東金市|瓦の色褪せに伴い屋根葺き替え工事を行いました!
【お問い合わせのきっかけ】
ビフォーアフター
基本情報
- 使用材料:銀富士瓦、パーフェクトトップ:15-30F(5分艶)
- 保証年数:屋根葺き替え:10年 外壁塗装:8年
【点検の様子】
重厚感溢れる和風建築にはやっぱり瓦!という方は本当に多く、耐震性を考慮しても瓦屋根がいい!という方は少なくありません。瓦屋根で建てられた住宅は瓦の重量を考えて構造設計しておりますので、スレート屋根や金属屋根材を使用して建てた住宅よりもとても頑丈に強固に作られています。その状態を維持するにはやはりメンテナンスが重要になってきます。
今回は築年数の経過によって瓦の色褪せが気になる事と、ROOGA雅での葺き替えをご検討中でした。ROOGA雅、瓦屋根がどうしてもいい!という方は必見ですがKMEWの屋根材になります。樹脂混入繊維補強軽量セメント瓦で、もともと塗装が必要と言われるセメント瓦です。通常のセメント瓦は重く塗装が必要ですので、今現在あえてセメント瓦を選択する方はいません。
ではなぜROOGAが注目されているのか、それは名前の通り軽量だからです。たくさんの樹脂膜に覆われた気泡があることにより屋根材自体が一般的な平板瓦の1/2以下の重さを実現しています。更に無機系塗膜の「グラッサコート」を使用していることで長期的に紫外線を防ぎ色褪せを抑えます。塗装が必要な瓦ですが、高耐久塗膜により再塗装が不必要になることを期待したいですね。
瓦ならではの高棟、役物の仕様になりますが再現は可能です。土や漆喰を使用する湿式工法ではなく、ビス止めの乾式工法で施工する事によって通常の瓦屋根で30坪で3000㎏程度の軽量化につながります。施工業者の限定と高単価が問題となりますが、検討するのは無駄ではありません。
では実際今の状態はどうでしょう?瓦の補修ポイントは大きく分けて3つです。漆喰は瓦ならではの材料であり劣化しにくい材料です。しかし、風の影響や建物の揺れによってどんどん剥がれてしまいます。漆喰の剥がれは内部の泥の流出、泥が雨水を染み込ませることによっての雨漏りを引き起こします。白い塊が屋根の上に乗っている場合は要注意です。
瓦のズレも経年により少しずつ起こります。一番代表的なのは棟の蛇行ですが、平瓦がずれ始めると強風の際に一気にめくれあがってしまいます。定期的な棟の取り直しや銅線の締め直しが必要となってきます。
防水紙の劣化は屋根材に関わらず、屋根にとって大変重要な部分です。屋根材が1次防水であれば防水紙(ルーフィング)は2次防水、破れてしまえばまっすぐ雨漏りを起こしますので定期的な葺き直しが必要です。通常の防水紙であれば、耐用年数は15~20年です。高耐久を求める場合はマスタールーフィングのような耐用60年の防水紙もあります。
のし瓦の漆喰が劣化してしまうとのし瓦が抜け落ちる場合があります。
瓦の色褪せは瓦の種類それぞれです。セメント瓦やコンクリート瓦は表面塗装で保護していますので必ず色褪せが起きます。それに対し粘土瓦は高温で焼いている為状態が安定しています。苔や汚れで表面が変色することはあっても、紫外線等で色褪せを起こすことはそれ程ありません。しかしやはり経年劣化でこのように色がまばらになってしまいます。
表面を専用の塗料で綺麗にすることは出来ますが、塗膜が剥がれた場合を考えるととても汚く見えてしまいますのであまりお勧めはしておりません。瓦の色褪せ等の劣化を含めて、メンテナンス方法は葺き替えをお勧め致します。
瓦屋根には瓦以外に谷板金を設置している住宅があります。谷樋とも言われるこの部分は家と屋根の形状によって設置が必要な場合があります。ガルバリウム鋼板や銅等の頑丈な金属材が採用されていますが、瓦の耐久性と比べると当然脆いです。経年劣化と共に板金自体に変色が見られ、穴が開いてしまいます。水の流れがある部分に穴が開けば、間違いなく住宅に雨漏りを起こしてしまいますので瓦よりも細かい時期で見ることが大変重要です。
外壁の確認です。築年数も考え、外壁の構造にも何かしら問題が起きているかもしれない、屋根の葺き替え工事には足場の仮設が必要ですので同じタイミングで補修が出来るのであれば、費用の節約が可能です。屋根だけでなく外壁の点検をすることで、白アリの繁殖、カビの発生・木材の腐食の早期発見が可能です。
無料点検ですので一緒に見ていきます。外壁は経年とともに色褪せていくものです。古めかしいイメージが良ければ問題はありませんが、あまりにも汚く見えてしまうとやはり気になりますよね。塗装をご検討される方は屋根工事と同時にされた方が良いでしょう!費用的な問題はもちろんの事、ストレスを感じる時間と全て綺麗になった方が気持ちのいいものです。
