袖ケ浦市で台風により漆喰の剥がれと瓦のずれが発生、火災保険を利用し棟の取り直し工事で改善
【お問い合わせのきっかけ】
ビフォーアフター
基本情報
- 施工内容:棟瓦取り直し
【台風による瓦のずれと漆喰の剥がれ】
台風通過後に屋根の部材が落下したようだとご相談を頂いたのは、袖ケ浦市の2階建て住宅です。早速梯子をかけ瓦屋根を確認してみたところ、瓦がずれ漆喰が平瓦の上に載った状態でした。棟の頂部に取り付けられている丸形の瓦は「冠(かんむり)瓦」と呼ばれますが、外れた1枚は屋根に載ったままですので恐らく落下したのは漆喰かと思われます。漆喰は強度が高いので冠瓦と平瓦の隙間に塗られ、瓦の固定と雨水浸入防止に施工されますが、地震や強風により瓦が動くことでひび割れを起こし徐々に剥がれてしまいます。今回は台風により経年劣化を起こしていた漆喰が剥がれ、瓦が外れてしまったのでしょう。
幸いにも外れた瓦は破損なく残っていますので、このまま補修に使用することが可能です。破損していた場合は同形状の瓦を差し替えますが、若干色が異なる場合がございますので予めご了承ください。恐らく瓦が外れる要因は抱えていたのだと思いますが、実際に外れてしまった原因は【台風】によるものです。今回の様に自然災害による破損の補修には、火災保険や共済の補償が適用されます。保険や共済は何度使用しても保険料・掛け金が上がる事もありませんし、一軒につき何回までといった上限もありません。しかし被災後3年以内に申請をしなければ利用することが出来ませんし、申請してから数週間後に返答がありますのでお急ぎの場合でも時間が掛かってしまいます。いかに早く不具合に気づき申請を行うかが非常に重要です。申請される際にはお見積り書と現況写真を提出する必要がありますので、保険会社・組合等に連絡をするだけでなく、施工店やリフォーム会社への連絡を行いましょう。街の屋根やさんは火災保険による補修も多く承っておりますので、ご質問・点検依頼はお気軽にお申し付けください。
冠瓦の固定方法は様々です。銅線で固定されている場合もありますが、今回のように釘で留められているケースもございます。特に熨斗(のし)瓦と呼ばれる、棟を積む為の平瓦がない場合は、下地木材に対して釘やビスで留められているケースが多く見られます。この釘が浮いてしまえば瓦が外れてしまう危険性が高くなりますので、メンテナンスフリーと言われる瓦といえども定期点検はしっかり行いましょう。1箇所の釘浮きであれば打直しで問題ないかと思いますが、全体に釘浮きが見られる場合は下地が劣化・腐食している可能性が高いですので下地交換をしていく必要があります。
台風や地震による破損は急に訪れるものです。仕事は休めないけど早く見てほしいという方も多いかと思います。そのような場合も敷地内に入らせていただく事にご了承頂ければ、お立合いなしでの無料点検も承っております。点検後は写真と合わせ現況報告をさせて頂きますのでご安心ください。
【棟の取り直し工事】
今回は雨漏りも起こしていないため、外れてしまった瓦を元に戻せば良いのですが、漆喰の剥がれと釘浮きが非常に目立つため下地から補修をしていかなければなりません。このように原状回復の為の補修は全て火災保険で申請することが可能ですので、「棟取り直し工事」で今後瓦が飛散しないようにしっかり改善していきたいと思います。保険や共済の適用範囲は【破損箇所のみ】ですので、全体補修を行う場合は差額分が自己負担となりますが、全体メンテナンスをしておくことで今後しばらくは補修の必要性もありませんので、是非この機会に補修を行っておきましょう。
まずは冠瓦と漆喰、下地木材を撤去します。漆喰を剥がしてみると内部に土が見られると思います。昔ながらの施工方法ですが、この土や漆喰によって瓦屋根の重量が増えて住宅に負担をかけてしまっています。近年は乾式工法と呼ばれる土を使用しない施工方法もございますので、ご検討されてみても良いかもしれませんね(今回は火災保険を利用して原状回復を目的にしている為、湿式工法で補修しました)。一度固定されている棟瓦を撤去することで、棟周辺の瓦の歪み・ズレを修正し直すことも出来ます。
瓦の下に固定用銅線を取り付けた瓦の破片を埋め込んでから棟を形成し直していきます。シリコン等を混合させた防水性能の高い南蛮漆喰と瓦の破片を積んでいきますが、瓦の破片を組み込むことで漆喰の乾燥促進と、防水紙(ルーフィング)と漆喰の付着を防ぐことで防水紙の劣化防止に繋がるそうです。内部に組み込んだ銅線は二手に分けて出しておきます。
積んだ漆喰の上に取り付けているのは冠瓦を固定する為の下地です。補修前は木材でしたが今回は腐食しにくいプラスチック樹脂製貫板「タフモック」を使用しています。タフモックに銅線を差し込みしっかり固定し、もう一度南蛮漆喰を綺麗に整え直します。
冠瓦を取り付け、小さな釘穴の隙間から雨水が入り込まないようにパッキン付のビスを打ち込んで固定させます。棟取り直し工事は以上です。補修前よりも漆喰が目立ちにくいようにも見えますが、漆喰は少なすぎると剥がれやすくなりますし、多いと雨水をせき止めて内部に浸入しやすくなってしまいます。瓦よりも内側に収まるように施工することが重要ですので、漆喰が剥がれた部分への詰め増しではなく、一度既存漆喰を剥がし詰め直し工事を行っていきましょう。
【工事を終えて】
今回は黒色の南蛮漆喰で施工しておりますが、徐々に白色に変わりますのでご安心ください。下地から補修し直すことで、しばらく瓦のズレ等は心配しなくて良いでしょう。瓦自体は高耐久な素材ですので長く安心して使用し続ける為にも、瓦のズレや歪み・漆喰を定期的にメンテナンスしていきましょう。今回足場仮設を行わずに補修することが出来ましたが、足場が必要な場合も火災保険で申請することは可能です。
保険や共済のルールや申請方法に関するご質問、瓦屋根の補修依頼は街の屋根やさんへご相談ください。点検・お見積りは無料にて承っておりますのでご安心ください。
記事内に記載されている金額は2021年10月13日時点での費用となります。
街の屋根やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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