中井町北田にて棟板金交換と、ファインパーフェクトベストによる屋根塗装工事を行いました
【お問い合わせのきっかけ】
担当:佐々木
足柄上郡中井町北田にお住まいのお客様より、屋根メンテナンスのご相談を承りました。 中井町北田にあるお住まいは今年で築16年になるお住まいで、本格的な屋根のメンテナンスというのは実は今回が初めてとの事です。以前より屋根の汚れや塗装の劣化具合が気になっていたとお話しするお客様は、最近インターネットでいろいろと屋根工事の事をお調べになり、これ以上放置してスレートの劣化が進むと、場合によっては塗装工事だけではすまなくなると知り、今回思い切って塗装工事のご相談をされたそうです。 まだ状態によって塗装工事が可能であればお願いしたい、との事でした。
担当:佐々木
ビフォーアフター
スレートと棟板金の点検
中井町北田にお伺いし、まずは屋根に上って直に点検を行っていきます。
お客様の屋根は化粧スレートを使用していました。純白の外壁に合わせて、スレートも棟板金も真っ白に塗装されていました。しかし、築16年目という事で、塗膜もすっかり経年劣化してしまい、あちこちとほころび、剥離してきています。濃いグレーに見えるところはスレートの地が見えてしまっている個所ですが、茶色に見える個所はスレート表面に繁殖した苔です。比較的日光が当たりにくい北側の面が顕著に出ています。スレートは元々防水機能を持ち合わせていませんので、塗装によって補っていますが、その塗膜が劣化してしまい、苔が繁殖してしまったようです。このまま放置しますと、スレート材にまで雨水が浸透してしまい、吸収・乾燥を繰り返すうちにどんどん劣化してしまい、ひび割れや変形・破損のもととなってしまいます。そうなる前に、塗装で防水性を補い、水分の吸収を防ぐ必要があります。現状では苔の繁殖は確認されましたが、ひび割れや変形などはなく、スレート自体の状態は良さそうです。
棟板金の方も見てみます。
やはり築16年経過しているせいで、錆があちこちと出ています。棟板金のつなぎ目にシーリングが施されていますが、こちらもやはり劣化してしまい、周辺の塗膜が剥離し、シーリングも硬化していました。
お客様には点検中に撮影した写真をご覧いただき、棟板金の交換と屋根塗装工事をご提案、ご契約を承りました。
棟板金工事の様子
まずは屋根塗装工事のため、足場の設置と養生を行い、屋根、外壁とも高圧洗浄を行います。この段階でカビや苔の大半を落とすことができます。
塗装を行う前に、あらかじめタスペーサーを設置いたします。タスペーサーはスレート材とスレート材の間に差し込む小さな器具で、わざとスレート材との間に隙間を作り、浸入した雨水の逃げ道を作ります。こうすることにより雨水が屋根の下地材へ浸入するのを防ぎます。
まずは既存の棟板金をすべて撤去いたします。同時に貫板も撤去いたします。劣化しているため乱暴に持ち上げると途中で折れてしまい、破片が飛び散ってしまいますので、慎重に外していきます。
釘の抜き残しが無いか確認し、一旦清掃を行います。
屋根の上をきれいにしたら今度は新規の貫板を設置していきます。屋根材にビスで固定していきます。この貫板は後程被せる棟板金のベースとなる部分です。
貫板の設置が終わると、次はそこに被せる板金を設置します。ガルバリウム鋼板製の板金で、金属でありながら錆に非常に強い特性があります。こちらを雨漏りがしないよう横からビスで止めていきます。
棟の寄り合い部分の合わせ目にコーキングを施して、まずは棟板金の完成です。
スレート屋根塗装工事の様子
今回使用します塗料は、下地塗料が日本ペイントのファインパーフェクトシーラー、仕上げ塗料がファインパーフェクトベストとなります。非常に高い固付着力により下地材と強固に密着し、仕上げ塗料との密着性を高めます。
塗装は下地塗りを行った後中塗り、上塗りと重ねて、合計3回行います。仕上げ塗料の塗膜の厚みを増すことができ、より長持ちさせる効果があります。
まずは下地塗をから塗っていきます。塗り残しがないよう、丁寧にローラーで塗っていきます。
下塗りを十分に乾燥させた後、上塗りをを行う前に、タスペーサーを設置いたします。スレート材の間にあえて隙間を作る器具で、浸透してしまった雨水の通り道をこのタスペーサーによって作り、外に逃がしてあげる役割があります。このタスペーサーを設置するか、縁切といって塗装塗膜によって埋まってしまった隙間を空ける作業を行わない場合、浸透してしまった雨水を逃がすことができず雨漏りの原因になってしまいます。
タスペーサーを設置し終えたらいよいよ仕上げ塗装です。
仕上げ塗装は2回行います。
中塗り・上塗りと、それぞれきちんと乾燥させてから重ねていきます。足元に十分気を付けながら、ローラーを使用してスレート一枚一枚丁寧に塗っていきます。
重ね塗りすることで塗膜に厚みができ、しっかりした防水効果が発揮できます。
十分に乾燥させ、最後に塗り残しが無いかチェックして塗装工事の竣工です。
スレート塗装工事、竣工
今回は濃いグレーをお選びになり、コントラストの聞いたモダンな印象の屋根に生まれ変わりました。今回はスレートの状態が良かったので塗装工事を行う事ができましたが、スレートの状態が悪い場合は塗装工事を行ってもすぐに剥離してしまい、塗装の意味がない場合があります。こうなりますと葺き替えか屋根カバー工事しか方法がなく、工事費も飛躍的に跳ね上がってしまいます。やはり定期的なメンテナンスが大切です。お客様には今後の定期的なメンテナンスもご検討していただき、末永く状況を見守っていきたいと思います。
記事内に記載されている金額は2020年08月25日時点での費用となります。
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