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瓦屋根の漆喰をDIYで補修することは可能?漆喰の特徴・メリットと併せて徹底解説!

更新日:2017年4月23日

 お住まいの屋根が瓦屋根という場合、大きなメリットとして塗装メンテナンスを必要としない事が挙げられます!
 しかし、その一方で瓦屋根に必要なのが「漆喰」のメンテナンスです。


 また、「棟の取り直し」までとなれば自力でできる気はしないけれど、漆喰を塗り増し(詰め増し)してあげるだけなら自分でも出来そうと思われる方も多いのではないでしょうか?
 私自身、漆喰を塗り増すだけなら写真を見ている感じでは自分でもできるんではないかな?と感じた事があります。

 しかし、漆喰のメンテナンスについて理解を深めていきますと、DIYによる漆喰補修の難しさが分かります。
 今回は漆喰の特徴・役割をはじめ、漆喰補修のDIYをおすすめしない理由を詳しくご紹介いたします!
屋根の上 屋根の上


漆喰とは?


漆喰(しっくい)

 漆喰(しっくい)は日本の伝統的な建築素材の一つです!
 消石灰(炭酸カルシウム)が主体を主体として、海藻のりや麻繊維などの天然素材を混ぜ合わせて作られることが一般的です!


 漆喰は施工直後は液体に近い素材ですが、施工箇所に塗布しますと徐々に硬化していく特徴を持っています。
 その為、外壁や天井、瓦屋根など場所をお住まいの中でも場所を選ばずに活躍しています!

漆喰のメリット

 続いて、漆喰のメリットについて、以下に詳しくご紹介いたします。


高い耐久性
 施工直後は液体に近い漆喰ですが、施工後水分が抜けるにつれて硬く強度を増していきます!
 長期間に渡って耐久性を維持できる為、古くから城郭や伝統的な民家、蔵などの建築に広く用いられてきました。

防火性
 漆喰は無機質である事から防火性に優れています!
 火災発生時のリスクを軽減できることも漆喰が採用される理由の一つです。

調湿性
 漆喰は呼吸する素材とも言われ、湿度の高い時には湿気を吸収し、乾燥している時には放出するという特性を持っています。
 内壁に使用する事で、室内環境を快適に保つ効果に期待できます。

防カビ効果
 漆喰はアルカリ性の性質を持っている事から殺菌作用を備える為、カビの発生を抑制する効果があります。

 上記の通り、漆喰は様々なメリットを備えています!

漆喰の歴史

 次に、漆喰の歴史について詳しくご紹介いたします。

 漆喰の歴史は非常に古く、その起源は約5000年以上前に遡ります!
 古代エジプトのピラミッド建設やギリシャ・ローマ時代の建築にも使用されており、建材として古代から高く評価されていたことが分かります。

 日本において漆喰が本格的に使用され始めたのは、奈良時代~平安時代にかけてです。
 仏教寺院や貴族の邸宅などで漆喰が使われるようになりました。

 特に漆喰が重要な役割を果たしたのが、城郭建築です!姫路城や松本城などの名城では、白く美しい漆喰の壁が特徴的です。

 前述のメリットと併せて現代ではエコ素材としての注目も集めており、建築素材として様々な箇所で採用されています!

漆喰の劣化が及ぼす悪影響とは?


土台(葺き土)の流出 棟瓦の歪み

 瓦屋根において棟瓦に使用される漆喰ですが、雨風や紫外線を強く受け続ける事でその耐用年数は15~20年と言われています。
 それでは、棟瓦の漆喰が劣化してしまう事でどの様な悪影響を及ぼすのでしょうか?

 まず、挙げられるのが「棟の台土(葺き土)の流出」です。
 漆喰は棟の土台を保護する役割を果たしている事から、漆喰の劣化・剥離が進行する事でその保護機能が失われてしまいます。

 特に耐水性が失われる事で雨水による台土の流出を招き、棟瓦の歪み雨漏り被害を招いてしまいます。

 また、漆喰は棟瓦周辺の瓦を固定する役割も担っています!
 その為、漆喰の劣化は瓦の接着力低下に繋がり、瓦のズレ・抜け落ちにも繋がります。
 上記の様な被害を未然に防ぐ為にも、漆喰のメンテナンスは忘れずに行いましょう!

DIYによる漆喰補修がおすすめ出来ない理由とは?


 それでは、DIYによる漆喰補修がおすすめ出来ない理由を詳しくご紹介いたします!

滑落のリスクもある高所作業

 まず、理由として挙げられるのが「安全性」です。

 漆喰のメンテナンスとなれば棟瓦の取り付けられた屋根になりますので、屋根の一番高いところでの作業が多くなります!
 一般的なお住まいの勾配が4寸勾配程になりますが、ざっくり角度で21.8℃程です。

 文字にしてみると緩やかなように感じますが、傾斜が付いている高所作業は滑落のリスクも大きく大変危険です!

 また、足場となる屋根は瓦となりますので安定しているわけではありません。漆喰の劣化が進行しているという事は瓦に汚れも溜まっている可能性が高い為、滑りやすい状態と言えます。

 一般的な2階建て住宅の屋根の一番高いところで7~9mほどになりますが、急こう配屋根ともなると10mを超える場合もあります。
 5mの高さから地面に頭を打ってしまった場合の生存率は50%、10mの高さになると着水安全限界とも言われますのでいかに危険な高さか分かります。

 DIYの腕に覚えのある人でも、地上での作業と屋根の上の作業では勝手が違います。
 屋根の上での作業は非常に危険が伴いますので、やはりDIYはおすすめ出来ません!

漆喰詰め増しの様子 漆喰詰め増しの様子

専門的な技術・知識が必要

 「漆喰の詰め増し」と聞きますと「棟瓦の漆喰をただ塗ればよい...」というイメージが強いですが、実際はそれほど単純ではありません。
 例えば、既存の漆喰が著しく劣化していてボロボロと崩れている状態であれば、そこに新しく漆喰を詰め増しをしても既存の漆喰と一緒に剥離してしまいます。

 その為、漆喰の劣化が進行している場合には劣化した撤去を行い、新たな漆喰を打ち直す「詰め直し工事」が適しています。

 また、漆喰の塗り方にも技術があり、塗りすぎても良くないですし薄すぎてもすぐに剥離して雨漏りを生じさせてしまう可能性があります。
 この漆喰の調整こそ非常に難しく、DIYによる施工が難しい理由の一つでもあります!

漆喰のメンテナンスも街の屋根やさんにお任せください!


 今回は、漆喰の特徴・メリット・歴史をはじめとしてDIYによる漆喰補修がおすすめ出来ない理由について詳しくご紹介させていただきました!

 漆喰補修は安全性のリスクが大きく、その施工には技術・経験が必要となります!
 間違った施工は雨漏りに繋がり損傷被害が拡大する原因にも繋がりますので、漆喰のメンテナンスは信頼できる施工業者にご依頼されることを強くおすすめいたします!

 また、漆喰の著しい劣化進行は棟の歪み・倒壊を招き、その場合は「棟の取り直し工事」が必要となります。

 私達、街の屋根やさんは漆喰の詰め増しや棟取り直し工事の施工実績も豊富にございます。
 点検・ご相談・お見積りの作成まで無料にて承っておりますので、お住まいの漆喰に関するお困り事はぜひご相談下さい。

O様よりご依頼頂いた「棟瓦取り直し工事」の施工事例


〇棟瓦取り直し工事をご依頼いただいたO様
棟瓦取り直し工事をご依頼いただいたO様

【Before・After】

before


after



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