更新日:2016年1月26日
連日凍えるような寒さで、特に朝方の冷え込み具合には参ってしまいますね。
私は本日会社の健康診断にて病院へ直行する予定がすっかり頭から抜けてしまい、まっすぐ会社に来てしまい慌てて病院へ向かうというハプニングに見舞われました。物忘れには皆さんご注意ください。
さて、本日は屋根リフォームや屋根工事などの際に見積もり書などを良く見てみると「ケラバ」という単語を見かけることってないでしょうか?ケラバとはなんだろう?と疑問に感じたこともある方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで本日は「ケラバ」についてご説明したいと思います。
ケラバとは
簡単に言ってしまうと「ケラバ」とは建物から屋根の出ている部分になります。あれ?それって軒先ではないの?となかなか混同してしまうことも多いのですが、切妻屋根の場合を例に挙げてみると妻側の雨樋のついていない側をケラバ、桁側の雨樋のついている軒側の先端部分を「軒」と呼び、建築的にははっきりと分けられています。さらにややこしくなってしまいますが、ケラバにある化粧板を破風板、軒にある化粧板を鼻隠しと呼びます
ケラバと聞くと、屋根工事や屋根リフォームに使う材料名と勘違いされてしまう方も多いのですが、ケラバとは屋根の場所を示す名称になります。
ケラバの歴史
ケラバの歴史は古く、建築におけるケラバの使用は日本の伝統的な建築様式にも見られます。特に日本では、ケラバは寺院や神社などの伝統建築においても重要な役割を果たしてきました。ケラバが昆虫の螻蛄(おけら)の羽に似ていることからその名前が付けられたという説もあり、この名称は日本の自然との深い関わりを示しています。
ケラバは、住宅の外観や機能性に大きな影響を与える重要な部分です。見た目には屋根の端が斜めに切り取られているように見えるため、しばしば家のデザイン要素としても取り上げられます。しかし、ケラバは単なる装飾要素ではなく、建物の保護や耐久性においても重要な役割を果たしています。
日本の建築におけるケラバは、風雨から建物を守るために重要な役割を果たしてきました。ケラバがあることで、屋根の端から水が直接建物に当たるのを防ぎ、また風が強い地域では風によるダメージを軽減する効果もあります。このように、ケラバは日本の気候風土に適応した建築要素として長い歴史を持っています。
ケラバは、住宅建築だけでなく、商業施設や公共建築物にも広く使用されています。現代の建築においても、ケラバはその機能性とデザイン性の両面で重視されており、多くの建物でその存在を見ることができます。
ケラバは、住宅のデザイン要素としても重要です。例えば、ケラバの形状や素材を工夫することで、建物全体の印象を大きく変えることができます。特に、和風建築においては、ケラバのデザインが建物全体の美しさを引き立てる重要な要素となっています。
また、ケラバは建物の耐久性にも大きく寄与します。ケラバがあることで、屋根や外壁が直接風雨にさらされることが減り、建物の劣化を防ぐことができます。このため、ケラバのメンテナンスは非常に重要です。定期的にケラバの状態をチェックし、必要に応じて修理や交換を行うことで、建物の寿命を延ばすことができます。
ケラバの持つ役割
ケラバの持つ役割としては、外壁の紫外線、雨水の吹き込みを防水する効果がありお住まいにとっては重要な役割をもっています。
ケラバは、屋根の端に位置するため、雨水の排水において重要な役割を果たします。ケラバの構造は、屋根から流れてくる雨水を効率よく排水するように設計されています。具体的には、ケラバには「ケラバ板金」と呼ばれる部材が取り付けられており、この板金が雨水を雨樋に誘導する役割を担っています。ケラバ板金がしっかりと機能することで、雨水が屋根の内部に侵入するのを防ぎます。
適切な排水
雨水が適切に排水されない場合、屋根内部に湿気がこもり、木材が腐食するリスクが高まります。特に、屋根内部には垂木などの木材が多く使用されているため、湿気がこもるとこれらの木材が腐敗し、最悪の場合は雨漏りが発生することもあります。
雨漏りが発生すると、修理費用が高額になるだけでなく、建物全体の耐久性にも悪影響を及ぼします。したがって、ケラバが適切に機能することは、建物の耐久性と快適性を維持するために非常に重要です。
紫外線からお住まいを守る
ケラバは、建物の外壁や内部を紫外線から守る役割も果たしています。紫外線は、外壁の塗装やコーキング材の劣化を促進し、ひび割れや変色を引き起こす原因となります。ケラバがあることで、外壁に直接当たる紫外線の量が減り、これによって外壁の劣化を防ぐことができます。
紫外線は、建物の美観を損なうだけでなく、建物の耐久性にも影響を与えます。塗装が劣化すると、防水性が低下し、雨水が浸入しやすくなります。これにより、外壁内部の木材や断熱材が湿気を帯び、腐食やカビの発生リスクが高まります。ケラバが紫外線を遮ることで、これらの問題を防ぎ、建物の寿命を延ばすことができます。
室内に取り込む日差しの調整
ケラバは、建物に入る日差しの量を調整する役割も果たしています。夏場には、ケラバが日差しを遮ることで、室内の温度上昇を防ぎます。特に、屋根に近い2階や3階の部屋では、直接日光が当たると室温が急激に上がるため、ケラバがその影響を軽減してくれます。
一方、冬場には、太陽の角度が低くなるため、ケラバがあっても日差しが室内に入りやすくなります。これにより、冬場の室温が下がりにくくなり、暖房効率が向上します。このように、ケラバは季節によって異なる太陽光の角度を考慮し、最適な日差しの調整を行う役割を果たしています。
しかし一方で、ケラバは台風などの強い風で傷んでしまうことが多いため、屋根リフォーム、屋根工事の際にはしっかりとメンテナンスを行いたい一部でもあります。
強風で破損したケラバ板金をカバー工事で修繕!
ケラバ板金のカバー工事をご依頼いただいたお客様
ビフォーアフター
お客様のお話によると、別の業者による屋根の工事中にケラバ部分の板金に破損が見つかったものの、板金工事はできないと上から塗装をされてしまったそうです。そのような状態ではやはり不安になってしまい、街の屋根やさんにお問合せをいただいたのが今回の工事のきっかけとなりました。
既存の板金を覆うように新しく板金を作成し、上からカバーする形で修繕いたしました!横からビス止めをすることで、雨漏りだけでなく強風にも耐えられるケラバへと生まれ変わらせることができました!
当店でも台風などによって修理をご検討されているといったご相談をよくいただきます。当店ではもちろん修理に関するご相談、お見積りを無料で行っておりますのでご安心ください。
ご連絡は0120-989-742までお気軽にお電話ください。