更新日：2021年05月15日

袖ケ浦市のお客様は軒天の剥がれが気になり、そのままにしていた所、被害が大きくなっている事に気が付きました。今回の軒天補修工事を、弊社にて工事する事になりました。

軒天の重要性と現在の違い

お客様の住宅は築年数が40年以上経っており、今まで大きな破損などの問題は無かったそうですが、大風が吹いてくると、軒天のベニヤが日に日に剥がれる場所が大きくなって来てしまっていました。雨漏れなどの被害も無くこれと言って生活に支障が出にくい、軒天の破損ですが、実は重要な役割があるので、早目のメンテナンスが必要です。

昔の建物には軒先が大きく貼りだしており、屋根が建物から飛び出ています。これにはしっかりと実用性があるのですが、現在のモダン建築では軒の出がないものが多くなっていますが、理由があります。屋根はいわば傘の役目を補っています。傘が大きければ雨から守られる範囲が多くなります。当時は現在よりも雨に強固とはいえない事が現状でした。現代建築では資材の改良や新素材の資材にとって代わり、比較的雨に強くなって来たため、大きな軒の出が必要にならず、軒の出が小さくなりました。

軒の出には雨が当りにくいと言う利点があります。軒先が貼りだしている住宅では外壁などの汚れ方や劣化具合などが違う為、軒の出があると良い事には間違いないのですが、貼りだし部分の資材は当然軽いものにしたく、建物への負担を減らしたい物ですので、当時の軒天は比較的軽い資材で作られていました。よって劣化しやすいものとなっているため、破損しやすいとも言え、今回のような被害が出て来てしまう事なのです。

チヨダウーテ製ケイカル板（ケイ酸カルシウム板）

今回の工事では、不燃材の資材で軽く水分に強い資材のケイカル板（ケイ酸カルシウム板）でカバー工事を致しました。使用したケイカル板はチヨダウーデ製のチヨダセラボードを使用しました。石灰質原料、けい酸質原料、繊維を主原料としたけい酸カルシウム板で、寸法安定性、耐久性に優れています。一般住宅の水廻りや軒天など工場の壁まで幅広い分野で、使用できる資材です。特に加工が安易にできるため作業効率が非常に向上いたします。

日本ペイント製ケンエースGⅡ　カチオン形弱溶剤

仕上げには日本ペイントのケンエースGⅡを塗装いたしました。ケンエースはカチオン形特殊アクリル樹脂を使用していますので、耐久性にすぐれ汚れが付着しずらい塗料です。溶剤ですが弱溶剤ですので、きつい臭いなどなく、丈夫な塗料です。ローラーなどで簡単に塗布出来ます。