更新日:2023年02月16日
近年では、「瓦屋根」から「金属屋根」への葺き替えを検討・施工されるお客様も多くなっております。日本は特に地震が多く、耐震性について何かと取りざたされているため、瓦よりも軽い金属屋根にしたほうが耐震に強くなって安心なのでは?とお考えにあるかもしれません。たしかに、瓦自体が重いため建物の耐震強度に影響することもあります。耐震性についての考え方として『耐震基準』が改正される前に建てられたのか、『新耐震基準』に則って建てられたのかということです。「瓦」といっても素材・形状・産地によって特徴が異なります。また「鬼(おに)瓦」であったり「熨斗(のし)瓦」等々、たくさんの種類があります。今回は、瓦の種類や特徴・メンテナンスについてサクッとご説明します。
ここでは瓦の種類と形状の分類で見てみましょう。
瓦は「和瓦」と「洋瓦」に分類されます。和瓦の中でも特に有名なのが日本三大瓦です、
◆三州瓦・・愛知県西三河地方で生産。良質な粘土に恵まれただけでなく、国内シェアは流通している瓦の約70%以上と言われています。
◆淡路瓦・・兵庫県淡路地方で生産。粒子が細かい「なめ土」を使用し特徴的な銀色をしています。キメが細かく、通気性・耐火性・耐久性に優れており、特にいぶし瓦の生産量は全国一を誇ります。
◆石州瓦・・島根県の石見地方で生産。三州瓦や淡路瓦よりも薄くて軽い。釉薬に出雲地方の来待(きまち)石を使用することで独特な赤褐色をしており「赤瓦」とも呼ばれます。
瓦の断面の形状によって「〇形」と呼ばれています。
メンテナンス例
屋根塗装
セメント瓦でも、「モニエル瓦」を塗装する場合、セメント瓦の場合と塗装の工程が異なるため注意が必要です。モニエル瓦の塗装は必ず専門店にご依頼ください。
漆喰詰め直し
漆喰の劣化が比較的軽く、棟瓦や熨斗瓦にズレもない場合は「漆喰の詰め直し」を行います。既存の漆喰を剥がしていきますが、その際になるべく泥は残したまま漆喰だけを綺麗に撤去してから新しい漆喰を詰めていきます。「漆喰の詰め増し」もありますが、既に漆喰が剥がれ始めている場合は、そこへ漆喰を足しても詰め増しした漆喰ごと一緒に剥がれてきてしまいます。※「詰め増し」にはこの工程はありません。
棟取り直し
漆喰の崩れ、冠瓦や熨斗(のし)瓦のズレ・棟に歪みが出ているなど重症な場合には、「棟の取り直し」が必要です。
屋根葺き直し
屋根の「葺き直し」は瓦屋根と天然スレート屋根にしかできない工事で、既存の屋根材を再利用します。例えば、瓦が割れるなどして雨漏りが発生した場合、既存の瓦をいったん取り外し下地の防水紙などを交換します。瓦の欠けや割れによって同じ瓦が必要になった場合、製造中止などで入手できないことがありますので注意が必要です。粘土瓦であれば、JIS規格でサイズが決まっておりデザインは多少異なっても同じ大きさの瓦は手に入りますので対応は可能です。上記のような注意点から、私達、街の屋根やさんでは「葺き直し」を積極的にお薦めしていません。
屋根葺き替え
既存の屋根を解体・撤去し、新しい屋根に葺き替える工事です。瓦を含め、下地(防水紙や野地板)から全て新しいものに交換します。手の入れにくい部分も同時にメンテナンスや補修を行うことができます。
瓦差し替え
瓦が1枚だけヒビが入った、落下したという場合、特に雨漏りもなく防水紙にも問題がなければ、瓦の差し替えのみで済むことがあります。昔から、瓦が割れることを想定して予備として瓦を残していることがあります。予備が無い場合は取り寄せに時間が掛ったり、廃盤などで手に入らない場合は、似たような瓦を交換するかシーリングで補修するようになります。
やっぱり瓦がいい!という方におすすめ
和風住宅の重厚感・風情を残しつつ、丈夫で出来るだけ軽量な瓦をお考えの場合は、ケイミューのハイブリッド瓦『ルーガ』や、「軽量防災瓦」がおすすめです。9月9日に「国土交通省は、台風や地震で住宅の屋根瓦が落下しないよう、新築時は瓦を1枚ずつ全て固定することを義務化する方針を固めた」というニュースが話題になりました。今後、「防災瓦」がさらに注目されていくことになるでしょう。
まとめ
・粘土瓦には釉薬瓦と無釉薬瓦がある。
・セメント瓦とモニエル瓦は廃盤だったり、塗装工程が異なるため注意が必要。
・瓦屋根専門のお店へ相談したほうが良い
私達、街の屋根やさんでは、点検結果を写真と一緒に詳しくご説明しております。点検結果を基にお客様のライフプランを踏まえ、メリットだけでなくデメリットや、今後のメンテナンスなども含め最適なご提案をいたします。点検・お見積りは無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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