市原市で茅葺き屋根の一部が落下しそうになり、不安を抱えていました
更新日：2021年05月15日
市原市で古民家をご購入し、田舎暮らしを満喫していたお客様。ご自身で少しづつ古民家に手を加え、生活できるようにしていましたが、軒先部分より建材の一部が滑落しそうになっており、お困りになっていました。
茅葺き屋根の古民家
市原市の中心部から離れた場所の大きな茅葺き屋根のお宅でした。築年数が何と100年以上だそうで、茅葺き屋根も今では余り見かけなくなってきているものです。お客様がお困りになっていたものは屋根の最下部の茅受けが滑落しそうになっていました。茅葺きの屋根で竹や垂木の最下部の部分で、雨の浸入を防ぐ役割がある資材と言われています。よって、ネズミ返しの様な造りになっていました。垂木や竹を編みこんでいたものですので、のちに直す事が非常に困難です。
補修工事
今回の補修工事では下の部分に受け皿を付け、元の場所に納める方法を取ります。茅を外し、再度編み込み、正式に治せる職人も現在は少なく、何か月先から何年も先になってしまうそうです。茅受けは当時の資材ですが腐食もほぼなく良好な状態でした。長さがある資材を使っているので、人力では持ち上げる事ができなく、ジャッキで持ち上げます。木取りした木材を取り付け受け皿代わりに致しました。
工事完了しました
昔の作りですので、柱以外では止めることが出来ない為、柱ごとに取り付けしますが、茅受けの役割を果たせるように、元の場所に納める事ができました。雨の吹込みを防ぐことが重要ですので、茅受け軸組には組み込むことが出来ませんが、お客様のご心配されている資材の滑落と雨水の浸入防止の解決には貢献できました。
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