外壁の状態を点検調査

横浜市神奈川区のＭ様宅は築２０年を迎え、前回の塗装からは１０年が経過していました。

建物の周囲を確認しながら、外壁や付帯部の状態をチェックしていきます。

軒樋の下側では塗膜が剥がれており、外壁の塗膜にもひび割れが見られました。

既存の塗膜は１０年が経過しているため、劣化するのは自然な事です。

しかし、剥がれてはいないものの塗膜が薄くなっている箇所が散見されました。

通常、下塗り材を１回、上塗り材を２回塗布していれば、これほど薄くなることはありません。

このことから、下塗り材が塗られていたかは不明ですが、上塗り材は１回しか塗られていなかった可能性があります。

下地処理

まず水圧をかけて、表面の汚れや苔などを落とし、塗料がしっかり付着できる状態にします。

この作業とあわせて、金属部や雨樋などの付帯部も塗装するため、サンドペーパーなどを用いて表面を整え、塗料がしっかり付着できる状態にします。

こうした塗装前の下地処理を行うことで、塗料の密着性が向上します。

塗料材エラストコートを用いた外壁塗装工事

下地処理と養生が終わると、いよいよ塗装の工程に入ります。

エラストコートは通常、下塗り材が不要な塗料ですが、念のため下塗り材を塗布します（画像：左）。

その後、エラストコートを２回塗りで仕上げます（画像：右）。

仕上がったエラストコートは高い弾性を持ちながらベタつかず、チリやホコリ、カビが付きにくい性質を備えています。

鉄部の塗料工事

鉄部は、まず錆止め材で下塗りを行い、その上から上塗り材を塗布します。

赤色の部分には「ハイポンファインプライマーⅡ」という錆止め材を使用しています。

塗装前にはサンドペーパーで表面を整え、塗料がしっかり付着できる状態にしてから作業を始めています。

鉄部や雨樋の上塗りには「ファインＳi」を使用しました。

鉄部はブラック、雨樋はND-105（白系）で仕上げています。

塗装中は、お客様も興味深そうに作業の様子を見守っていらっしゃいました。

住宅の鉄製部分には、笠木や霧除け、雨戸、水切りなどがあります。

一方、アルミ製部分は塗装しても剥がれやすく、見た目が悪くなりやすいため、基本的に塗装は行いません。

雨樋のような硬質塩ビでできた部分には、室外機のスリムダクトや塩ビ管があります。

硬質塩ビは高圧洗浄だけでは汚れが落ちにくいため、洗浄で落ちなかった汚れは手作業で丁寧に取り除きます。

塗装後の最終確認作

塗料のムラや塗り残しなど、最終確認をして、塗装作業がすべて終了です。

塗料材「エラストコート」はマットな艶で、落ち着きのある品のある仕上がりになります。

また、写真（左）のように雨戸も艶のある仕上がりになりました。

鉄部や付帯部も同様に最終確認をしていきます。

塗残しやムラが無ければ、塗装作業は無事に完了です。

完工

無事に外壁塗装工事が竣工しました。
塗料材「エラストコート」を採用したことで、外観が落ち着きのある上品な仕上がりになりました。
艶の種類は３分艶程度の１種類のみです。

カラーシミュレーションで色を検討した結果、B-970 Cream FrostとB-0 Whiteを使用しました。
以前より柔らかな印象の外観になっています。

お隣の工事で評価いただいたことをきっかけに今回の工事を任せていただき、職人さん達の士気も上がったようです。
この度はご依頼いただき、ありがとうございました。