更新日：2021年05月15日

ご実家の波板トタン屋根が老朽化しているためメンテナンスを考えている、とメールでのご相談をいただきました。「波板」は名前の通り、波のようにうねっており屋根などに使われる建材です。トタンは、非常に軽量であるため、建物への負担が少なく耐震性に優れていることもメリットとして挙げられます。また、継ぎ目が少ないため雨漏りが少ないという特徴もあります。ただ、熱を通しやすく、室温が外気の影響を受けやすいというのがデメリットとして挙げられます。

経年により老朽化が進んでおられました。

鋼板は薄いので、表面的な錆にしか見えなくても、貫通していることが少なくありません。釘が浮いてる部分もありました。

入念な点検・調査の結果ガルバリウム鋼板での屋根カバー工法をご提案いたしました。

◆ガルバリウム鋼板・・・錆に強く、トタンの3倍の耐久性があると言われています。色がきれいで見栄えがします。

◆屋根カバー工法・・・屋根葺き替えとは異なり、屋根を解体せず残したまま新しい屋根を上に被せるというものです。

特徴としては、解体工事がほとんど必要ないため廃材が少なく済みます。それにより解体工事費・廃材の処理費の両方を抑えることが出来る利点があります。また、葺き替えや塗装工事よりも短期間で施工できるのも特徴です。今回は、カバー工法が最適と判断しご提案しましたが、屋根の傷み具合によっては施工不可能だったりしますので、どの種類の屋根でも施工可能なわけではありません。逆に、カバー工法ではなく屋根の吹き替えをされたいという場合、現在の屋根より重い種類の屋根材に変えることが出来ないということもあります。これは、もともと屋根の重さに応じた設計がされているためです。なかなか複雑ですので、経験や知識が豊富な専門家にご相談されることをお勧めいたします。

◆メンテナンス・・・何かきっかけがないと、家のメンテナンスを真剣に考えるという機会はあまりないかもしれません。日ごろから、ご自身で可能な点検（目視でのチェック）をすることにより、大掛かりな修繕が昼用になる前にメンテナンスのタイミングに気づくことが出来ます。お住まいの状態や、築年数に応じたメンテナンスをされることをお勧めします。