倉庫内に雨水が

　まずは現地調査で原因を調べてみることとなり、お伺いいたしました。

　調査前日に雨が降っていたこともあり、雨水の侵入口がはっきりとわかりました。

原因がわかりました

　原因は雨樋の破損が原因で隙間に入り込んだ雨水が、元々排水を考慮しないで倉庫を敷地に建てていることが原因です。

　水上である倉庫の基礎はGLから2センチ高差しかなく元々の造りにも疑問が持てます。

　倉庫も約30年ほど経過しているそうですが、雨水が入り込む事は無かったそうですが、ここ3年程前から雨水が入り込むようになり、倉庫だからと言いそのままにしてしまっていたそうですが、最近のゲリラ豪雨的な激しい雨が降るようになって、このままではいけないと感じたそうです。

　少しでも雨水の軽減につながるのなら工事を検討したいとの事でした。

　雨樋が破損している場合、早めの対処が重要です。台風や梅雨などの悪天候が続く中で、雨樋が損傷していると水漏れや建物へのダメージが広がる可能性があります。
　雨樋が破損している原因としては、台風や強風による飛ばされやすさや、金具の劣化などが考えられます。

洗浄工事開始

　今回の工事では基礎部分の改修が困難なため、現在詰まってしまっている泥や落ち葉などを取り除き、雨樋の交換工事と落ち葉の浸入を防ぐオリジナル板金工事となりました。

本日は高圧洗浄にて溝の清掃として作業開始となります。

　高圧洗浄は、外壁や庭などの汚れを効果的に落とすための方法ですが、溝は手も入らなく清掃ができないため、高圧洗浄機の高圧で泥や落ち葉を吹き飛ばす手段となりました。

　高圧洗浄機は、水を高い圧力で噴射することで、汚れを強力に洗い流すことができます。
　一般の家庭用のものは2〜8MPa程度の水圧を持ち、庭や車などの日常的なお掃除に適しています。一方、業務用の高圧洗浄機は16MPa以上という高水圧を持ち、建物や大きな庭園などの大きな範囲の汚れを効率的に落とすことができます。

雨樋交換工事開始

　汚れを取り除き雨水の流れが良くなった事で、もう一方の原因である雨樋の交換工事となります。

　特年数が経過していることと、メンテナンス塗装をしていることもあり金物の劣化で、ボルト式の吊り具が取れないことから、グラインダーで切断するようになりました、屋根材を気付付けないようにボルトを切断してゆきます。

　今回大きな問題でした雨樋ですがメーカー同士が共同で作っている雨樋でしたので吊り金物が市販されていなく、取り寄せになってしまいました。

　建材のほとんどが地方から取り寄せになってしまい、少々着工までにお時間を頂きました。

　折半屋根用に雨樋が設置されており、幕板が外れないことから雨樋の設置には少々手間取ってしまいましたがきれいに取り付けることができました。

　雨樋の寿命は一般的に15年から20年程度と言われています。

　しかし、実際の寿命は様々で、環境やメンテナンスの状況によって異なります。雨樋は外気や雨水にさらされることが多いため、経年劣化や錆びなどが起こりやすく、定期的な点検やメンテナンスが必要です、特に樹木の周りに設置されている場合は、葉や枝が詰まりやすく、詰まりが原因で雨漏りや損傷が起こることがあります。そのため、雨樋の状態を定期的に確認し、必要に応じて清掃や修理を行うことが重要です。

オリジナル板金工事

　倉庫建物と擁壁部分の隙間が小さく清掃ができないため、落ち葉や泥のつまりで倉庫室内に雨水が入り込んでしまったため、今回の工事では擁壁部分の隙間を埋めるために、オリジナル板金で覆うことになりました。

　板金加工での加工は2～3ｍｍ厚ほどの物が使用されますが、今回は5ｍｍ厚を使用して幅が大きいため強風などで破損しない使用で作り、加工する手間はかかりますがひと手間かけております。

　配管をつなぎ合わせましたが、以前は最長部になるところで取水マスが取り付けてあるため、今回の工事ではよりスムーズに雨水が流れるように中間地点から排水されるように配管を取り付けております。

工事完了

　この工事で雨水が入り込む完全な防水工事ではないのですが、入り込んでいた要因を少しでも多くの工事項目で今までの要因を潰して行く工事となります。

　洪水のように近年は降ってしまうゲリラ豪雨では防ぎきらない可能性もありますが、ほとんどの雨には対処できていると考えます、工事費は税込み218,900円で完成を迎えました。

　今後枯草や泥が詰まりにくくなり、雨水は速やかに排出できるでしょう。