外壁の状態を点検調査

サイディングを確認したところ、深刻な損傷はありませんが、このように一部で欠けが見られました。
亀裂から雨水が入り込んだことが原因と思われます。

また、非常に細い釘が複数の箇所に残っていました。
過去に何かを取り付けていた痕跡かもしれません。

塗装の際は、これらの釘を抜き、欠けた部分を補修してから作業を進めます。

サッシまわりのコーキングに劣化の傾向が見られました。

こうした隙間は、サイディングの亀裂や欠けにつながるため注意が必要です。

また、二つの窓を一体に見せている部分では、サッシ同士の間のコーキング材がすでに剥がれていました。

全体的に見ても、コーキングは寿命に近い状態と判断できる状況です。

下地処理

高い位置から高圧洗浄を進めていきます。
最初は屋根からの作業です。

スレートの表面がきれいに剥がれ、乾き始めている様子が確認できます。
剥がれる部分をしっかり除去することで、下塗りの密着性が大きく向上します。

続いて、外壁や付帯部の洗浄へ移ります。
サイディングの表面には細かな凹凸があるため、入り込んだ汚れを高圧洗浄で丁寧にかき出しました。

さらに、付帯部の洗浄も同時に行い、樋に詰まりがある場合は取り除いておきます。

外壁がサイディングの場合、コーキングの補修作業は欠かせません。
継ぎ目は打ち替えを行い、サッシまわりは打ち増しで対応します。

サイディングのコーナー材は、劣化が進むと部材同士の間に隙間が生じることがあります。
こうした部分は、塗装に入る前にコーキングでしっかり埋めました。

事前に補修しておくことで、塗装後に隙間が浮き出てくる可能性を抑えることができます。

「屋根・軒天」塗装工事

屋根塗装作業

鉄部や硬質塩ビなどが使われている付帯部は、塗装に入る前に表面の汚れを落としたり、目荒らしを行います。
これは塗料の密着性を高めるための大切な工程です。

続いて屋根の下塗りに移ります。
既存の屋根材の色が見えなくなるまで丁寧に塗り重ねていきます。

下塗り材にはベスコロフィラーHGを使用しており、表面の剥がれがあるスレートにも高い付着性を発揮します。

タスペーサーを挿入し、スレート同士の間に適切なすき間を確保しました。

これにより、塗料で排水経路がふさがるのを防ぎます。

下塗り材が乾いたあとは中塗りに進みます。

中塗りでは、下塗り材の白い色が完全に見えなくなるまで塗り重ねます。

中塗り作業が無事に完了したら、塗料の乾燥時間を確保し、上塗り作業に移ります。

今回、中塗り上塗りに使用している塗料は、ファインパーフェクトベストのモスグリーンです。

軒天塗装工事

軒天やバルコニーの上裏には金属が使用されているため、下塗りにはハイポンファインプライマーⅡを使用します。

乾燥後、中塗り・上塗りへと進み、仕上げにはファインSiの黒を重ねていきます。

パーフェクトトップを用いた外壁塗装工事

外壁にはパーフェクトトップを使用するため、下塗りにはパーフェクトサーフを採用します。

細かな凹みにもしっかり入り込むよう、丁寧に塗り重ねていきます。

下塗り材の乾燥を確認したあと、中塗り・上塗りへ進みます。

屋根と同様、中塗りでは下塗り材の白い色が見えなくなるまでしっかり塗り重ねます。

中塗りと上塗りは同じ塗料を使用していますが、乾燥後の艶の出方は大きく異なります。

今回の外壁色は ND-111 を採用しました。

付帯部塗装工事

付帯部（金属部）として「フード・ベントキャップ・シャッターBOX」などがあり、これらの塗装も行います。
まずは、幕板の塗装に入ります。

金属素材のため、下塗りにはハイポンファインプライマーⅡを使用し、その後の中塗り・上塗りにはファインSiの黒を重ねて仕上げていきます。
シャッターBOXも同じく金属部であり、こちらもファインSiで施工しています。

乾燥後は、足場材が映り込むほど美しい艶に整いました。

上塗り作業が完了した上で、「塗残し、塗りムラ」などのチェックを行いました。

点検が完了したら、今回のすべての塗装作業は終了となります。

完工

色の選定はご主人が決められたもので、以前よりも明るく柔らかな印象の仕上がりになりました。

数多くの施工店の中から弊社を選んでくださり、本当にありがとうございました。