モルタル外壁の状態を点検調査

10年以上前に実施した外壁塗装の亀裂（ひび割れ）補修箇所が変色し、周囲よりも濃く見える状態になっています。
Ａ様によると、「塗装後1年も経たないうちに変色が始まっていた」とのことでした。

補修に使用されたコーキング材に原因があった可能性が高く、建物全体を確認すると、その部分だけがはっきり分かるほど際立っています。

前回の外壁塗装のあと、新たに生じた亀裂（ひび割れ）も確認できました。

亀裂はサッシ四隅付近から発生するケースが多いです。
外壁は、適切なメンテナンスを進めるうえで亀裂への対応が重要なポイントです。

過去に生じた亀裂も、新しく生じた亀裂も、変色や再発が表面化しないよう、丁寧に処理する必要があります。

下地処理

高圧洗浄

外壁塗装を進める際は、まず外壁の洗浄から作業を開始します。
高圧の水流を使い、外壁全体に満遍なく水を当てて汚れを落としていきます。

この工程は「高圧洗浄」と呼び、長い時間をかけて付着した汚れをしっかり除去する役割です。
汚れが取り除かれることで、後に塗る塗料の密着性が高まり、仕上がりの品質向上につながります。

高圧洗浄の際は、外壁だけでなく付帯部も同時に洗い流します。
雨樋・雨戸・シャッターBOXなど、外壁に取り付けられている部材もきれいに整え、表面に蓄積した汚れを落としていきます。

コーキング処理

変色していた既存の亀裂補修部分については、原因となっていたコーキング材を取り除くため、広めの幅でカットしてすべて撤去します。

変色の要因が残らない状態にしたうえで、新しいコーキング材を充填していきます。

使用するコーキング材は変色を起こさないタイプのため、仕上がりの安定性が期待できます。

エラストコートを用いたモルタル外壁塗装工事

「下塗り・中塗り」作業

外壁塗装は、まず白色の下塗り材で塗装するところから進めます。

最初に下塗りを1回、その後に上塗り材を2回重ねるため、合計3回の塗装工程です。

下塗りでは、既存の模様や色が透けて見えない状態になるまで丁寧に塗り重ねます。

塗料の乾燥を確認した後、上塗り材を中塗りとして施工します。

中塗りは、下塗りの白色が完全に隠れるまでしっかりと仕上げていきます。

「上塗り」作業

中塗りの乾燥を確認したあと、最終工程となる上塗りに進みます。

エラストコートは上塗りを2回重ねることで、仕上がりの色が安定し、素材本来の発色がしっかり表れます。

亀裂部分の補修も上塗りを終えると周囲に溶け込み、近くで見ても分からない状態になりました。

また、外壁の仕上げと並行して、雨樋などの付帯部についても塗装を進め、全体の印象が整うように仕上げています。

付帯部の塗装工事

画像は霧除けと雨戸を塗装している作業工程で、赤色の塗料は鉄部専用の錆び止め塗料になります。

鉄でできた部分については、最初にケレン作業で表面を整え、その後、錆び止め塗料を塗って下地を保護します。

そのうえで上塗り材を2回重ねるため、鉄部の塗装は合計3回の工程となります。

付帯部にはファインSiを使用しています。

ファインSiを2回重ねることで、下地の錆び止め塗料の赤色がまったく分からない状態まで整います。

また、ファインSiは幅広い部材に対応できる塗料で、さまざまな箇所で柔軟に活躍するタイプです。

完工

横浜市緑区A様宅の外壁塗装が無事に完了しました。
外壁と付帯部に計2色の塗料を用いて仕上げています。

全体として温かみを感じる色合いでありながら、統一感のあるすっきりとした外観に生まれ変わりました。
外壁にはエラストコートのB-490 DesertGold、付帯部にはファインSiの23-255を採用しています。

今回の施工をご依頼いただき、心より感謝申し上げます。