モルタル外壁の状態を点検調査

お客様のお住まいでは、モルタル外壁が採用されています。
モルタル外壁は、70年代に増えた洋風建築に合わせて普及した外壁材で、70年代から80年代にかけて広く使われていました。
「セメント・砂・水」を練り合わせて仕上げる素材で、熱には強いものの、防水性が低いのが特徴です。

そのため、塗装によって防水性を確保しており、モルタル外壁向けの塗料は、防藻性や耐候性に優れたものが多く使用されます。
しかし、こうした塗料も時間の経過とともに塗膜が劣化して、本来の防水性を維持できなくなります。

今回の建物でも塗膜が弱まり、防水性が低下したことで、各所に藻や苔（こけ）が広がっていました。
さらに、モルタル表面の凹凸に汚れが付着し、全体的に色褪せた印象が目立つ状態になっています。

塗膜の劣化以外で気になった点として、外壁に生じているクラック（ひび割れ）です。
モルタル外壁は、長い年月が経つとどうしてもクラックが発生しやすく、避けにくい現象のひとつです。

今回の建物では、細かなひび割れは複数見受けられたものの、構造に影響するような大きなものはほとんど見当たりませんでした。
確認できた範囲のクラックは、塗装で十分に対応できる程度でしたので、このタイミングで施工を行えば問題はないと判断できます。

点検時に撮影した写真をお見せしながら状況をお伝えし、外壁の塗装工事をご案内いたしました。

パーフェクトトップを用いた外壁塗装工事

高圧洗浄

まず足場を組み、養生で周囲を保護したうえで高圧洗浄を実施します。

表面に繁殖した藻や苔はこれでしっかりと除去できますし、古い塗膜もある程度洗い落とすことが可能です。

ただし、木部などデリケートな箇所は素材を痛めないように圧力を調整して丁寧に洗浄します。

「下塗り」作業

今回使用する塗料は「下塗り」にパーフェクトフィラー、「中塗りと上塗り」にパーフェクトトップを採用します。

高い耐候性と防藻性を備えながら、手に取りやすい価格帯で評価の高い塗料です。

施工は、下塗り・中塗り・上塗りの計3工程で仕上げます。

下塗り専用の塗料を使う理由は、外壁と仕上げ塗料との密着性をしっかり確保するためです。

「中塗り・上塗り」作業

下塗りがしっかり乾いてから、2回目の塗装に進みます。
この工程では「中塗り・上塗り」にパーフェクトトップを使用します。

中塗り・上塗りのそれぞれをきちんと乾燥させてから重ねていくことで、塗膜に十分な厚みが生まれます。
足元に注意しながら、ローラーを使って丁寧に塗り進めていきます。

下塗り・中塗り・上塗りを一つひとつ確実に乾かし、重ねていくことで塗膜が強化され、防水性が高まり、仕上がりにも美しいツヤが生まれます。

最終確認

外壁の塗装がすべて完了しました。

十分に乾燥させたあと、細部まで確認し、塗り残しがないことをチェックして仕上げとなります。

完工

お客様に工事後の仕上がりを確認していただきました。

色褪せや藻の繁殖が目立っていた外壁も、落ち着いた光沢のある姿へと生まれ変わりました。

重ね塗りによる塗膜の厚みもあり、しっとりと上質な印象の外観に仕上がっています。

弊社では無料点検を実施していますので、お困りの際はぜひご相談ください。