アーバニーの修繕方法についてお問い合わせいただくことがあります
更新日:2021年02月07日
お客様よりお問合せをいただいた際、お話の中に必ずキーワードがあります。建物の部材のお名前もありますが、特に「アスベスト」や「パミール」、「かわらU」や「アーバニー」、「モニエル」などは、メンテナンス方法に注意が必要であったり、不具合などの特徴がある屋根材の名前です。今回は、アーバニーについてご相談をいただきましたので、簡単に解説いたします。ノンアスベスト屋根
アーバニーは旧クボタ社の屋根材で、過去に数年間だけ流通していました。分類としては、スレート瓦ですが、通常のスレート瓦(コロニアル/カラーベストなど)と比較すると厚みがあります。また、高級仕様の屋根材として売り出されていました。アスベスト問題が深刻化し、2004年に 石綿を1%以上含む製品の出荷が原則禁止となり、2000年代初頭に製造されたスレート屋根はノンアスベスト屋根とよばれています。この時期に発売された商品の一部には「ヒビ」や「ワレ」が発生しやすいという特徴があります。少しの振動で屋根材が滑って落下するということも報告されていました。この時期に製造されていた「アーバニー」もノンアスベスト屋根材です。ノンアスベスト屋根材の不具合では、パミールの「層間剥離」が広く知られているかもしれませんね。
アーバニーのメンテナンス方法は?
アーバニーは、天然のスレート材を敷き詰めたような外観です。ランダムに敷かれているように見えますが、縦長スレートの先端(下端)部分に「切り込み(スリット)」を入れ長さを変えているだけなのです。
写真のアーバニーは、最初に出ている写真(黒っぽい屋根材)と同じ建物です。直射日光と雨風を常に浴びる場所と、比較的日の当たらない北側では、だいぶ印象が変わってしまいます。今回、「強風により屋根材が落下した」とのことで点検・お見積りのご依頼でした。
屋根カバー工法がおすすめです
割れやすいノンアスベスト屋根材では、塗装によるメンテナンスは難しいかもしれません。私たち、街の屋根やさんで屋根塗装を施工する場合、屋根材と屋根材が重なる部分に「タスペーサー」を差し込み、縁切りをすることで、内部に侵入した雨水を正しく排出できるようにします。割れやすい屋根材では、縁切りの際に「切り込み」沿って割れてしまう可能性が高いのです。
アーバニー屋根材がすでに廃盤のため、ノンアスベストであれば屋根の葺き替えか、カバー工法のご提案となります。アスベスト含有のアーバニーの場合は、葺き替えによるアスベスト屋根材の処理費用を考えると、既存の屋根の上に別素材の屋根材を被せるカバー工法がおすすめです。
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