更新日：2023年10月30日

　近年、トタンに代わり、屋根や外壁材として「ガルバリウム鋼板」が使用されることが多くなっています。しかし、トタンも定期的なメンテナンスを行うことで30年近く持たせることも可能です。今回は、トタンの瓦棒葺き屋根の点検結果をもとに、劣化しやすい部分やメンテナンスについて簡単に解説します。

トタンとは・・

　トタンは「亜鉛メッキ鋼板」というのが正式名称で、薄い鉄板を亜鉛でメッキしたものです。昔から、住宅だけでなく倉庫や工場の屋根・外壁で使われてきました。住宅の屋根で使われている場合、瓦棒葺き（かわらぼうぶき）屋根で使われていることが多いです。※メッキとは・・製品の表面に薄い金属の膜を作る表面処理の一種となります。 　瓦棒葺きは、一定の間隔で瓦棒（かわらぼう）という突起があります。上から軒に向かって継ぎ目なく1枚ずつ葺かれてれているため、雨水の排出がスムーズで雨漏りのリスクも低くなります。勾配があまりついていない屋根にも対応できます。トタンの見た目は、現在主流の「ガルバリウム鋼板」とあまり変わらないため、トタンかガルバリウム鋼板かひと目で判断するのは難しいかもしれません。

定期的なメンテナンスが必要

　 　トタンは10年前後を目安に、定期的に錆止めなどのメンテナンスを行う必要があります。また、年数に関係なく、錆が発生したら早めに補修することも大切です。トタンは、経年劣化で塗装が剥げてきたり、傷などで塗膜が剥がれてしまうと、あっという間に錆が拡大してしまうからです。お客様宅の屋根は、塗装メンテナンスを実施していましたが、屋根材の傷みが進み穴あきが発生していました。穴開き付近くでもヒビが入り、まもなく穴が開きそうな状態です。

トタン屋根のメンテナンス方法

　 　瓦棒の補修方法として部分張替、カバー工法、葺き替えがあります。錆により穴あきが発生している場合は、トタン自体が傷みが進んでいるため塗装ではやや不安が残ります。防水テープを貼って補修する場合もありますが、あくまでも応急処置となりますので、近いうちにきちんとしたメンテナンスが必要です。 　築年数が30年近くの場合、下地材の防水紙が耐用年数を超えてしまっていることや、野地板の状態も心配です。トタンの瓦棒葺き屋根をリフォームする場合、ガルバリウム鋼板や、SGL鋼板（ガルバリウムの進化系）を使用した瓦棒葺きまたは立平葺き（たてひらぶき）にされることが多くなっています。 　私たち街の屋根やさんでは、現地調査でしっかり屋根の状態を確認させていただき、現状で最適なメンテナンス方法をご提案いたします。是非、お気軽に無料点検をご依頼ください。