既存の屋根は、長年の紫外線や雨風の影響により 表面の退色 が進み、ところどころに 赤サビが発生している状態 でした。
まだ穴があくほどの腐食はありませんでしたが、表面塗膜が劣化して素地が露出している部分もあり、このまま放置するとサビがさらに広がる危険がある状態です。

サビは初期であれば表面だけに留まりますが、進行すると

• 塗膜のめくれ

• サビの拡大

• 強風時のバタつき

• 屋根材の変形
  へと発展し、建物の耐久性を大きく落としてしまいます。

■ 足場の組み立て

屋根と外壁を安全に施工するため、建物全体に足場を設置します。
足場があることで安定した姿勢で作業でき、工事の品質にも大きく関わってきます。

■ 防水シート・胴縁の施工

雨水の侵入を防ぐため、まず防水シートを施工します。
その上に胴縁（どうぶち：新しい外壁材を張るための木材）を取り付け、ガルバリウム鋼板を固定していく準備を整えます。

■ ガルバリウム鋼板の施工（屋根・外壁）

今回使用したのは、ガルバリウム鋼板の外壁材・屋根材です。

ガルバリウムは雨に強く、サビにも強く、耐久年数も長いので、倉庫などの大型建物のリフォームにも最適な素材です。

板金職人が一枚ずつ丁寧に施工し、
ジョイント部分には水が入り込まないようにしっかりと雨仕舞い処理を行いました。

屋根も外壁も、施工が進むたびに建物が見違えるように綺麗になっていきます。

① 既存屋根の状態確認

サビ・穴あき・雨漏り箇所・ハゼのゆるみをチェック。
必要に応じて補修します。

② 新しい屋根を支えるための下地（タイトフレーム）設置

既存折板屋根に、タイトフレームと呼ばれる金具を固定します。
ここが新しい屋根の骨組みになる重要ポイントです。

③ 新しい屋根材を取り付け

ガルバリウム鋼板や断熱材付き折板（例：KSルーフ・ソーラールーフなど）を採用することが多いです。
現場ではクレーンで荷上げして順番に取り付けていきます。

④ 雨仕舞い（防水部分）の仕上げ

棟・ケラバ・軒先など、水が入りやすい部分を丁寧に板金加工。
ここで仕上がりの良し悪しが大きく変わります。

🏗️【農作業用倉庫に庇（ひさし）を新設しました】

今回の現場では、折板屋根のカバー工法に加えて、
雨の日でも作業がしやすいように、倉庫の出入口部分へ庇（ひさし）の取付工事も行いました。

倉庫は農機具の出し入れが多く、雨が降ると作業がしづらくなるため、
「出入口だけでも雨をしのげるようにしたい」とご相談をいただきました。

🔧【鉄骨でしっかりと下地を組み立て】

まずは庇を支えるための鉄骨フレームを組んで下地を作成します。
母屋（本体）の躯体としっかり連結させ、強い風が吹いても揺れないように頑丈に固定。

庇部分は小さく見えますが、
「どれだけ丈夫な下地を作るか」で耐久性が大きく変わるため、
ここは慎重に寸法を確認しながら施工しています。

🛠️【折板屋根を本体と同じ仕様で伏せて仕上げ】

鉄骨の下地が完成したら、
その上に既存倉庫と同じ折板屋根材を伏せていきます。

同じ仕様の屋根材を使うことで、

• 一体感のある仕上がり

• 雨仕舞の安定

• 将来のメンテナンスがしやすい

といったメリットがあります。

庇とはいえ、母屋との取り合い部分の防水処理は特に重要なため、
板金で雨水の入り込みをしっかり防ぐよう仕上げました。