更新日:2017年10月08日
川崎市中原区で瓦屋根の工事をおこなっています。『屋根から何かの欠片が落ちてきた』というのがお問合せの内容で、このままだと屋根が崩れてしまうのではないかと非常に心配されておりました。
瓦屋根の場合、屋根の頂上部分には棟瓦(むねかわら)が積んであり、平らな屋根面の瓦との隙間に漆喰を詰めて雨水の侵入を防ぎます。棟瓦は下に積まれている土で支えられていますが、漆喰がなければ土が雨で流れ落ちてしまい、棟が崩れる原因になってしまいます。瓦屋根にとって重要な部分が漆喰なんです。しかし、ただ詰めれば良いというものではなく、詰め方によっては雨漏りの原因になってしまう事もあります。瓦屋根の納まりをしっかりとわかった業者が工事をおこなわないと、屋根を更に傷めてしまい大掛かりな屋根葺き替え工事をおこなわなければならなくなります。
ではどの部分に注意が必要なのでしょうか。
屋根から落ちてきた欠片は漆喰です
漆喰は年数が経つにつれてどんどん硬くなる性質をもっていますが、建物が動いたり地震などが起きればどうしてもヒビ割れてしまい剥がれ落ちる原因になります。
工事自体は簡単です。剥がれたり浮いた部分を全て取り除き、新しい漆喰を詰めていきます。その際は、必ず全ての古い漆喰を剥がす事が重要です。ここからは他の現場の写真もまじえて説明いたします。
漆喰の剥がれをそのまま放置してしまうと、棟の下に入れてある土が雨水で削られてしまうので、下からの支えが無くなって棟が崩れてしまいます。崩れてしまうと一から積み直しを行わなければなりません。
漆喰は詰め方が重要です
漆喰工事をおこなうときは、詰め方が非常に重要になります。漆喰を詰めている画像のところでも書きましたが、『必ず全てのしっくを剥がしてください』といったのには理由があります。
上から撮影した右の画像を見て頂くと白い漆喰が見えると思いますが、これは非常に悪い漆喰の詰め方で、この位置に漆喰を詰めると雨水を防ぐのではなく、逆に雨水を引き込んでしまう事になります!
上の画像を少し横から見ています。これは壁際の雨押え部分になりますが、棟と同じ様に「のし瓦」が2段積んであります。下から①、②とわかりやすい様に番号をふりました。
のし瓦は、①の繋ぎ部分とずらして②を積んでいきます。雨が降ると矢印の部分から雨水が下に流れ込むのですが、②の瓦よりも奥に漆喰を詰めていないと、流れ込んだ雨水が漆喰の裏側に溜まる事になります。そうすると棟から雨水が流れ込み、下地の傷み部分から雨漏りしてしまう可能性が高くなりますし、内側から漆喰を押し出して棟を崩す事になりかねません。この事から、漆喰を積める位置は②の瓦よりも奥にしないと駄目なんです。今ある漆喰を剥がさないで詰め増しをおこなうと、どんどん外側に出っ張ってきてしまうので詰め増しはおこなってはいけません。
この様に、ちょっとした事ですが、建物にとっては非常に重要な部分がしっくいですので、屋根の納まりをちゃんと理解している業者へ工事を依頼しましよう。
川崎市中原区の建物は、近くの業者さんからは「詰め増し」を勧められたそうですが、全て剥がして漆喰を詰め直しましたので、雨水はちゃんと外に流れて棟が崩れる事も無くなり安心です!
棟の漆喰についてご質問や御不明な点など御座いましたら、フリーダイヤル0120-989-742までお気軽にご相談・お問合せください。
記事内に記載されている金額は2017年10月08日時点での費用となります。
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