お住まいの場所や部材の名前は様々で、
「見たことはあっても名前や役割が分からない...」という事が非常に多いと思います!
そうした中で、「
パラペット」の場所や役割をご存じない方も多いのではないでしょうか?
しかし、パラペット屋上・バルコニーに設置されることで、非常に重要な役割を担っています!
今回は、
パラペットの意味から役割・設置場所と合わせて、パラペットの主な劣化症状とメンテナンス方法をご紹介致します。
パラペットってなに?
パラペットとは、家屋や建物の平らな屋上やバルコニーなどの外周部に設置される手すりのような構造部分を指し、勾配のない平らな屋根(陸屋根)やデザイン性を重視したモダンな住宅、マンション、商業ビルなどでよく見られます。
高さは10~150cmと様々ですが、高いパラペットは転落防止としての役割も果たします。
その為、特に人が頻繁に出入りする屋上やベランダでは、高さのあるパラペットが設置されている事が一般的です!
パラペットはどこに設置される?
パラペットの主な設置場所は以下の通りです。
●屋上・陸屋根:
一般的に屋上(陸屋根)は高所にある事から、転落を防止する為にもパラペットが設置されています。
また、もしパラペットが無ければ、雨が降った際に四方から水が流れ落ちてしまいます。
その為、パラペットは屋上・陸屋根の排水性を向上させる役割も担っています。
●バルコニー・ベランダ:
バルコニーやベランダは人の出入りも多く室内と隣り合っている関係上、転落を防ぐ事が非常に重要です。
その為、一般的に高いパラペットが設置されます!
日本語におけるパラペットの読み方|「胸壁」「扶壁」
英語の「parapet」を語源とする「パラペット」ですが、日本語ではまた違った名称で様々な呼ばれ方をされています。
まず、「胸壁」と呼ばれることがありますが、これは「砦の頂上部など設置された兵士を守る低い壁」を語源としています。その為、特に歴史的な建築物や日本の伝統的な建物のパラペットにおいてこの名称で呼ばれることが多いです。
また、建物を支え補強する壁という意味を持つ「府壁」と呼ばれることもあります。
これはパラペットが「単なる手すりや飾り」ではなく「建物全体の防水性を高める重要な役割」を担っている事が語源です。
様々な名称を持つパラペットですが、その語源からパラペットの歴史の長さや建物における重要性が分かりますね!
パラペットの役割・メリット
パラペットには下記の様に様々な役割があります。
●安全性の向上:
パラペットは、高所からの転落や落下を防止するために重要な役割を果たします。
特に屋上やバルコニーなどの高い場所では、人や物の落下事故を予防するために必要不可欠な要素です。
●屋内の安全性・快適性向上:
パラペットは外部からの侵入や風雨、異物の侵入を防ぐ重要な役割を果たしています。建物の周囲を囲むことで、屋内の安全性や快適性が向上する効果があります。
●陸屋根の排水性の向上:
陸屋根を持つ建物では、雨が降った際に四方から雨水が流れ出すのを防ぐために、パラペットを設置することが重要です。このパラペットは、適切な排水を行う役割を果たしています。
●景観の向上:
建物の外観やデザインにおいて、パラペットは重要な要素です。適切なデザインや素材の選択により、建物の美しさや独自性を強調することができます。
上記の様に、機能的な側面や安全性、デザインに関する役割など、さまざまな役割を担っている事が分かります。
雨漏りリスクが高いパラペットの「笠木」
多くの役割・メリットがあるパラペットですが、その一方でパラペットは雨漏りリスクが高い事に注意が必要です。
特に、雨漏りの要因になりやすいのが、パラペットの「笠木」と呼ばれる部分です。
「笠木」はパラペットの最上部に取り付けられる仕上げ材で、主にパラペット内部への雨水の浸水を防いでいます。
しかし、笠木自体や笠木の繋ぎ目部分に施される「シーリング」は雨風や紫外線の影響を受ける事で経年劣化が進行しやすい特徴があります。
錆の広がりによる穴あきやシーリングの痩せ・剥離症状は、雨水が浸水してしまう大きな原因です。
雨漏り被害を未然に防ぐ為にも、笠木の点検とメンテナンスが欠かせません。
特に、シーリングの耐用年数は約5年程と言われていますので、定期的な打ち替え工事が必要不可欠です!
