シーガードとは？

                  そもそも、シーガードってどんな屋根材？

シーガードは既存の平板スレート屋根材にフィットし、本体を専用接着剤で取り付ける平板スレート専用の『穴を開けない』カバールーフ工法です。

経年とともに色あせやコケ、カビが目立ってしまうスレート屋根材。耐用年数を迎える時期にはヒビ・欠け・塗膜剥がれなどの劣化により、屋根材自体が雨水を吸い込み、雨漏りの原因となってしまいます。従来の『塗装』や『重ね葺き』でのメンテナンス方法も有りますが、『塗装』よりもスレート屋根材の劣化を防ぎ、『重ね葺き』よりも安価に工事を行える工法として誕生したのが『シーガード・カバー工法』になります。
 既存スレート屋根材を『ガルバリウム鋼板』で包み込み耐久性を高め、専用の接着剤で貼り付け施工することにより既存屋根材に穴を開けずに施工が可能となった商品です。

1.シーガード施工 屋根洗浄と軽微な補修

シーガード施工前には必ず高圧洗浄を行います。これはスレート（カラーベスト）屋根材に付着したホコリや苔(コケ)などを取ることによって、シーガードを接着するための専用接着剤の付きを良くするためです。しっかりとした施工手順を踏まなければ性能を最大限まで引き出すことは出来ませんのでしっかりと作業を行います。

屋根上には所々で軽微なヒビや欠けがあります。この様な破損箇所が多ければシーガードの施工はオススメしません。あくまでも『軽微な破損』であれば施工が可能となっています。欠けの部分に関しては補修を行い、ヒビ割れ(クラック)に関してはシーガードの施工を行いながら補修をしていきます。

2.シーガード施工 棟板金の交換

シーガード施工の際、付帯する棟板金や雪止め金具などはほとんどは塗装をします。今回のケースでは隅棟(すみむね)部分の差し棟板金はそのまま被せて施工を行い、新しい差し棟板金を取り付けます。平行棟の棟板金に関しては棟下地の木材が劣化し、釘がほとんど効いていない状態でいたので新しく交換をします。新設材にはKMEW製の『タフモック(樹脂製プラ貫板)』を使用し、新しい棟板金を取り付けます。

シーガードの施工は原則として水上(屋根頂上)⇒水下(屋根下部)に向かって施工をしていきます。これは施工したシーガードが接着剤で固定するため、接着前に登ってしまい材料が滑り落ちたりしない様にするためです。メーカー施工書のマニュアルでは『接着剤が乾き、屋根にしっかりと接着していれば軽微な作業は可能。』と記載されていますが、街の屋根やさん仙台店では綺麗に施工された新しい屋根材に『足跡を付けたくない！』という観点から基本的には登らないように施工を行います。
(※やむを得ない事情がある場合は登りますが、しっかりと清掃を行います。)

3.シーガード本体の施工

専用の接着剤を山なりに施工します。接着剤同士の間に少しの隙間が出来ていますが、これは雨水などが既存スレート材とシーガードの間に浸入した際に水が溜まってしまわない様にする為です。シーガード本体には下部に水抜き穴が開けられており、万が一・雨水が侵入しても抜けるような仕組みとなっています。

下屋根・壁際は既存の雨押え板金の中に差し込んで施工します。既存の雨押え板金は交換はしませんので、塗装にてシーガード屋根材に合わせて色を作ります。雪止め金具部分も同様、塗装し少し浮かせながらシーガード本体を差し込んでいきます。

4.シーガード施工完了

今回の工事では天候にも恵まれたため、1週間程度で工事は完了しました。シーガード施工での弱い点は『天候に左右されやすい』という点になります。雨が降ってしまい屋根上が濡れてしまうと、専用の接着剤の効果が最大限に発揮できません。ですので、雨の日は作業困難となります。その事については事前にお客様へお話しし、了承を得てから工事へと取り掛かかるようにしています。
 完工後、お客様より『思ってた以上に綺麗な仕上がりで家の印象がガラリと変わった。工事も予定より早く終わり大変満足です。』とありがたいお言葉を頂きました。