パラペットとは? 正面と横から見た形状が違う建物
更新日:2023年10月27日
私たち街の屋根やさんへ点検・お見積り等のご依頼やお問合せをいただく中で「パラペット」という言葉を耳にすることがあります。あまり聞きなれない言葉ですが、意外と目にしていることもある形状なのです。今回は、パラペットについて簡単に解説します。パラペットとは
パラペットとは、建物の屋上やバルコニーの外周部に設けられた立ち上がりの枠部分というとイメージしやすいかもしれません。主に陸屋根(りくやね)に設置されていますが、陸屋根は、傾斜のないフラットな屋根です。
陸屋根の表面は防水層が施され雨漏りを防いでいますが、勾配がほとんど無いため、屋根の外周部に排水ドレンを設けて、集めた雨水を樋へ排水するようにしています。もし、パラペットの立ち上がりが無かった場合、階下へ雨水が流れ落ちてしまうことになります。
ちなみに、屋根(屋上)を人が歩くような場合は、落下防止のため1.1m以上パラペットの立ち上がりを高くするか、柵または金網を設ける必要があります(2階以上にあるバルコニー等も含みます)。
店舗に設置されているパラペット
陸屋根の場合、4方向にパラペットが立ち上がっていますが、店舗(住宅+店舗など)に設置されている場合、店舗の正面や、側面の3方向に設置されていることが多いです。正面から見ると箱型の形状になっていて、屋根が隠れています。
正面から店舗を見ると箱型の建物なのに、横や裏側から見たら「普通の屋根があった!」と気付いたことはありませんか?店舗に設置されているパラペットは、主に看板を取り付けるためや、デザイン的に設置されることがほとんどです。
パラペット部分の雨漏り注意点
店舗に設置されているパラペットの場合、パラペットと屋根がぶつかる取り合い部分には、雨仕舞い(あまじまい)が施されています。雨仕舞いは、パラペットを伝ってきた雨水が建物内部へ浸入しないように水切り板金を用いる仕様(工夫)のことです。
軒樋へつながる部分には谷板金(谷樋)が設置されていますが、雨水や結露等の水分が排水される通路のため、経年により塗装が劣化し板金が錆びやすくなります。錆びたままにしていると、穴が開き雨漏りに繋がります。
谷板金以外にも、笠木(かさぎ)の劣化にも注意が必要です。笠木(かさぎ)は、パラペットの上部に設置されています。ベランダの腰壁(こしかべ)にも笠木があり、雨漏り原因になっていることがよくあります。板金部分の素材が「トタン」の場合は、メンテナンスの際に耐久性のある「ガルバリウム鋼板」を使用します。
私たち街の屋根やさんでは、パラペットのメンテナンスも数多く承っております。現地調査で現状をしっかり確認し、最適なメンテナンス方法のご提案をいたします。お気軽にご相談ください!
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