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摂津市で屋根補修！庭先に落下した鬼瓦を復旧します
摂津市 棟瓦取り直し
【工事のきっかけ】
※2022年1月12日 記事更新
「庭に鬼瓦らしき瓦が落下している…一度、見に来て欲しい。」
ビフォーアフター
施工前
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施工後
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まずは、崩れている部分の瓦を一旦はずします。
下地メンテナンスをするためです。こちらの瓦には「葺き土(ふきど)」とよばれる固定用の下地材が使用されています。
葺き土は本来、とても粘着力の高い素材です。
しかし、葺き土は経年によって徐々に細粒化します。すると、粘着力が低下し瓦を固定する力が弱まるのです。
そこへ、強風や地震などの災害によるストレスが加わることで「瓦落下、飛散」に発展したと考えられます。
瓦の下に詰められている傷んだ葺き土を刷毛で丁寧に取り除きます。
そして、鬼瓦の下に位置する巴瓦は破損していたため、新しい巴瓦を設置しました。
鬼瓦や巴瓦は瓦の中でも目立つため、装飾性がクローズアップされがちです。しかし、屋根端からの雨水を防ぐために欠かせない大切な瓦が鬼瓦や巴瓦です。
お庭に落下していた鬼瓦は幸い、破損しておらずまだまだ活躍できます。そして何より、瓦落下により人や物への被害が無くて本当によかったです。
拾い上げた鬼瓦は綺麗に汚れをふき取り、再び屋根先に取り付けます。屋根下地にくくりつけた銅線を鬼瓦にもくくりつけ緊結し、最適な角度と位置に取り付けます。
そして今回、下地材として採用するのは新しい葺き土ではありません。
葺き土よりも耐久性・防水性にすぐれる新素材「なんばん漆喰」を使用します。
なんばん漆喰は「シリコン」や「防水材」を含む建材で、素材自体が水をはじくため雨水にも非常に強いです。
現代では、瓦屋根修理に欠かせない素材がなんばん漆喰です。
瓦の隙間にみえる黒い素材がなんばん漆喰です。なんばん漆喰は黒と白がありますが、色の違いによる強度の違いはありません。
ただ、外から見えにくい箇所には黒を使うケースが多い傾向です。
上写真のように、なんばん漆喰を詰めてはずしておいた熨斗瓦を積み直していきます。
熨斗瓦は雨水を入り込ませないことはもちろん、雨水を適切に排水させるため、職人によって最適な角度と位置で積まれます。
熨斗瓦と熨斗瓦の境目にはコーキング剤でラバーロックします。
ラバーロックとは、瓦のズレを防ぐためにコーキングを充填して固定力を高める施工のことです。
しかし、すべての隙間をコーキングで塞ぐのは適切ではありません。
万が一、コーキングの亀裂から雨水が浸入した場合に、逃げ道がなくなり雨漏りの原因に発展することも十分に考えられるからです。
外の温度によって漆喰が硬化する時間はさまざまです。瓦職人がその日の温度に合わせて水の量を調整し、漆喰を準備しています。
鬼瓦まわりには雨水防水のための真っ白な漆喰を施工しました。大小さまざまな鶴首鏝(つるくびごて)をうまく使い分け、丁寧に仕上げています。
屋根補修が完了です！
特に、鬼瓦まわりは外に突出しているため、風雨や紫外線、強風の影響を受けやすい場所です。
下地から丁寧にメンテナンスし直すことで、土台から丈夫に造り変えることができました！
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