更新日:2017年11月03日
墨田区の台風後の雨漏り補修依頼です。普段使用していない部屋で雨漏りが起こり、気づいた時には雨染みが至るところに残ってしまったようです。
室内の補修をしようにも、まずは雨漏りの原因を特定し外部の補修をしなければなりません。
室内の状態です。壁からの染み込みを確認できていない為、サッシや外壁からでなく、天井からの雨漏りという事がこの時点で分かります。
天井からの雨漏りは、室内電気の近くに染みが出来ていたりと、漏電やショートの原因にもなりえます。
また気づきにくい箇所としては押入れです。布団や普段使わない物を入れている押入れですが、小屋裏から水が廻り知らぬ間に染みやカビの発生を起こしている場合もあります。
今回、瓦屋根の点検を行った結果、防水紙に劣化は見当たらず、瓦のずれと漆喰の剥がれを確認しました。漆喰の剥がれはそのまま雨水の原因ですので、必ず10~15年程度で定期的に点検と補修を行いましょう。
漆喰にヒビや剥がれがみられる場合は、漆喰の詰め増し工事ではなく詰め直し工事を行います。
詰め直し工事とは一度既存の漆喰を剥がし、もう一度漆喰を詰め直していく工事です。新たに瓦のずれを補修し漆喰を塗り直すことで、詰め増し工事よりもはるかに耐久性に優れた施工です。
このように綺麗に漆喰を剥がすと内部の土が確認できます。雨漏りを起こすのはこの土が雨水を吸い込んで雨水を内部に浸入させてしまうからです。漆喰は瓦のずれを防ぐほかに、土の表面保護も行っておりますので、ヒビのない状態を維持させることが非常に重要です。
瓦屋根の土の役割
なぜ水を吸い込みやすい土を使っているのか…と疑問に感じたことはないでしょうか?近年の住宅では防水紙と呼ばれるシートで雨漏りを防いでいますが、昔は土を詰め屋根を葺いていました。
これは日本の多湿な環境に合わせ、土が調湿をし室内環境をよくするために施工されているのです。土よりも防水性に優れた素材はありますが湿気が排出できなくなってしまえば、柱や梁が腐食する可能性もあります。
近年の住宅ではスレートや金属屋根を使用している住宅が多いのですが、通気工法や小屋裏換気を推奨しているのは瓦屋根の土と漆喰に代わる役割を担っているためです。
屋根の雨漏りの原因は様々です。しっかりと雨漏りの原因を特定することで最低限の補修でしっかりと雨漏りを留めることが出来ます。
また今回、天窓付近からの雨漏りかと疑わしい場所を確認しました。一度漆喰詰め直し工事後に経過を見て必要に応じて天窓のメンテナンスも行っていきたいと思います!
記事内に記載されている金額は2017年11月03日時点での費用となります。
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