更新日：2023年06月28日

　瓦屋根は、丈夫な佇まいから「メンテナンスが必要ない」というイメージとお持ちの方もおられると思いますが、実際は、漆喰や瓦のズレ・割れ、内部の部材などの定期的なメンテナンスが必要となります。
　今回は、瓦屋根のメンテナンスのポイントと合わせて、塗装が必要であるセメント瓦やモニエル瓦や業者選定のポイントについてご紹介させて頂きます。

瓦屋根のメンテナンスは必要？

　瓦屋根は、その堅牢な佇まいからメンテナンスフリーのイメージがありますが、実際はそうではありません。実際に瓦には耐用年数が30年～50年程度のものがありますが、瓦屋根全体でみると棟を支える「漆喰」や瓦内部の「防水紙」「野地板」など瓦と比較して耐用年数が短く、定期的なメンテナンスを必要とする部材がある為です。
　また、自然災害（地震・台風など）や飛来物による衝撃で瓦のズレや割れが発生してしまう事も考えられます。
　瓦屋根も他の屋根材と同じく定期的な点検・メンテナンスをされることをオススメ致します。

瓦屋根のメンテナンスのポイント

漆喰

　漆喰は、棟瓦や平瓦の固定・雨水の浸入を防ぐために施工されており、瓦の屋根において棟を形成する際には漆喰が必要不可欠です。
　漆喰は10年以上経つと経年劣化によって崩れたり、棟から剥がれてしまうことがあります。
　漆喰が失われると、棟内部の土台である葺き土が流出し、棟が崩壊するおそれがあります。さらに、露出した葺き土が雨水を吸い込み、屋根の下にある防水紙や野地板を損傷させてしまう可能性もあるため、定期的な点検が重要です。

瓦のズレや割れ

　丈夫な瓦ですが、自然災害（地震・台風など）や飛来物の落下などの外部の力によって瓦がズレたり割れたりすることがあります。
　瓦のズレや割れは、屋根の防水性や耐久性に大きな影響を与えます。ズレた瓦は雨漏りの原因となり、割れた瓦は雨水の侵入を招く可能性があります。そのため、定期的な点検を行い、瓦の状態を確認することが非常に重要です。
　また、瓦屋根の利点は一部分のみの補修が容易である点です。スレートの場合、一部の割れを修復するためには広範囲の屋根材を剥がす必要がありますが、瓦の場合は数枚程度の交換やズレの修正で済むため、非常にメンテナンス性に優れています。

瓦内部の防水紙・野地板

　瓦内部の「防水紙」は、雨水や湿気から屋根下の構造を保護する役割を果たしています。定期的な点検で防水紙の劣化や破損が見つかった場合は、早めに修復することが必要です。
　防水紙の劣化や損傷は、屋内への雨漏りを引き起こし大きな被害へと繋がるリスクがあります。
　また、「野地板」は瓦を支える基礎となる重要な部分です。
　野地板の劣化や腐食は、屋根全体の安定性に影響を及ぼす可能性があります。
　瓦内部の部材もしっかりと点検し、異常が見つかった場合は、早期にメンテナンスを行うことをオススメ致します。

塗装が必要なセメント瓦・モニエル瓦

　「和瓦」と呼ばれる種類の瓦に塗装は必要ありません。
　しかし、セメント瓦・モニエル瓦はセメントを主原料としている特性上、「防水性」を持たせる必要がある為、塗装が必要な種類の瓦となります。
　セメント瓦・モニエル瓦の塗膜の劣化・剥離が進行してしまいますと水分によってカルシウムの流出が起こり、瓦自体が脆くなってしまいます。
　セメント瓦・モニエル瓦のお住まいは、定期的な塗装メンテナンスも必要となります。
　また、モニエル瓦には特殊な着色層であるスラリー層が存在しています。塗装には、スラリー層を完全に取り除く高圧洗浄を行うか、既存のスラリー層を強化する専用の下塗り材を使用する必要がありますので、塗装依頼する業者に相談しましょう。

瓦屋根のメンテナンスを依頼する業者選定のポイント

実績と信頼性の確認：
　インターネット等で、過去の施工事例やお客様の声をチェックしましょう。
　過去の口コミや施工事例は、業者の信頼性を確認する上で重要なポイントです。

技術力と専門知識：
　業者の経験や資格、屋根のリフォームに関する専門知識を確認します。
　こちらも業者のホームページで確認する事が出来るでしょう。

無料見積もりと相談の提供：
　業者が無料見積もりを提供しているか確認し、相談や質問に対して丁寧に対応してくれるかを確認します。迅速な問い合わせ対応も重要です。

保証やアフターサービスの提供：
　業者がメンテナンス作業後の保証やアフターサービスを提供しているか確認しましょう。長期的な安心を得るために重要なポイントです。

　これらのポイントを考慮しながら、瓦屋根のメンテナンス業者を選定することで、信頼性の高い専門業者と契約し、安心してメンテナンスを行うことができます。

瓦屋根にもメンテナンスが必要？まとめ

　今回、ご紹介させて頂いた通り丈夫に見える瓦屋根にも定期的にメンテナンスが必要な部分がある為、注意が必要です。
　また、セメント瓦・モニエル瓦に関しましては、瓦でありながらも塗装が必要な種類となりますので、定期的な塗装メンテナンスをされることをオススメ致します。

　私達、街の屋根やさんは瓦屋根の葺き直し、葺き替えから漆喰工事など様々な種類の施工実績がございます。
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