放置すると危険!瓦屋根に潜む「凍害」の実態と対策
更新日:2025年07月23日

日本の伝統的な家屋で多く見られる瓦屋根。
しかし、
寒冷地に限らず関東地方でも見られるのが「
凍害」という現象です。
凍害とは、
瓦の表面や内部に浸入した水分が寒さで凍結し、その膨張によって瓦が剥がれたり割れたりする劣化現象を指します。
特に
吸水性の高い古い瓦や、
防水性が低下した瓦は、凍害の影響を受けやすくなります。
上の画像は、瓦の小口(端の部分)から剥離が始まっている様子です。
このような小さな剥がれが、雨漏りの原因に発展する恐れもあるため注意が必要です。
凍害は初期の段階では目立ちにくいものの、
内部でじわじわと劣化が進行していきます。
最初は小さな浮きや変色だったものが、やがて広範囲な剥離や亀裂へとつながるのです。
いぶし瓦は耐久性に優れる一方で、吸水→凍結→剥離のサイクルにより、このように広範囲に被害が拡大していきます。
一度凍害が進行すると補修では済まないケースもあり、屋根全体の葺き替えが必要になることもあります。

凍害はどの屋根でも起こり得る現象ですが、特に以下のような環境では注意が必要です。
● 屋根の北側など、日照が少なく水分が乾きにくい場所
● 降雪後の解け残りがある場所
● 経年劣化で防水機能が失われた瓦
この画像は、北側斜面に雪が残っている様子です。
このように
雪や水分が滞留しやすい場所は、凍害リスクが非常に高いといえます。
特に茂原市のように温暖でも冷え込む地域では、
朝晩の気温差で瓦が傷むケースが増えています。

屋根の中でも
熨斗瓦(のしかわら)や
装飾瓦は凍害の影響を受けやすい部分です。
見落とされがちですが、
瓦の端部にあるため、雨水が集中して流れやすく、小さなヒビから剥離が始まることがあります。
このように装飾部分(紐:ひも)の瓦が剥がれてしまうと、美観だけでなく屋根全体の防水性能にも影響を及ぼします。
定期的な点検により、こうした部分の早期補修が求められます。

実は、「瓦屋根」だけでなく、
スレート系屋根材も凍害に弱いケースがあります。
特に有名なのが、「
パミール」と呼ばれるスレート屋根材です。
経年劣化や水分の吸収により、層状に剥離してしまうことが多く見受けられます。
この画像でも分かるように、
パミール屋根はミルフィーユ状に層がはがれる「層間剥離」が特徴です。
この現象も凍害の一種として分類されることがあり、早急な対応が必要です。
まとめ:凍害から屋根を守るには定期点検とプロの目がカギ
「凍害」は見た目ではわかりにくく、気づいた時には雨漏りや構造劣化が進行していることも少なくありません。
早期の点検・補修によって、大規模な工事を未然に防ぐことが可能です。
わたしたち街の屋根やさんでは、茂原市をはじめ地域に密着した屋根点検・凍害対策を行っております。
無料点検やドローン調査にも対応(東京・神奈川・千葉)しておりますので、気になる症状があればお気軽にご相談ください。
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