パラペットの劣化症状とメンテナンス
パラペットは、お住まいの外部に取り付けられている関係上、常に雨風などの外的要因にさらされています!
その為、長期間安心してパラペットをご使用いただく為にも定期的な点検・メンテナンスをされることがおすすめです。
パラペットの定期点検・メンテナンスの重要性
まず、パラペット定期点検・メンテナンスの重要性のポイントを下記にてご紹介致します。
●劣化を早期発見可能:
定期的な点検によって、初期の劣化や損傷を早急に見つけ出せます。
これにより、劣化が進行する前に適切な修繕や補修を行うことが可能です。
●安全性を保持:
パラペットの劣化や損傷が進むと、安全性が悪化します。定期的なチェックと保守によって、安全性を保ち、転落や落下の危険性を抑えます。
●パラペットの寿命を延長:
パラペットの寿命を延ばすには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
長期に渡りメンテナンスや点検が行われていない場合、まずは専門の業者に点検を頼むことをおすすめします。
パラペットの主な劣化症状
以下は、パラペットの主な劣化症状です。
●塗膜の劣化・剥離:
パラペットの塗装は、風雨や紫外線の作用を受けやすく、経年劣化によって剥がれたりひび割れたりする可能性があります。
●割れやヒビ:
パラペットには、ヒビ割れや崩壊のリスクがあります。劣化はもちろんですが、地震などの外部要因によって引き起こされる場合がある為、大きな地震などの後は注意が必要です。
●腐食や錆:
パラペットの金属部分はサビのリスクが存在します。このサビにより、パラペットの強度が低下したり、外観が損なわれたりする可能性があります。
●内部への浸水:
パラペットの防水性が劣化すると、降雨が侵入し、建物内部に水の浸入や損傷を引き起こす可能性があります。
パラペットには、上記の劣化症状に注意が必要です。
もし劣化症状を確認したら専門業者への点検を依頼されることをオススメ致します。
パラペットの主なメンテナンス方法
また、以下にパラペットの主なメンテナンスをご紹介致します。
●清掃:
パラペットの表面に付着した汚れや藻は、高圧洗浄機や洗剤を使って効果的に取り除くことができます。ただし、パラペットの材料に適した洗剤やクリーナーを使用するようにしましょう。
●塗装メンテナンス:
パラペットの塗装は、外的要因によって比較的劣化が促進されやすいです。もし塗装の劣化や剥離が見つかった場合、塗装メンテナンスが必要です。これにより、外部からの損害や劣化を防ぐことができます。
●防水処理:
パラペットの防水は非常に重要です。屋上やバルコニーに設置されたパラペットは、雨水や湿気によって大きなダメージを受けやすいため、防水処理を施すことが必要です。シーリングや防水コーティングなどの利用によって、パラペットの防水性能を向上させましょう。
●笠木の交換:
パラペット上部の笠木の劣化が著しい場合には、笠木の交換が必要となるケースもあります。
笠木の交換は笠木部分を交換するだけでは無く、笠木の下地部分も併せてメンテナンスを行います!
下地から笠木を交換する事で浸水を防止し、笠木の保護機能を回復させます。
●笠木の交換工事をご依頼いただいたO様の施工事例
⇒O様よりご依頼頂いた笠木の交換工事の様子
パラペットってなに?まとめ
パラペットは、屋上・陸屋根、バルコニーなどに設置され、安全や機能だけでなく、景観の向上など、さまざまな役割を果たしています。
パラペットの機能を維持するためには、定期的な点検やメンテナンスが非常に重要です。
私達、街の屋根やさんはパラペットの補修や塗装メンテナンスに関する豊富な施工経験と知識を持っております。
もし、パラペットの点検やメンテナンスをお考えの方がいらっしゃれば、ぜひご相談ください!専門スタッフにより
無料にて点検からお見積りまで実施させて頂きますのでご安心ください!