更新日：2023年08月23日

　数多くのお住まいに備わっているベランダやバルコニー。日々の暮らしの上ではとても便利で重宝するでしょう。しかし、ベランダの劣化が原因で住まいが雨漏りしてしまうことも少なくないのです。

　屋外に設置され、紫外線や風雨に晒されるベランダやバルコニーは、定期的なメンテナンスが必要になります。今回は、ベランダ補修の方法や劣化症状をご紹介します。

ベランダの経年劣化症状

防水層の劣化

　防水層はベランダ内に降った雨水が建物内部に侵入しないように施されます。防水層は経年劣化によってひび割れ・亀裂や膨れ、捲れといった症状が起こり、雨水の原因になってしまいます。室内の雨漏りや外壁内部を傷めてしまいますので、これらの症状を見つけた場合には、なるべく早く業者へ補修を依頼しましょう。

 

ベランダ補修には防水工事！

　経年劣化によって傷んだ防水層を復活させるためには防水工事が必要です。劣化が軽微であれば表面のトップコートを塗り替えるだけで補修できる場合もありますが、亀裂が防水層まで達している場合や、防水層が捲れてしまっている場合などには、防水し直す必要があります。

防水工事の種類

　陸屋根やベランダなどの防水工事にはいくつかの工法があります。それぞれにメリットとデメリットがありますので、業者に相談しながら、ご自宅に合った工法を選択しましょう。

①ウレタン防水工事
　液状のウレタン樹脂を塗布する工法です。液体塗布であるため、ベランダの形状を選ばずに施工できます。ウレタン樹脂の特性から柔軟性に優れるため、ひび割れが起こりにくくなります。

②FRP防水
　ガラス繊維にポリエステル樹脂を含侵させて防水層を形成する工法です。一番の特徴はその圧倒的な強度です。とても頑丈に仕上がるため、巷では最強の防水と呼ばれることもあるようです。しかしながら、その強度ゆえに硬くて柔軟性に乏しいため、地震の揺れなどでひび割れてしまうことがあります。また、地震以外にも建物の動きが大きい木造住宅などにはあまり向いていません。

まとめ

●ベランダ・バルコニーは便利ですが、雨漏りの原因になりやすい部位です。

●ベランダの防水層は紫外線や風雨の影響で経年劣化してしまうため、定期的なメンテナンスが必要です。

●防水工事には、ウレタン防水やFRP防水などの種類があり、それぞれにメリット、デメリットがあるので住まいに適した方法を選びましょう。