屋根調査で判明した深刻な劣化症状

現地調査の結果、以下のような複数の劣化症状が確認されました。

1. 屋根全体の色褪せ

紫外線や風雨の影響を長年受け続けた結果、塗膜が劣化し、屋根材の表面が色褪せている状態でした。
この状態では防水機能がほぼ失われており、雨水が直接屋根材に染み込みやすくなっています。

2. スレート表面のざらつき・細かいひび割れ

スレート表面には細かなクラック（ひび割れ）が広がり、表面はざらついていました。
こうした微細な損傷から雨水が染み込み、屋根材内部の劣化を進行させる原因になります。

3. 防水機能の低下による雨漏りリスクの高まり

屋根裏の点検を行ったところ、軽微な湿気の浸入が確認されました。
これは防水層の劣化により、雨水が屋根材をすり抜けて内部に侵入している証拠です。
このまま放置すると、雨漏りや木材の腐食へとつながる危険性があります。

🔹このような状況から、塗装による延命処置では不十分であり、屋根材そのものを新たに覆う「屋根カバー工法」が最適と判断しました。

実施した工事｜屋根カバー工法（オークリッジスーパー使用）

お客様とご相談のうえ、今回は屋根のカバー工法を実施することになりました。
この工法は、既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい屋根材を施工する方法です。

■ 使用屋根材：オークリッジスーパー（カラー：エステートグレー）

「オークリッジスーパー」は、アスファルトシングルという軽量で高耐久な屋根材です。
ガラス繊維マットを芯材に使用し、耐風・耐水・遮熱性能にも優れており、台風やゲリラ豪雨が多い福岡の気候にも適しています。

オークリッジスーパーを使用した屋根カバー工法

1. 足場設置・飛散防止対策

工事前に住宅全体に足場を組み、作業員の安全確保と周辺への塗料や資材の飛散を防ぐためのメッシュシートを張ります。

2. 高圧洗浄

既存のスレート屋根表面に付着した汚れ・苔・旧塗膜を徹底的に洗浄。これにより新しい防水シートとの密着性が向上します。

3. ルーフィング（防水シート）の施工

既存屋根の上に改質アスファルトルーフィングを敷き詰めます。
この防水シートが屋根内部への雨水侵入を食い止める重要な役割を果たします。

4. オークリッジスーパーの施工

防水シートの上から、オークリッジスーパーを1枚1枚丁寧に施工していきます。
特殊な接着技術と釘固定によって、強風に強く、長期にわたって屋根を保護します。

5. 棟板金・役物の取り付け

屋根の頂点にあたる棟部には、新しい棟板金を取り付けて雨仕舞いを強化。
軒先や谷部分などの納まりもすべて見直し、雨水の流れがスムーズになるよう処理します。

6. オークリッジスーパーを使用した屋根カバー工法

屋根全体の施工が終わった後、仕上がりや雨仕舞いの状態を入念にチェック。お客様にも仕上がりをご確認いただき、無事に工事完了となりました。

今回の工事で解決できた問題点

屋根カバー工法は築30年以上のスレート屋根に最適！

築30年以上が経過しているスレート屋根は、見た目の変化以上に内部構造の劣化が進んでいることが多いです。
今回の太宰府市の物件では、色褪せやくすみといった一見軽微な症状から始まった劣化が、実際には屋根の寿命を迎えていたサインでした。

屋根の状態は見た目だけでは判断できません。
「最近色が変わってきたかも…」という方も、まずは一度専門の無料点検をご検討ください。
街の屋根やさん福岡西店では、最適なリフォームプランをご提案いたします。