立派な和風建築、特徴と言えば屋根の複雑形状、木材をふんだんに使っている事です。軒天も化粧垂木のある木材の露出が和風建築に多く見られます。近年の住宅では延焼防止の為に防火板でケイカル板やガルバリウム鋼板を張り付けている住宅が多くなりますが、木材の使用方法は日本住宅ならではの見せ方でとても綺麗です。
今回、屋根葺き替え工事をするにあたり、外壁との取り合いの施工はとても重要になってきます。施工不良があれば雨漏りを起こしてしまいますし、外壁の方へ雨水が侵入する可能性が高くなってしまいます。また、屋根材の交換はそれほど簡単ではありません。下地の状態は当然ですが、雨樋の場所が変わることがあります。これは施工の問題もありますが、使用する屋根材によって寸法が変わってきます。寸歩が変われば軒の出も変わりますので雨樋の取付幅も変わります。場合によっては雨樋の場所替えも必要ですのでご了承ください。
【屋根葺き替え工事】
まず屋根から始めていきましょう。瓦は滑りやすく、大変重いですのでかなりの重労働になります。安全の為、作業効率の為足場を組み立てていきます。近隣はそんなに近くにあるわけでもなく、隣にある住宅が家族という事ですのでメッシュシートは取り付けませんでした。
瓦の下ろしを効率的にし、下地の確認・防水紙の張り替えを行います。既存の雨押え部分に防水紙を敷き入れて雨漏りの発生を防ぎます。素材の材質が違うだけでズレや隙間の要因となり、雨漏りを起こすリスクが高くなります。また塞がなければ!とコーキングやテープでビッチリ塞いでしまうと毛細管現象を起こす可能性がありますので、雨水の出口だけは確保しましょう。
瓦の取付には瓦桟と言われる桟木が必要です。そもそも昔は土葺き工法と言って、瓦の下に葺き土を入れることによって雨水が侵入した際に、土が雨水を吸い込んで雨漏りを防ぐ工法を主流としていました。今では雨漏りを防ぐのが防水紙(ルーフィング)を使用した乾式工法が主流となっています。ルーフィングを使用することによって、葺き土分の軽量化にも繋がりました。そして雨水の邪魔になってしまう桟木には水抜きをする穴が開いているものが採用されつつあります。
大体1.5㎝×1.8㎝程度の細い木材ですが、瓦の働き幅に合わせ等間隔に取り付け瓦の引っかけ場所として使用します。木材が腐食しやすいので心配…という方にも安心なプラスチック製の人工木材があります。雨で腐食することもウォーターホール付きの為水を妨げることもありません。瓦には確実に必要な部材ですのでぜひご検討ください。
瓦は軒先瓦と袖瓦を取付け、雀が入らないようにメンドを設置します。水糸を張り綺麗に整えながら噛み合わせながら平瓦を乗せていきます。
棟に関してはまた瓦の種類が変わります。まず端に取り付ける鬼瓦を銅線で固定、南蛮漆喰とのし瓦で積んでいきますが、ここにも少し工夫があります。1段目と2段目の間に粘土を入れて中央に勾配を付けることで雨漏り防止をしていきます。最後に丸瓦を乗せ棟は完了となります。棟は段積みが高ければ高いほど費用も高いですが立派な瓦屋根に見えます。
棟瓦も同じようにズレが無いように水糸を張り、南蛮漆喰と瓦で積み上げていきます。茶色いのは粘土、黒いのは漆喰、漆喰は雨水に当たり石灰化しながら徐々に白くなっていきます。隅棟は両脇の平瓦の動きのよってもずれやすくなってしまいますので、いかに定期的な点検が必要かが分かりますよね。
瓦の葺き替え工事が終了しました。使用した瓦は和瓦の銀富士です。鬼瓦は元々魔除け・厄除けとして鬼の顔が多く取り付けられていましたが、今では家族円満、火災防止等で様々な形で鬼の代わりに取り付けられるようです。棟に漆喰を綺麗に塗り付け工事は完了です。漆喰は何工程もの作業が必要ですが、今回使用している南蛮漆喰は塗りと仕上げが同時に出来る為、コストパフォーマンスに優れています。
【外壁塗装工事】
埃の飛散が無くなり次第塗装工事に入っていきます。築年数が経てば経つほど補修箇所が増えます。高圧洗浄で外壁に付着した埃や汚れ・チョーキング(白亜化)をしっかり落とし塗装の準備を行います。塗装は塗るだけと考える方いらっしゃいますが、塗装の最重要ポイントは下地の処理です。汚れは高圧洗浄で落とし、補修箇所はパテ埋めやビス止め補修をし、必要な塗装の工程を踏んでいかなければなりません。
ひび割れや亀裂部分にはコーキング補修、状態によっては取替が必要な場合もあります。ひび割れの状態を確認し、割れる心配がないと判断しコーキングを充填、ならして下地の調整を行っていきます。
ここの下地処理で手を抜くと仕上がりが汚い・すぐに塗装が剥がれてしまった・塗膜が浮いたと問題が起きてしまいます。塗装は外壁材の表面が劣化しないように保護をするためのものです。剥がれてしまっては意味がありませんので下地を整えて高品質な塗料を使用したいですね。
