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【お問い合わせのきっかけ】
遠めからでもわかる屋根の剥がれがあります。実際どのような状況になっているのか分からないので屋根に上がらせてもらい確認を行います。すると棟の瓦がまとめて無くなってしまっています。棟は確かに風の影響を受けやすい場所でもありますが、なぜここまで落下したのでしょうか。
そもそも防災瓦とは、施工の段階で瓦同士がかみ合う構造を持った台風・地震に強い瓦です。瓦は1枚のみの取替を可能にするために桟に引っ掛けるだけの施工が通常ですが、防災瓦は落下を防止するためにも1枚1枚瓦桟に釘打ち固定をしています。
しかし、K様邸の様にもしかしたら施工の段階で固定するはずの釘が少ない・短いといった可能性がある場合、防災瓦でありながら当然落下してしまいます。棟瓦の固定は通常2本釘のはずが、各所1本ずつの手抜き施工。強風にあおられ1枚が浮いてしまえば全てが浮き上がってしまいます。そして棟から落下した瓦は桟瓦に当たり割り、周辺にまで被害を広げてしまいます。
運よく屋根に引っかかっている物もありましたが、隣家に落下した瓦までありますので大変危険です。
そして瓦が落ちたことによる心配は屋根だけでなく、雨漏りです。屋根裏の点検に入りますが、8月猛暑の点検の為、小屋裏を見るだけで熱中症で倒れそうです…夏の籠った湿気だけで雨漏りはありませんでした。
台風の影響は瓦だけではありません。2階から1階に雨水を流す這樋がすっかり外れてしまっていました。破損も無いようですので横風で取れてしまっただけのようですが、こちらも補修します。
雨樋は地域によって設置しない住宅もありますが、このように外壁の取り合いに近い場所の落水は思わぬ場所からの漏水も考えられますので、設計上は這樋が必要になってきますね。
工事は外れてしまった棟瓦を2本でしっかり固定し直すと大変単純なものですが、施工完了です。元々どのような状態だったのか年数に合わせ釘が抜けてしまったのかはわかりませんが、瓦が落下してしまったのは本当に残念な事ですが、落下に気づかなければ危険な状態にも気づかなかったと思いますので不幸中の幸いです。
台風による住宅の破損は火災保険の補償対象内です。保険加入されている方は、気づいた時点でまずご一報ください。書類の申請等も含めお手伝いさせて頂きますので宜しくお願い致します。
どのリフォームが最適?屋根リフォームの種類【街の屋根やさん】
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