更新日：2017年10月10日

横浜市神奈川区でお問い合わせを頂いた現場の様子です。洗面所にある配電盤と照明器具から雨漏りをしているので直ぐに直して欲しい、というお問い合わせがありました。洗面所の直ぐ上は部分的に屋根がかかっていて雨漏りの為にシートで養生がしてありましたが、めくってみると「箱樋（はこどい）」の造りになっている事がわかりました。

箱樋は外から見た時に屋根の中に雨樋がある造りなので、見た目はスッキリとした印象になる為に一時期デザインとして普及した納まりなのですが、一旦雨樋が詰まってしまうと水溜りの様になり、屋根の板金の折り返し部分などから雨水が天井裏へ入り込んで雨漏りに繋がる、といった症状が非常に多くみられる仕上げなんです。板金で造られた屋根は防水と違って完全に隙間を塞ぐ訳ではありませんので、雨水を溜める様な造りにしてはいけません。デザインを重視した為に雨漏りがおこってしまう典型的な例かもしれないですね。建物は複雑な造りである程雨漏りの可能性が高くなりますので、特に雨漏りに直結してしまう屋根回りはシンプルな納まりにする事が必要です。

今回は、箱樋部分に細工をして雨漏りを止めるのではなく、雨漏りしている部分の上に片流れの屋根を新たに造る方法を取りました。見た目も納まりも簡潔にし雨樋も外側に吊り込んだので、雨漏りの原因部分は完全に無くなりました。これで雨が降っても安心です。

雨漏りを止める方法は至ってシンプルです

ここが雨漏りしている洗面所の上です。ブルーシートで養生をしてありましたが下の屋根には雨水が溜まってしまっていました。

瓦棒葺きの屋根が掛かっているのですが、軒先部分は箱型になっていてその部分に雨水を流す「箱樋」という造りになっていました。今回の雨漏りはこの箱樋の排水が上手くおこなわれず、雨水が溜まってしまった事で板金の繋ぎ部分から雨水が入り込んだ事が原因なので、複雑な工事をおこなわずこの屋根の上に新しい屋根を造って被せる工事をおこないました。

まずは屋根の下地造りからはじめます。しっかりと雨水が流れるように勾配をつけて下地を造っていきます。

造りを複雑にすると雨漏りする可能性が高くなります

下地が出来ればあとは屋根を葺くだけです。ガルバリウム鋼板で瓦棒葺きで納めました。

もともと屋根の中にあった雨樋を、新しく屋根を造ってその外側に吊り込みました。良く見る屋根の納め方ですね。今回工事をおこなった横浜市神奈川区の建物の雨漏りは雨樋の位置に原因がある事がわかりましたが、雨漏りした時に色々と補修工事をおこなってもなかなか止められない事ってありますよね？そんなときは考え方をシンプルにする事で意外と簡単に止められるんです。

餅は餅屋と昔から言いますが、屋根の事は屋根の専門家である街の屋根やさんに是非お任せ下さい！

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