付帯部の塗装では表面をケレンし塗料の密着性を高める必要があります。また破風板等木材の場合はささくれの処理も同時に行う事で全体的な見栄えが良くなります。ケレン後は埃をハケで落とし、塗装していきます。付帯部の塗装は基本的に2回で済ませますが、劣化具合によっては仕上がらない可能性があります。その時にはしっかり仕上がるまで塗装を乗せていきます。
雨戸塗装完了です。同じように木部・外壁の塗装も行っていきます。使用塗料は日本ペイントのパーフェクトトップの茶系15-30F(5分艶)で塗装を行っていきます。パーフェクトトップはラジカル制御形ハイブリッド高耐候性塗料に位置付けられています。シリコン系グレードを超える耐候性をもち、作業性にも優れている水性塗料で低汚染性・防藻・防カビ性で綺麗を長期的に維持することが出来ます。
今回は5分艶を使用していますが、パーフェクトトップは塗料の中でも少し珍しく、艶有・5分艶・3分艶・艶無しと仕上がりを選択することが出来ます。艶有は車のワックスをかけたようなツヤツヤとした仕上がり、艶無しは新築時のようなマットな質感、3・5分艶は艶自体はありますがテカリ感を抑えたような印象です。このような仕上がりの選択に自由が利く塗料はそれほど種類がありませんので、好きな色・好きな仕上がりで選択頂けるのも魅力です。
外壁は下塗りにパーフェクトサーフ、中塗り・上塗りで着色となります。木目にムラが出ないようにしっかりと確認しながら塗装を行います。
雨樋は交換いたしました。経年劣化でボロボロになるという事はありませんが、色褪せ・ジョイント部分の外れや掴み金具の錆等が見られるようになります。また、雨樋交換の際には必ず足場の仮設が必要となりますので今回は全体メンテナンスとして取替を行いました。強風の影響を受けやすい立地の為、吊り金具の設置も増やし、風災防止に備えます。雨樋の勾配は1/100が多いですが、近年の住宅は水平に近いようです。水勾配があれば流れるが集水器が詰まる、水平の場合は水の流れが悪くなるといった、それぞれにメリット・デメリットがありますので立地・環境を考慮しながら決めていきましょう!
今回の工事で他取り替えた部分の紹介です。波板は足場の仮設で一度取り外す必要がありました。経年によってパリパリした状態ですと取り外す際に割れる可能性もあります。また経年によって日焼けや汚れの付着も多くなり見栄えも悪く、強風で飛散する恐れもあります。昔の波板は塩ビのものが多いのですが、近年ではポリカ(ポリカーボネート)が耐久力も高く軽量ですので足場の解体後に張り替えを行いました。
和室の戸襖付きサッシも戸車の調子が悪くなりそろそろ取り替えたいと検討されていたようです。戸襖はセットになっていますので、サッシをそのまま取替、アルミ製の雨戸付きサッシに取替を行いました。1階サッシの戸車も取替え開閉が楽になりました。こちらも足場が無くては工事不可能な工事です。気になる箇所はまとめて施工してしまった方が断然コストパフォーマンスに優れます。
浴室のカビが大量発生しているとのご相談を受け、浴室換気の取替です。内部だけの様に見えますが、外部の換気も取替になりますので、塗装の際に換気扇のサイズに合わせ、撤去後の汚い部分を出さずに綺麗に仕上げることが出来ます。換気性能が悪くなった場合、ゴミ詰まりも考えられますが、長年使用しているものは機能的にも劣ってしまいます。電気製品にも寿命がありますので、時期を考えて工事を行っていきましょう!
記事内に記載されている金額は2018年12月06日時点での費用となります。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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【工事完了後】
色褪せてしまった瓦を銀富士和瓦での葺き替え工事で綺麗に蘇りました。複雑な構造の和風建築ですが、瓦で葺き直すことで重厚感溢れる雰囲気を維持することが出来ます。施工保証は10年です。
日本ペイント:パーフェクトトップ15-30Fでの外壁塗装、波板・雨樋取替でフルメンテナンスが完了です!5分艶で少し艶を与えることで新築のような仕上がりになりました。
日本ペイント:パーフェクトトップ15-30Fでの外壁塗装、波板・雨樋取替でフルメンテナンスが完了です!5分艶で少し艶を与えることで新築のような仕上がりになりました。
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