雨漏り箇所を点検調査

まず、雨漏りが発生している位置を確認します。
１階の壁と床の取り合い部分に水が溜まる状況でした。

この箇所も雨水の侵入ポイントとなっています。
さらに、１階のサッシまわりに僅かな隙間があり、そこから雨水が吹き出す状況も確認されています。

雨水の量は、そのときの降雨量に比例して増えるとのことです。

外壁には地面方向へ伸びる亀裂がありました。

過去に一度補修が施されたとのことですが、その際も雨漏りは収まらなかったそうです。

こちらは２階部分になりますが、先ほどのサッシの真上にあたる位置です。

ＡＬＣの継ぎ目にはシール材（シーリング材）が充填されていますが、変色が見られ、塗膜が破れていました。

散水試験を実施したところ、この亀裂が雨漏りの主な要因である事が判明しました。

他の部分にも複数の亀裂が見られるため、発生している箇所すべてに補修を行う予定です。

サッシ周りからの浸水については、シール材が劣化したことでＡＬＣとシールの間に隙間が生じ、そこから雨水が入り込んでいることが分かりました。

そこで、全てのシールを新しいものに交換し、その上で塗装を施して保護を強化します。

雨漏り補修工事

高圧洗浄により付着物を洗い流した後、既存のシール材を撤去しました。

まずは大きな塊を除去し、残った細部はＡＬＣを傷めないよう慎重に削り落としています。

シールは縦横に充填されており「幅・深さ」ともにあるため作業には相当の手間がかかります。

既存シールは硬化が進んでおり、削り取りに通常の約２倍に近い時間を要しました。

撤去作業が完了したら、ＡＬＣと新しいシール材がしっかり馴染むよう、プライマーを塗布して下地を整えます。
その後、新しいシール材を充填していきます。

隙間が残らないよう、丁寧かつ潤沢にシール材を打ち込みながら仕上げています。
専用のコテを使い、あふれたシール材を丁寧に均していきます。

ＡＬＣにはわずかな凹みが見られる部分もあるため、そこはシール材で高さを調整しながら整えています。

縦方向の継ぎ目についても、同じ手順で新しいシール材（シーリング材）へ入れ替えを行っています。

まずはカッターで既存のシール材を撤去し、新しいシール材を充填していきました。

サッシまわりも劣化が進み、破れが目立つ状態だったため、今回は打ち替えを実施しました。

同様の作業工程で、新しいシール材を充填し、専用のコテで表面を整えていきます。

各所のシール充填作業が完了し、十分に乾燥させてから外壁の塗装作業へ進みました。

白く見える部分は下塗り材で、今回はパーフェクトサーフを使用しています。

下塗りが完了したら、「中塗り・上塗り」作業に移っていきます。

今回は、中塗り上塗りに、パーフェクトトップを採用しました。

下塗りの乾燥が完了したら、次に上塗り材の一回目（中塗り）を塗布します。

これは中塗りにあたる工程です。

この段階で下塗り材の白色が見えない程度までしっかりと塗り重ねることが、とても重要になります。

続いて、仕上げとなる上塗り材の二回目を施工します。

塗料が持つ本来の艶がしっかりと表れるのは、この上塗りを行い、十分に乾燥したタイミングです。

完工

乾燥時間が終わった後、色ムラや仕上がりの状態を細かく確認し、作業を完了としました。
工場や倉庫の外壁にはＡＬＣが使われるケースが多く見られます。

ＡＬＣは水分を吸いやすい特性があるため、表面を守る目的で定期的な塗り替えが欠かせません。
加えて、同じくらい重要なのがシールの交換です。

一般の住宅とは異なり、日常的に外壁を確認する機会は少ないかと思います。
この機会に、亀裂の有無やシールの劣化状態を一度チェックされることをおすすめいたします。

外装に関するお困りごとがありましたら、ぜひ当社へご相談ください。