更新日：2021年05月15日

ビルや工場に設置されているキュービクルもメンテナンスが必要です

江戸川区で行ったビルのキュービクルのメンテナンスをご紹介いたします。キュービクルとは高圧受信設備で、6600kvの高圧電気を一般的に使用可能な電圧200vや100vに降圧させて使用するためのものです。
普通のお住まいでは見ることがないキュービクルですが、これは電力会社の変電設備を使っているので自宅の敷地内に変圧設備を設置する費用がないためです。ビルや工場など沢山の電気を使う場合は、変電設備を敷地内に設置することで電力会社の設備を使わない分安く電気を使うことができるという契約になっています。
しかし、ビルの屋上など屋外にキュービクルを置いている場合、太陽からの紫外線や水分で設備が錆びたり、穴が空いたりします。それを防止するためのメンテナンスとして、塗装を行う必要があります。

塗装前は塗料の劣化によるチョーキング（白亜化）が見られます

これから塗装を行うキュービクルです。一見すると問題が分かりにくいですが、手で触れてみると白い粉が付着しました（右写真）。これは塗料が劣化して粉状になる「チョーキング」という現象です。また、白亜化とも言われていますが、この状態が見られた場合は塗装が有している撥水性や紫外線からの保護機能などが失われている証拠です。

錆びや古い塗料をケレンを行って処理しておきます

塗装をする上で浮いた錆びなどをサンドペーパー（紙やすり）や研磨用たわしなどを使用して落とす「ケレン」という作業を行います。錆びなどが残った状態で塗装をしても、塗装と下地が密着しないので剥がれやすく長持ちしない塗装になるからです。
その後、カーボマスチックという錆止めを塗り、さらに塗料で重ね塗りを行い仕上げていきます。

錆止めと塗料を数回重ね塗りして仕上げます

塗装する上で塗らない箇所はビニールや養生テープを使って養生しておきます。上の写真は塗装が終わったところですが、今までと同じ色であっても色褪せもなく艶も戻りました。
変電設備ですので、漏水は大敵ですが塗装の劣化した状態が続くといつの間にか腐食で穴が空いて雨漏りしてしまうことがあります。そうなる前に定期的に塗装によるメンテナンスをするようにしましょう。