやや厚めに充填し、その上から上塗り材を重ねて施工します。

一度塗布した後は乾燥時間を確保し、色味や艶の落ち着きを確認します。

その状態を見ながら塗り重ねを行い、工程を繰り返すことで、全体のバランスを整えた仕上がりへと導きます。

段差や隙間といった細かな部分は、小さめのハケを使って塗装します。

併せてライン出しを行い、境目を整えていきます。

ラインがきれいに整うことで、全体の印象が引き締まり、建物がより美しく見える仕上がりとなります。

屋根塗装工事

上塗りには、パーフェクトシリーズの屋根用塗料「ファインパーフェクトベスト」を採用しました。

パーフェクトトップと同様、ラジカル制御形で耐久性に優れた塗料となります。

高圧洗浄を行った屋根表面に、下塗り材としてファイン浸透シーラーを塗布し、屋根材への密着性を高めていきます。

下塗り後、十分に乾燥時間を確保したうえで中塗りを行います。

中塗りは、上塗り材を均一かつ美しく仕上げるための下地として重要な工程です。

今回はブラック系の色を採用しました。

その後、上塗り作業に進みます。

上塗りでは中塗りと同じ塗料を重ねることで、塗料本来の性能を引き出し、耐久性を高めます。

あわせて光沢感も増し、見た目にも美しい仕上がりとなります。

雨戸（付帯部）塗装工事

赤色の塗料は錆止め用の下塗り材で、鉄部に使用します。

今回は雨戸や戸袋に塗布しています。

錆止め塗料が十分に乾燥した後、上塗り材を2回重ねて仕上げます。

上塗りには、ファインウレタンU100を使用しました。

雨戸や戸袋は、ハケ跡が残らないよう仕上がりに注意しながら塗装を行います。

今回は屋根の色に合わせ、ブラックで統一しました。

また、破風板のコーナー部分は亀裂や隙間が生じやすい箇所の一つです。

そのため、塗装作業に入る前にシール材（シーリング材）を用いて補修を行い、下地を整えたうえで施工を進めます。

完工

外壁と屋根の塗装工事が無事に竣工しました。

工事後のお住まいをお客様にご確認いただき、引き渡しとなります。

塗装前に比べて、艶感が増して、上品な仕上がりとなりました。

今回は、ホームページをご覧になった息子様からのお問合せがきっかけとなりました。

数多くある施工店の中から弊社をお選びくださり、心より感謝申し上げます。

仕上がりについてもご満足のお声をいただき、大変励みとなりました。

今後は定期点検の際に伺いますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。