更新日：2016年06月23日

本日は市原市で行った屋根の漆喰調査をご紹介いたします。長年住んでいるお住まいで、愛着もあるが屋根のメンテナンスは自分でできないことから長く手入れをしていないそうです。今回は地上から見ても漆喰が傷んでしまっていることをきっかけに弊社にご連絡をいただきました。

これから点検を行う屋根です（左写真）。大屋根は釉薬瓦を使っておりますが、軒先からスレートの屋根が張り出ています。ちなみに釉薬瓦とは、釉薬で表面を化粧していることからそう呼ばれています。また、粘土を焼いて作られることから陶器瓦ともいいます。瓦はスレートよりも長持ちしますので、スレートの部分と比較するとスレートの方がかなり劣化していることがお分かりいただけるでしょう。
そして問題の漆喰です（右写真）。棟の漆喰がかなり傷んできており剥がれて屋根の上に散乱しています。

鬼瓦周辺の漆喰も剥がれてほとんど残っていません。また冠瓦も一部外れてしまっている状態です。棟の構造は中に土を入れてその上から熨斗瓦、冠瓦という順で積み上げます。土の部分は棟の土台となり漆喰で固めるのですが、その漆喰が傷んでしまうと土が流出して棟が崩れてしまいます。今はなんとか形状を保っていますが、固定用の針金も緩んでしまっておりますので早急に棟取り直し工事をしなければならない状況です。

瓦の状態としては、錆が流れたような跡がありますが、割れなどはないので大丈夫なようです。しかし、瓦を外して中の防水紙を確認してみるとだいぶ劣化が進んでいました。穴が空いている様子はありませんが、そろそろ交換が必要な時期です。このように瓦はかなり長持ちするので表面的には異常がないように見えますが、内部の防水紙や野地板は経年で瓦よりも早く劣化してしまいます。今まで問題なく過ごせていたにもかかわらず、急に雨漏りが始まるのはこのように見えない箇所が徐々に劣化しているのに気が付かなかったというパターンが非常に多いです。もし、今のお住まいで異常がなくとも、長く住んでいるお住まいであれば一度点検を行いお住まいの健康チェックをすることをお勧めします。街の屋根やさんでは点検、お見積りは無料ですのでお気軽にご連絡ください。