更新日:2023年05月31日
屋根材としてよく知られ、日本国内で大きなシェアを誇るスレート屋根。本記事では、そんなスレートについて、改めてスレートとは何なのか?その特徴やメリットは?といったことについてご紹介していきます。
スレートとは?
スレートは屋根材の種類の一つで、「天然スレート」と「人工スレート(化粧スレート)」の2種類が存在します。
天然スレートは天然の粘番岩を板上に薄く加工した屋根材です。天然石を利用しているため価格が高く、一般住宅ではあまり使用されることはありません。人工スレートはセメントを主な成分とし繊維状の素材を混ぜて薄い板状に加工した屋根材です。価格も安く、日本国内で大きなシェアを獲得しているのはこちらの人工スレートになります。
スレートの歴史
スレートの起源は古代にさかのぼります。最初のスレート屋根は、西暦前4000年ごろの中国で使用されていたとされています。その後、古代エジプトやローマ時代にもスレートが利用されるようになりました。
ヨーロッパでは、中世からスレートの利用が広まりました。特にウェールズ地方は、高品質なスレートの産地として知られており、ウェールズスレートは世界的に評価されています。スレートは耐久性が高く、耐火性があるため、中世の教会や城などの建築物に広く使用されました。
現代では、スレートは世界中で使用されており、特に屋根材として広く利用されています。スレートはその美しい外観と長寿命な特性から、建築物に高級感や耐久性を与えるために選ばれています。
スレートのメリットとデメリット
ここでは、スレートのメリットとデメリットをご紹介します。
スレートのメリット
・コストパフォーマンスに優れる
比較的価格が安く、耐久性にも優れる化粧スレートはコストパフォーマンスに優れています。定期的に塗装によるメンテナンスを行うことで、さらに寿命を延ばすことができます。
・豊富なデザイン
スレートは多くのメーカーから多種多様な製品が販売されています。そのため、デザインも豊富で選択肢が多くなります。また、表面は塗装されるため、カラーバリエーションも豊富です。好きな色で塗装できますので、個性も演出できるでしょう。
・施工可能な業者が多い
日本の新築住宅では、最も多いシェアを誇るスレート屋根ですから、ほとんどの屋根業者で対応可能であり、万が一トラブルが起きた際にもすぐに対応してもらえるでしょう。
スレートのデメリット
・ひび割れやすい
セメントが原料である化粧スレートは、スレート自体に防水性がなく、水を吸ってしまいます。そのため、表面を塗装することで保護しているのですが、塗装が劣化して水を吸うようになったスレートはひび割れや反りといった劣化症状が現れます。
・定期的なメンテナンスが必要
前述したように、表面を塗装で保護しているスレートは、防水性能を維持するため、定期的に塗装によるメンテナンスが必要です。10年程を目安に塗り替える必要があるので、メンテナンスが面倒くさいという方からは敬遠されがちです。
スレートのメンテナンス方法
ここからは、スレート屋根のメンテナンス方法をご紹介します。
塗装メンテナンス
スレート屋根に定番のメンテナンスです。スレート表面に塗膜を形成することで、防水性を発揮します。塗膜の劣化はスレート自体の劣化を早め、さらには屋根下地の劣化から雨漏りの原因となる可能性があります。
ひび割れ補修
スレート自体が傷み、ひび割れや欠けがある場合には、シーリング材等で補修します。
スレート屋根のリフォーム
スレート屋根のリフォームには、大きく分けて二つの方法があります。
屋根カバー工法
屋根カバー工法は、既存の屋根材を撤去せず、上から防水紙と新しい屋根材を設置するリフォーム方法です。屋根材を撤去しないため、撤去費用や処分費用が掛からず、費用を抑えてリフォームすることができます。ただし、屋根下地(野地板や垂木)の劣化が酷い場合、屋根の耐久性が維持できないため、屋根カバー工事ではなく、葺き替え工事でリフォームする必要があります。
屋根葺き替え
屋根葺き替えは、既存の屋根材・下地を撤去してから新しい下地や屋根材を設置するリフォーム方法です。屋根のメンテナンスの中で最も費用が掛かってしまう方法ですが、屋根に関するあらゆるものが新しくなり、問題を完全に解決できるメリットがあります。雨漏り等で屋根材や屋根下地の傷みが激しい場合には、屋根葺き替え工事が必要になります。
まとめ
日本国内で最も大きいシェアを誇るスレート屋根。読者の皆様の中にもスレート屋根のお住まいで暮らしている方が大勢いると思います。定期的なメンテナンスを怠らなければ、長く安心して使用できる優れた屋根材ですので、定期的なチェックを怠らないようにしましょう。
記事内に記載されている金額は2023年05月31日時点での費用となります。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
そのほかの料金プランはこちらからご確認いただけます。