更新日：2016年01月19日

八王子市で行った屋根点検の様子をご紹介いたします。瓦屋根のお住まいですが、屋根から白い塊が落ちてきたことから異常を感じて弊社に点検を依頼したとのことです。

左写真が今回の調査対象となるお住まいです。和瓦の屋根ということで、そこまで屋根の状態に神経質になっていないそうですが、長年メンテナンスをしていなければ瓦以外の箇所に不具合が出ているかもしれません。
実際に屋根に上って瓦の状態を確認すると、瓦自体の割れなどはありませんでしたが、冠瓦のずれが見られました（右写真）。冠瓦とは馴染みのない言葉ですが、屋根の棟に使われるかまぼこ状の瓦といえばわかりやすいかもしれませんね。棟は冠瓦の下に粘土が入り、さらにその下に熨斗瓦と粘土で土台を作り漆喰で固定しています。また、針金でも固定し棟がずれないようにしています。

冠瓦のずれは他の箇所でも見られました（左写真）。このようにずれた隙間から雨水が屋内に侵入し雨漏りしてしまうことがありますので、これはできるだけ早めに対処しなければなりません。冠瓦がずれた近くの針金が切れておりましたので（右写真）、棟の固定力が弱まっているのもずれの原因のようです。

左写真の矢印をご覧ください。漆喰が劣化し剥がれています。屋根から落ちてきた白い塊は剥がれた漆喰だったようです。和瓦自体は耐久性があるので数十年持ちますが、漆喰などは数年ごとに点検し劣化してきたら工事を行う必要があります。漆喰の工事は詰め直しや漆喰詰め増し、また棟自体を組みなおす棟瓦取り直しなど様々です。今回は漆喰の問題だけでなく冠瓦が大きくずれているので棟瓦取り直し工事をご提案いたしました。
屋根の防水紙の具合も瓦を外して確認しましたが、こちらは劣化がそれほど進んでおらず穴も開いていませんので今回は工事の必要はなさそうです。街の屋根やさんではご依頼いただいた箇所だけでなく、許可をいただきお住まい全体をくまなく調査させていただきます。お住まいの状態をしっかり把握することで必要な工事を割り出すことができ、そして最適な工事をご提案することができるのです。お住まいの状態が気になる方は弊社の無料点検を受けてみてはいかがでしょうか？