雨漏れしているのが銅板屋根の最上部である瓦部分との取り合いです。銅屋根に被さっている瓦を一枚一枚丁寧に取り外しているところです。中央の写真を見てもお解かりのように、銅屋根と瓦との間に大量の落ち葉が入り込み、毛細管現象を引き起こし、台風のような強い風雨ですと水上部雨返しを乗り越え雨水が侵入しています。5年に1回位の点検清掃が必要です。この事をお客様にお伝えいたしました。

上記の写真は、お客様から電話が有り雨漏れの原因を調べた結果、穴が空いている事を発見いたしましたので、その場で防水テープを貼り、応急処置をした写真です。

雨漏れの対策を考え復旧するまでには、お客様と協議したり、屋根材を加工作成したりと時間がかかります。
その間、雨が降ってくると雨水が侵入してしまいます。従ってその場で応急処置をいたしました。
お客様に処置したことを説明し、とりあえず安心して頂きました。

お客様との協議の結果、同じ材料の銅板で重ね葺きすることとなりました。
銅板材料0.35ｍｍの厚みです。現場で作成寸法を測り、工場で成型した屋根材です。

①　先ず施工場所をきれいに清掃しゴミ一つ無いようにいたします。
②　成型した屋根材を取り付けます。取り付ける釘は屋根材と同じ銅釘をしようして取り付けます。
③　材料の接手部分には雨水が侵入しないようハゼ組としました。（写真がなくて申し訳ありません）
④　施工後は屋根全体をきれいに清掃いたしました。
⑤　屋根に上がったついでですので、雨樋に詰まっていた落ち葉の清掃を無料で行ってあげました。

お客様に大変喜ばれました。雨樋は高い場所に有るのでそこに住んでいる人達はなかなか出来ないので助かりましたとの事。
自分たちも工事を通じて、ついでに作業した事が役に立って嬉しかったです。
私たちが大事にしなければならない事は現場での「気遣いや配慮」がどれだけ出来るかだと、つくづく感じます。

新しい銅板屋根をカバー工法で施工し完了した写真です。
昔は銅板屋根といえば永久物だと考えられていました。しかし近年の気候変動で雨が酸性化しています。時代とともに屋根の材料も現在の気候やこれからの環境の変化を見据えた材料の開発が求められています。
銅雨樋の軒樋、建物の大谷部分、今回のような瓦との取り合い部分は雨水の浸食作用が大きく影響します。
特に今回のお客様の建物は廻りが山に囲まれた中に建てられています。屋根に取っては悪い条件がそろっています。
台風が起こす廻りの山に当たっての回し風、大量の落ち葉、気候変動等、定期点検とメンテナンスの必要性をお客様に説明いたしました。
特に、お客様には「屋根の点検は無料です」と伝え、安心してどんな事でもお電話下さるようお願いしました。