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新居浜市でS型スレート屋根から雨漏り。特にお困りの部分を葺き直しました。
【工事のきっかけ】
「雨漏りしているから見てほしい。」
今回はお世話になっている工務店さんからのご依頼でお伺いさせていただきました。
屋根は平屋のS型スレート瓦を使用していました。雨漏り付近の屋根を取り除けると、水返し部分のゴミやボロボロのルーフィングが目立ちます。
もしやと思い屋根裏へ上がらせていただくと広範囲の雨漏り。釘穴からの雨漏れと判断しました。
このまま雨漏りが続くと屋根だけではなく、屋根板、天井板、床など部屋内部まで被害が及びます。
お客様が最小限で直してほしいとの要望でしたので、特にひどかった寝室にあたる面の葺き直しで御見積させていただき、工事させていただきました。
基本情報
- 施工内容:雨漏り修理
- 施工期間:2日
- 築年数:約50年
- 使用材料:S型スレート(既存品)レボゼロルーフィング
こんにちは、街の屋根やさん新居浜中央店です。
今回ご紹介するのは屋根の部分葺き直しの施工です。
「雨漏りは直したいけど全て葺き替えるほど予算も家を継ぐ人も。」
こう思っている人は結構います。
そういったお悩みがある場合は葺き直しという選択もあります。葺き直しとは今屋根に乗っている瓦を1回取りのけ、防水シートを貼り直しで同じ瓦で復旧する方法です。
屋根の形状や状態にもよりますが、部分的な範囲でも可能です。
ただし、その時の施工範囲外の部分も同じような状態にあるので別の箇所のリスクはそのままです。当社はそのような起こり得るリスクを説明しご理解した上で施工させていただいております。
是非参考にしてください。
今回葺き直し工事をさせていただくご自宅です。
室内の雨漏り箇所は屋根上では赤マルの面になります。
雨漏りしている屋根に登るとまず目視確認です。目視で確認できることは
1.瓦が割れているか。
2.瓦がズレているか。
3.瓦が塗装して縁切りしてあるか。
4.割れたまま塗装されていないか。
などあります。特に1.2は瓦が原因で雨漏りが発生していますね。
その後、屋根瓦を除けて、防水シートや屋根地状態での雨漏り状況を確認します。
今回は目視での以上はありませんでした。
屋根瓦を外すと、防水シートがボロボロですね。
防水シートは屋根の1次防水ともいい。雨漏りを防ぐ最終関門です。
そんな防水シートがこのような状態だと誰が見ても機能していないと思いますよね。
瓦の裏面には白い筋。実はこれ、雨水の流れた後なんです。雨水は瓦の隙間から吹き込んでも表面張力で裏面を流れます。
瓦には段差部分に隙間があるのはご存じの方多いと思いますが、実は吹き込んだ水の排出の役割もあります。
写真のような裏面に雨水跡があるのは排出機能が低下している可能性が高いです。
瓦の排出機能が低下する主な原因は
・前述した 塗装の縁切りの不備
・経年による水返し部分に溜まったゴミや塵
・コーキングなどによる排出口を塞ぐ
などがあります。
屋根裏に入りました。屋根上で雨漏り箇所が分からない場合に屋根裏に入ることも多いです。
屋根裏は雨漏りの発生箇所や範囲を確認するのには有効です。
屋根裏の写真で注目は2点
1、釘が出ている付近の白い筋
2,天井板の雨漏り跡の範囲
釘付近の白い筋は釘を伝って雨水が侵入している証拠です。同じように白筋がある部分は同じように釘が出ているのが多く見受けられます。排出機能が低下した瓦の雨水が次に逃げれる場所が釘穴になり、釘を伝って屋根裏に排出をせざるを得ない状態になっています。
*瓦表面の写真無くてすいません。
更に雨漏りの範囲を見るからに広範囲で症状が起こってます。
以上の観点から最低限でも防水シート貼り直しによる瓦の葺き直しはした方がよいと判断しました。
では施工を開始します。
冒頭の写真にはなりますが、施工範囲の棟瓦(面の一番上にある瓦)と地瓦(平部の瓦)を取り除けしました。
S型スレートは屋根地に直接釘を打っているので取りのけは比較的容易です。
防水シートが見事全範囲劣化していますね。
瓦を取り除けたらボロボロの防水シートを土嚢袋に回収します。
S型スレートの防水シートはこのような状態になっていることが多いですね。
途中で風なんか吹くと泣ける・・・(;´д`)トホホ
風がある日は瓦取り除けと防水シート回収を同時進行していきます。
砂や塵も掃除しっかり掃除します。
今回は部分的工事ですが、屋根全体がこのような状態だと思っていただけたらと思います。
古い防水シートを回収したら、新しい防水シートを貼ります。
防水シートは主にルーフィングと呼ばれています。
今回はレボゼロルーフィングを使用します。レボゼロルーフィングは合成樹脂素材のルーフィングです。破れにくく表面の暑さもゴムアスルーフィングより低いです。
ルーフィングの施工は軒先から棟にかけて貼っていきます。上下の重なりは約15cmですが。私たちは葺き直しの場合は半分の50cm被せます。これで室内にあたる部分は全て2重で貼っていることになります。
葺き直しは流れ部分(棟から軒先まで)に関しては棟を越させる範囲を推奨しています。流れの途中まででも対応は可能ですが、ルーフィングを貼った部分より棟側の瓦から雨漏りが発生すると新しく貼ったルーフィングの下を雨水が通過するので、せっかく貼ったルーフィングも効力を発揮しなくなりますので、棟までの葺き直しをおススメしています。
取りのけた瓦は綺麗に掃除。特に瓦同士が重なる部分は塵やホコリが溜まって雨水の排出を防ぐ原因にもなりますから念入りに。
掃除した瓦を順に葺いていきます。
瓦は種類ごとに縦横の寸法が決まってます。新築や葺き替えならともかく部分葺き直しは隣り合わせの瓦の位置も考慮しないといけないので細かい微調整も必要です。
S型スレートは左から右、下から上に向かって葺き上げます。
葺き直しの時はステンレスの釘を打ち、釘穴から雨水が入らないようにコーキングでつむります。
ちなみに、塗装後のこの作業はツライ・・・塗料で瓦がくっついてたり、塗装出来ていない重なり部分は露出するし。
屋根に限らずですが、メンテナンスって順番も大事ですよね。
地葺が終わりました。
最後に棟の復旧です。棟はその家ごとに形や段数も違うので手間暇も案件ごとに異なります。
今回は下から、面戸のし、のし瓦、冠瓦の3段でした。
面戸のし部分には何番漆喰シルガードを詰めます。S型スレートは普段は漆喰は入れないのですが、瓦用漆喰は水を弾く性質なので雨漏り対策になります。
シルガードは炭酸カルシウムと砂が主成分で硬化剤として消石灰、さらに防水材など混ぜて練っています。しっかり固定が出来て雨水も防ぎます。
棟の冠瓦を取り付けて作業が完了しました。
見た目は変わりませんが中の防水機能がしっかりしました。
雨が降る度に気になっていた雨漏りの不安が少しでも和らぐと工事した甲斐があります。
「黙々と一生懸命していただいてありがとうございました。」と言葉をいただきこちらもうれしく思います。
皆様も屋根でお困りごとがあればお気軽に街の屋根やさん新居浜中央店へお問い合わせください。
点検、御見積は無料です。
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