更新日：2021年05月15日

　白井市七次台のお客様より「風向きによって雨漏りすることがある」とのご相談をいただき、点検に伺いました。雨漏りは、外壁・屋根・ベランダで発生することが多いです。雨漏りの場所や原因・状態によって修繕方法は変わってきます。今回は棟瓦の取り直しと屋根の葺き直し工事のご報告をいたします。屋根から雨漏りする場合、原因として①屋根材の経年劣化・破損、②防水紙（ルーフィングシート）の劣化・破損、③板金部分の劣化・破損、④稀に施工不良の場合もあります。

現地調査へ

　漆喰が劣化によりポロポロと崩れ始めている状態を確認しました。漆喰が剥がれ、瓦がしっかりと固定されていない状態が続くと、瓦は地震や強風などの少しの衝撃でもズレやすくなり、雨漏りが発生する原因となります。瓦がズレたり浮いた部分から水分が侵入しますが、屋根材の下地の防水紙に問題が無ければ雨漏りを防ぐことは可能です。防水紙の劣化により雨漏りが発生しているという割合は多いです。瓦を外してみたところ、下地の防水紙が破れている状態でした。点検の結果、漆喰の劣化がある棟瓦の取り直しと、瓦の葺き直しのご提案となりました。私達、街の屋根やさんでは、点検結果を写真と一緒に詳しくご説明しています。引き続き、新型コロナウィルスの予防対応として点検結果のご報告や御見積書は、お電話と郵送／メールで対応させていただいております。

葺き直しを実施

　瓦の耐用年数は40年～60年以上に対して「防水紙」の耐用年数は約20年といわれています（いずれも種類や環境により異なります）。既存の屋根材を一旦取り外し、下地部分の防水シート等を交換してから元の屋根材を葺き直す工法です。新しい防水紙を敷き直し、防水紙の上に瓦桟木を一定間隔で取り付け、その上に一旦外しておいた瓦を設置します。最後に棟瓦の取り直しをしていきます。新しい南蛮漆喰で土台を作ります。南蛮漆喰で使用するのは近年では主流になっている「軽量シルガード」です。防水性に優れ、吸水率も低減していますので強度と耐久性が抜群です。芯木には樹脂製の「タフモック」を使用します。雨水などの水分に強く、腐食しにくく優れた耐久性をがあります。

棟瓦を固定し完成

　棟瓦を設置後、下地材の芯木と瓦をステンレス製の「SUSビス」で固定し、棟取り直し工事は完成です。「SUSビス」はステンレス製のため錆にくく、パッキンも付いていますので高耐久で防水性に優れています。下地材の芯木も耐久性がある樹脂製を使用しておりますので、さらに安心が続くこととなりました。